ピンク・フラミンゴ
凶暴な殺人鬼ディヴァインは、バブス・ジョンソンと名を変え、母と友人、そして息子とともにトレーラー・ハウス生活を送っていた。 彼女の悪名に嫉妬するマーベル夫妻は、娘をスパイに送ったりして、寝首をかく機会をうかがう。 一方のディヴァインも夫妻が留守中にその屋敷に潜入、そこで部屋中ツバだらけにしたあげく、息子にフェ〇チオを始める。 その頃、トレーラーは夫妻の放火で全焼。 ディヴァインは彼らを捕らえ、公開処刑に処すのだった、、。
こちらは1972年制作の アメリカ映画
です。 (92分)
ジョン・ウォーターズ監督による、映画史に残る 「 お下劣映画 」 でございます。
かつて 世界一下劣な人間 の名を欲しいがままにしてきたディヴァインは、偽名
を使って、家族 ( 超肥満で卵しか食べない母親のエディ、不良で変態趣味の息子ク
ラッカー、覗き趣味のある美しい娘 コットン ) と共に森の中のトレーラーハウスで
隠居生活を送っていました。 ある日 タブロイド紙が彼女を取り上げたことをきっか
けに、私達こそ最も下劣な人間だ!と闘志を燃やすマーブル夫妻は、下劣の称号を我
が物にする為、ディヴァイン達に宣戦布告する、、といったお話です。 まぁ 訳が分か
りませんが、、
本作についてよく取り沙汰される 犬のウン〇や、お尻の〇 といったシーンばかりが注
目され、見世物的なカルト映画となってしまっている感のある作品ですが、 過剰 に期
待して観ると、それ程のショックは無いかも知れません。 俗にいうAV作品や海外動
ただし、映画作品としてはやはり唯一無二の作品である事は間違いありません。 ![]()
素人のような手持ちカメラの動きや、不可思議な映像のズーム。 編集も終始 狙って
やっているのかが疑問な、荒い繋ぎ方が多くあり、見ようによっては、学生映画のよ
うな作りです。 半面、ポップな映像と音楽。 ディヴァイン達の衣装もなかなか
凝っています。 ユーモアとエロ、グロ、特異なキャラクター、火災、復讐と殺人。
非現実を見たいという好奇心をそそられる醍醐味がそこにあり、正に映画にという
媒体に期待する要素が凝縮された作品だとも言えます。
ジョン・ウォーターズによる本作の、志が高いのか低いのかわからないこの作品です
が、似たような作品は作れても、本作のような不思議なパワーを持った映画は多分作
れないのではないでしょうか?その瞬間にしか掴めないような、様々な要素が写し撮
られた作品です。
特にこの映画のみならず、ドラッグクイーンのアイコンとなった アンチヒーロー
ディヴァイン のルックスと存在感が、もう既にこの映画そのものを象徴しています。
ディヴァイン という特殊な人物を始め、この映画に登場する人物も出来事も、現実世
界をカリカチュアして描いているように感じてしまうのは私だけでしょうか ![]()
とにかくそんな難しく考えずに、この馬鹿らしいお下劣な映画を楽しんでくれと、監
督に言われそうですが、、。
そうそう、今回私が借りたのはノーカット版のDVDで、うっすらとボカシが入って
はいましたが、ほぼそれは見えるものでありました。 セリフも日本語字幕でしたが
原語がそのまま使われていて、キューブリックの 「フルメタル・ジャケット」 を彷彿
とさせました。 そこでも使用されていた サーフィンバード という曲が、両方の作品
に使われていたのにも不思議なシンパシーを感じてしまいました。 「ピンク・フラ
ミンゴ」 × 「フルメタル・ジャケット」
両作とも人間の奥底に眠らせて
いる 負と欲望 を描いていますね。
という訳で、鑑賞するにはある程度の覚悟が必要な作品ですが、下劣映画というだけ
でご覧になるにはもったいない作品だと思います。
キッチュ で ポップ で アート な本作は、すべてが紙一重だと思わされるパンチ力を
持った映画です。 もし観てみようと思った方がいらしたら、食前食後すぐは控えた
方がよろしいかもしれません。 あくまで私個人の助言ですが、、。
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では、また次回ですよ~!。 ![]()
こちらが サーフィンバード という曲です。他にも多数の曲が使用されています ![]()
あの「フルメタルジャケット」でも使われてました、流石キューブリックのセンス!









