2008年、インドで同時多発テロが発生し、大都市ムンバイの5つ星ホテル“タージマハル・パレス・ホテル”はテロリスト集団に占拠されてしまう。 ホテル内には500人以上の宿泊客と従業員が取り残され、テロリストたちは彼らを見つけ次第、次々と無慈悲な殺害を重ねていく。 そんな中、ホテル側には警察の特殊部隊が到着するまでに数日を要するとの絶望的な知らせが届く。 外部からの助けを期待できないと悟った従業員たちは、自分たちで宿泊客を守るというあまりにも重い決断を自ら下す、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは2018年制作の オーストラリア  インド  アメリカ アメリカ による

 

                            合作映画です(123分)

 

 

 

 

2008年にインドで起きた ムンバイ同時多発テロ でテロリストの標的の一つとなっ

 

たタージマハル・ホテルで人質となった500人以上の宿泊客と、プロとしての誇り

 

をかけて宿泊客を救おうとしたホテルマンたちの姿を描いた実話ベースの物語です。

 

お恥ずかしながら本作を観るまでこのような事件があった事を全く知りませんでした

 

そういったを知る事が出来るのも映画の魅力なのでした、、。

 

 

 

 

  テロリストの指導者が宗教で洗脳するように青年達に指示をおくります。 それを

 

ゴムボートの上で聞きながらムンバイへ上陸する青年達の姿から映画は始まります。

 

 

 

 

それぞれの持ち場に到着した彼等は準備を整えると躊躇する事なく無差別に発砲を

 

始めます。 町でテロを起こした数人のグループはそのまま5つ星ホテルのタージマ

 

ハル・ホテルへと押し入り、そこに居た人達を殺戮して行きます。 ドンッ 銃

 

 

 

 

VIPが多く集まるレストランで働いていたアルジュンはその発砲音を聞きレストラ

 

ンを閉鎖して一時的な難を逃れる事に成功しますが、いつ訪れるか分からないテロリ

 

ストから宿泊客を守る為に安全な場所へと非難させようと行動に移します。 

 

 

 

 

そのレストランに客として居合わせたアメリカ人建築家デヴィッドとその妻ザーラは

 

4階のスイートルームに赤ちゃんとベビーシッターを残していました。 二人を心配し

 

たデヴィッドはアルジュンの静止を振り切り、テロリストがうろつくホテルの部屋へ

 

と向かっていくのでした、、。 ランニング  

 

 

 

 

彼等以外にもホテル従業員や料理長、地元の警察官、そしてそれぞれの家族といった

 

多方面の視点でこの事件が描かれる群像劇です。実話作品はつい凡長になりがちです

 

が、エレベーターやフロアの上下階を使ったハラハラした展開や、ドアを挟んでの駆

 

け引き、息を殺して潜むクローゼットや、実際の事件映像等が挟まれた巧みな脚本

 

(当然脚色もありますが)と編集によって、緊迫したサスペンス映画としても十分な

 

見応えがある作品です。 

 

 

 

 

ホラー映画でかなりの残酷な殺戮場面を見慣れているにも関わらず、実話に於ける

 

一発の銃撃による人の死のなんとも言えない不快感は強烈です。ただ本作の特徴は、

 

人質となったホテルの宿泊客と従業員の犠牲側からだけの視点ではなく、加害者とな

 

る青年テロリスト側の視点も描かれている事です。 

 


 

 

当然テロを行なった青年達は加害者で許されるものではありませんが、彼等の強い信

 

仰心を利用してテロリストに仕立て上げられ、洗脳されてしまった無垢さゆえの、あ

 

る種の被害者でもある事が物語の節々に垣間見えます。

 

 

 

 

本作も根底にあるのが貧困や格差で、それによって生まれる差別や憎悪が元凶だと

 

映画は語ります。 宗教や信仰とはいったい何 はてなマーク と、、。「神のご加護を祈りま

 

す、、、」 「祈るな、それがすべての元凶だ。」ある場面で登場するセリフです

 

が、このやりとりに全てが集約さているような言葉でした。 

 

 

 

 

出演は 「スラムドッグ$ミリオネア」 の デーヴ・パテールや 「君の名前で僕を呼ん

 

で」のアーミー・ハマー 等が好演されております。 キラキラ なかなかヘビーな映画ではあ

 

りますが、家族や愛についても考えさせられる作品となっておりますので、この機会

 

にでも一度ご覧になってみて下さいませ、です。  目

 

では、また次回ですよ~!  パー