トラック運転手のフランク・シーランは、マフィアのボスであるラッセル・バファリーノと知り合う。ラッセルに気に入られたフランクは殺しを請け負うようになり、全米トラック運転手組合委員長のジミー・ホッファを紹介される。やがてフランクはジミーの右腕に上り詰めるが、ジミーの権力に陰りが見え始める、、。
こちらは2019年制作の アメリカ映画 です。 (210分)
マーティン・スコセッシ監督作でマフィアもの、その上 ロバート・デニーロ、ジョ
ー・ペシそして、スコセッシ作品に初登場の アル・パチーノ とくれば観ない訳にはい
きませんよね しかし、これが憎っくき Netflix 作品。 この為に契約か?DVDは
出ないのか?と思案していた所、単独系の劇場で上映が始まったという知らせを聞き
慌てて出かけてまいりました。
これ、上映時間が3時間30分ありまして、これまで私が劇場で観た 「シンドラ
ーのリスト」 「地獄の黙示録 完全版」 に並ぶ長尺。 トイレ等の心配を抱きつつ決死
の覚悟で臨みました。 単館からか、当日券が¥2000 とややお高めでありましたが
で、お話ですが 1950年代から80年代にかけて、マフィアのヒットマンとして関
わった元トラック運転手 フランク・シーラン の実話を映画化したものです。
トラック運転手だったフランク (ロバート・デニーロ) が偶然からマフィアの大物バフ
ァリーノ (ジョー・ペシ) と知り合い、彼の仕事を始める事になります。 気に入ら
れたフランクは汚い仕事もこなすようになり、バファリーノから信頼される存在にな
ります。
ある日、フランクはバファリーノから大統領に次ぐ権力者と評された全米トラック運
転手組合の委員長 ジミー・ホッファ (アル・パチーノ ) を紹介されます。
ライバル組合の対処などに苦慮していたホッファの問題を手際よく解決するフランク
をホッファは気に入りフランクを自身のボディガードとして重用するようになります
さらにフランクとホッファは家族ぐるみの付き合いを始め、無二の親友のようになっ
ていくのでしたが、、。
というお話で、フランクという人物の裏社会の仕事と同時に、ジョン・F・ケネディ、
ニクソン、キューバ革命等、40年にわたるアメリカ社会と政治が如何にマフィアと
繋がっていたのかが描かれています。 これまでの 「グッド・フェローズ」「カジ
ノ」といった作品に比べると編集はかなりゆったりとしています。 が、それでもかな
りの情報量の多さ。
時間軸も3つの時代を行き来する為、歴史や政治をちょっとかじっていないと序盤で
迷子になります。 時間が長い分、人物描写が丁寧かという訳でもなく、初見で相関図
を理解するのは、ほぼ無理であります。物語のキーパーソンであるホッファという人
物は、92年にジャック・ニコルソンの主演で映画化されていて観てはいましたが、
それでもちょっと分かりづらい所もあります
だからつまらないか?と言えばそうでもなく、デニーロとパチーノが画面でイチャイ
チャしているだけで十分楽しかったりしてしまうのはファンだからでしょうか。
実年齢よりも若い時代を描いた場面では、CGによる しわ伸ばし加工がされていて、
序盤、若干の違和感は感じますが、すぐ慣れてしまうのでご心配なくです。
マフィアで殺人場面が多く登場しますが、残念ながら特別印象に残る新鮮なものはあ
りませんでした。 あのあまりにあっけない銃撃を除けばですが、、。反面、微かな
表情、特に目で様々な感情を表現しているのが素敵でありました。
いつもよりゆっくり喋るジョー・ペシ、出番少なめのハーヴェイ・カイテル、意外な
登板アンナ・パキン と、ストーリーに迷子になったとしても役者陣の演技だけ見てい
ればOKなのでございます。 アイスクリーム好きのアル・パチーノ も。
ほぼほぼ内容に触れませんでしたが、スコセッシ作品でこの出演者、映画のクオリテ
ィは言わずもがなと、ご理解下さい。 良心の象徴である娘には敵わないフランク、必
死に守ろうとしていたの何でしょうか、。 彼とスコセッシ自身が重なって見えたのは
私だけ
年齢的にもこれが最後の?マフィア作品になるのでは、と思いますので、なかなか観
るのに体力のいる作品ではありますが、この機会にでも アメリカ史とマフィア を描い
た本作をご覧になってみて下さいませ、です。
10分以上人を待たせると揉め事になるのでご注意を。
では、また次回ですよ~!
ただただ萌えるばかりです。