1973年、マサチューセッツ州ケープ・アン。ジョー・ナストは婚約者のダイアナと結婚し、彼女の父ベン・フロスの不動産業を手伝いながら彼女の家族と新しい生活を始めるはずだった。 ところが彼女は結婚式の直前、街で起きた発砲事件の巻き添えで亡くなってしまう。 彼女の両親とジョーは突然襲ってきた悲劇から身を守るかのように葬式の後も一緒に暮らしていた。 ベンはさっそくジョーを連れ仕事に精を出す。妻ジョージョーもまた、彼女のやり方で悲しみを乗り切ろうとしていた。 そんな2人に対しある秘密を抱えていたジョーは、結婚式の招待状を回収するため訪れた郵便局で一人の女性バーティーと運命的な出会いをする、、。
こちらは2002年制作の アメリカ映画 です。 (116分)
ジェイク・ギレンホール目当てでレンタルした本作。よくよくキャストを見て、その
豪華さに驚きました。 ダスティン・ホフマン、スーザン・サランドン、ホリー・ハン
ター という アカデミー受賞者の面々です。 そんな方々と対当に演じきった ジェイ
ク・ギレンホール。
映画はダイアナの葬儀場面から始まります。 彼女は婚約者ジョーと結婚し、こ
の産まれた町で暮らす予定でした。 彼女の父親フロスが営む不動産業を一緒にやる
事になっていた婚約者のジョー。 しかし、結婚式の3日前に町の銃撃事件に巻き込
まれダイアナは亡くなってしまったのでした。
あまりの突然の出来事で、悲しみが追いついてこないまま葬儀を終える3人。
婚約者だったジョーは、残された彼女の父親フロスと、母親のジョージョーとしばら
くの間暮らす事になります。
ただ、映画が始まってしばらくしても、泣き崩れたりという、悲壮感が漂わないのに
少し戸惑います。 それは両親がしばらく現実逃避している為と、ジョー自身が、あ
る 事実 を彼女の両親に打ち明けなければならない為でした。
その 事実 を告げられないまま日は経ち、銃撃した男の裁判が始まる事になります。
それと同じ頃、ジョーはある出来事で知り合い、同じような境遇の バーティーという
女性に、最悪の状況ながら、心惹かれるようになっていくのでした、、。
娘を失いながらも、普通の生活に戻ろうと懸命になる父親。 そんな喪失感と秘密の中
で、何かにすがりつくように暮らす3人。 様々な感情が交錯しながら、娘の死、そ
して奇しくも残された夫婦と、ジョー。
辛い現実から逃れようとする人達、しかし目の前には対峙しなければならない人生が
待ち受けています。 その3人に現実を突きつける裁判、それを手助けする役割とし
て登場するのが、ホリー・ハンター演じる弁護士です。
悲しみと喪失感に立ち向かう術を、静かに導き、法廷でジョーと夫婦の心を解放す
る、大きな役割を担っていくのでした。それぞれの悲しみの乗り越え方を見つけ、ゆ
っくりと、前へと歩みをはじめていくまでの3人の物語です。それに、わん・にゃん
も。
テーマ自体は重いものがありますが、ジェイクの素朴さや、ダスティン・ホフマンの
人間味あふれる父親像、スーザン・サランドンのトリッキー風でいて、ちゃんと人を
見る目のある母親等、コミカルに笑える場面も多くある作品ですので、機会があれば
ご覧になってみて下さいませ、です。
では、また次回ですよ~!