アメリカのサウスカロライナ州 。離婚した母親キャシーは10才の娘リジーを元夫の家に送り届けるため、深夜の夜道を車で移動していた。 徐々に嵐に変わる中、スリップした拍子に狼のような生物を轢いてしまい、車は路上で故障してしまう。 救急車とレッカー車を呼び出した2人だったが、ただならぬ周囲の森の雰囲気に気付く。森の中には“何か"が潜んでいた。

 

 

 

 

 

 

こちらは2016年制作の アメリカ映画 アメリカ です。 (91分)

 

独立系エンターテインメント会社 A24 の作品を覗いていたら、ビビビっとヒットし

 

たのが本作。 試しに見てみようと、お取り寄せしてみたのでした。  

 

 

 

 

ナゾの人  ジャンルとしては ホラー映画 となり、タイトルも原題どおりの 「ザ・モンス

 

ター」。期待しながらDVDイン! さて、大まかなお話は ↑ のように 雨の森の

 

中、事故した車中で母親と娘が立ち往生してしまい救援を呼びますが、謎の 怪物 に救

 

援者達が次々に殺されてしまい、母娘が のっぴきならない状況に陥ってしまうという

 

王道のお話です。

 

 

 

 

この場合、見所となるとすれば 怪物 の造形や設定、もしくは スリル満点のバトルや

 

逃走といったハラハラですが、この作品では母親と娘のここに至るまでのドラマに趣

 

きが置かれておりまして、撮りようによっては、母娘の人間ドラマだけでも成立した

 

んじゃないか?というものがありました。  

 

 

 

 

母親は前夫と離婚。娘を引き取りますが、ストレスからかアルコール依存になって

 

娘に愛情はあるものの育児放棄のような状態。 娘は献身的に母親に尽くしますが、

 

時折の暴力で、母親を憎んでいます。グー 

 

 

 

 

このままではいけないと思い、父親に預ける為に向かった道中で、これに出くわすと

 

いう流れです。 親子の物語は、この怪物に襲われている 途中 々 に断片的に差し込

 

まれるという作りで、これまで互いにしてきた母娘同士の後悔と、愛情の回復が進ん

 

で行く事で、観ているこちらも母娘に同情するような気持になっていきます。  笑い泣き

 

 

 

 

それだけに本作に期待される サスペンスやサバイバル、メインであるはずの 怪物 が

 

ドラマを越えてこないのがとても残念な出来。 怪物が登場するまではワクワクさせて

 

くれますが、これだけクリチャーのデザインが出尽くしてる為もあって、微妙なお姿 

 

行動原理もよく分からず、光が苦手という所のみ。 

 

 

 

 

母親の行動も、こちらが ああすれば、こうすれば、と考えうる行動手段には及ばず

 

ありゃりゃ、ありゃりゃ の連続で、この手の作品に重要な緊張感が観ている方に持続

 

されない事になってしまっていて、その面では残念でした。 真顔

 

 

 

 

中盤、父親にも電話していたので、ラストに登場するかと思っていましたが、結局登

 

場せず逆に 「何だったんだ はてなマーク」 と、いう変な疑問が頭を駆け巡った私でありました

 

 

 

 

タイトルである 「ザ・モンスター」 というものが、映画で登場するクリチャーの事だ

 

けではなく、この母娘のドラマにある様々なものの 比喩 だととれば多少の納得は出来

 

ますが、正直モンスターとの攻防をメインに観たかった人は少なくないでしょうね。

 

 

 

 

もう一つ、娘さんが大事に持っているクマのぬいぐるみ。 クマ 音楽が流れるのです

 

が、それが 「幸せなら手をたたこう」 でありまして、 拍手  てっきり日本の曲かと

 

思っていたら、これ アメリカ民謡が原曲だったというのをこの映画で知りました。 音譜  

これも映画を観る面白味の一つですね。 

 

 

 

 

話がずれましたが、一応作りとしてはホラー映画ではあります。 ただし人間ドラマ

 

が比重としては大きく、ある種、変化球的な作品で、普通の怖がらす映画を観飽きた

 

方や、ドラマ的な展開をご覧になりたい方には楽しめる作品になっていますので、興

 

味が湧きましたらご覧になってみて下さいませ、です。  目

 

では、また次回ですよ~!  バイバイ

 

 

 

 

 

 

 

セサミストリートバージョンの 「幸せなら手をたたこう」 です。宜しければです。  音譜