脚本家として成功し、セレブな世界で享楽的な日々を送るリック。 しかし彼の家族はいまや崩壊寸前。ふと自らの人生を見つめ直した彼は、家族の絆を取り戻そうと奔走する一方、愛を求めて6人の美女と巡り会っていくのだったが、、。
こちらは2015年制作の アメリカ映画 です。 (118分)
「 天国の日々」 「 シン・レッド・ライン 」 の テレンス・マリック の監督作でござ
います。
神格化し過ぎた感のある気がしないでもありません監督ですが、 カンヌ映画祭で
パルムドールを受賞した 「ツリー・オブ・ライフ」 ( 私的には、、、な作品でした
が ) に近い作風に仕上がった本作です。
一応 のようなストーリーはありますが、映画は クリスチャン・ベイル扮す
る リックを中心にした、断片的な映像の継ぎ合わせと、それぞれの場面の人物の モノ
ローグ (独白)によって抽象的かつ、観念的 に紡がれています。
映画が始まって終わるまでは リックが経験する 時間軸 通りに進みますが、彼の生活
と同じように、彼の観念的な情景と、様々な美しい映像のコラージュが意味深に挟ま
れるという、一筋縄ではいかない映画です。
よく言えば、テレンス・マリック自身を投影した 「 映像の詩的作品 」 。 悪く言えば
観客の寛容さに委ねた作品ともとれます。 万人受けしない事は、百も承知の監督さ
んですが、それでも 主人公リックに共感しようとする観客に、少しでも手を差し伸べ
てくれても良い気がした私でありました。 と、ちょっと個人的希望を言ってしま
いましたが、、。
とにかく、映像は申し分なく美しいのは確かで、ささやくようなモノローグと合わせ
て、独特の世界へいざなってくれる映画である事は間違いありません。 ( 夢の中にも)
その上 出演者が豪華であります。
クリスチャン・ベイル を始め、ケイト・ブランシェット、ナタリー・ポートマン、ア
ントニオ・バンデラス、ウェス・ベントリー、ライアン・オニール アーミン・ミュ
ーラー=スタール、ナレーションに ベン・キングズレー という錚々たるメンツです。
人によっては ヒーリング効果 も期待出来る?かも知れない作品。 かなり作家性の強
い映画ですが、ハマる か ハマらない かはご覧になった方次第でありますので、機会
があればご覧になってみて下さいませ、です。
では、また次回ですよ~!