茨城県下妻市。田んぼだらけで未だにヤンキー文化が隆盛を誇る田舎町。そんな土地で、全身フリフリのメルヘンチックなファッションに身を包み周囲から浮きまくりの女子高生・竜ヶ崎桃子。 彼女は、東京の代官山にある某ロリータファッションブランドに熱を上げており、片道約2時間半の道のりにもめげず、毎週のように通い詰めていた。桃子は服代を稼ぐため、父親がかつて失敗し家に山積みだった某有名ブランドの偽物商品の個人販売まで始めてしまう。するとある日、特攻服で原チャリをかっ飛ばすヤンキー娘・イチゴがそれを買いに現われた、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは2004年制作の 日本映画 日本 です。 (102分)

 

嶽本 野ばら の原作小説の映画化で、「 嫌われ松子の一生 」 「 告白 」 の 中島 哲也 

 

監督脚本作品で、深田恭子、土屋アンナ (本作で女優デビュー) のダブル主演となっ

 

ています。

 

 

 

 

ナゾの人  茨城県下妻市に住む女子高生 竜ヶ崎桃子。 ロリータ・ファッションを愛する彼

 

女は、「ロココ」 の 「好き勝手に生きる」 精神に従い、独自の世界観の中で暮らし

 

ていました。 ドレス 学校では友達も作らず、見た目同様に田舎町では当然 浮いた存在

 

の 桃子。

 

 

 

 

ロリータ・ファッションを購入する為、父親が扱い大量に売れ残っていたベル〇ーチ

 

の偽物を売ろうと雑誌に投稿。 それを見て訪れたレディース(暴走族)の一員 白百

 

合イチゴ と出会う事になります。  自転車 DASH!   ベル〇ーチの偽物を安く売ってくれ

 

た事に恩義を感じたイチゴは、度々 桃子の家にやってくるようになるのでした、、。

 

 

 

 

映画は桃子目線で描かれます。 全く正反対のような ロリータ 桃子 と ヤンキーイチゴ

 

互いの譲れない世界に影響を受けながら、徐々に友情が芽生えてくるといった王道の

 

お話でありますが、気付けばどちらもマイノリティ。 

 

 

 

 

自分の道を突き通すのには根性がいるのでした。 虚無の桃子と、熱いイチゴの世界

 

観のバトルがなかなか面白い対比で、下妻という田舎の風景をバックグラウンドに燃

 

え上がるカオスな空気はちょっと中毒性が潜んでいます。

 

 

 

 

これを独特の映像表現で仕上げた 中島哲也 監督 。ポップなカラーと、強調された照

 

明。 時折 アニメーションを挟んでみたり、スピーディーな編集で楽しませてくれます

 

が、やはり、時々火を噴く メラメラ 過剰なサービス精神 の映像に座り心地の悪さも感

 

じ、ストーリーが飛んでしまう時もありました。  が、そんな事は構わず二人はぶっ

 

飛んでいくのでした。

 

 

 

 

好きなことを、ただひたすらに愛する事が出来るのには パワー と 若さ が必要だとい

 

う事をまざまざと教えられる作品でございます。

 

 

 

 

同じ熱量を持つ人間同士は、辿り着く所が違っても分かり合えるものなのですな~ビックリマーク

 

出演者は他にも 樹木希林、宮迫博之、阿部サダヲ ( かなりの違和感)、小池栄子 と

 

いった方々がテンション高めで演じておられました。 ここでも樹木希林の凄みを感

 

じた私だったのでした。 滝汗

 

 

 

 

かなり キワモノ映画 の体をしてあざむいていますが、地方で暮らす熱いマイノリティ

 

の少女の行き場の無い情熱と、友情を描いた正統派の 「 平成の青春映画 」 です。

 

大多数の地方で暮らす「ナウでヤング」 な人達に向けての応援歌のような本作。

 

 

 

 

ラストの疾走感が心地よい映画。 特に女性の方がご覧になると、何処かしら共感が持

 

てるのではないでしょうか はてなマーク もし機会があればご覧になってみて下さい、です。

 

では、また次回ですよ~!  パー