南フランスでミシュラン1つ星を誇るフレンチ・レストランの気高きオーナー、マダム・マロリー夫を亡くして以来、レストランに情熱の全てを捧げてきた。そんなある日、故郷インドを追われ、新天地を求めてヨーロッパにやって来たカダム一家が、マダム・マロリーの店の向いにインド料理店をオープンする。派手な電飾と騒がしいインド音楽に眉をひそめるマダム。市場での食材の奪い合いも勃発し、マダムとカダム家の頑固なパパは一触即発の険悪ムードに。そんな中、カダム家の次男で亡き母の才能を受け継いだ天才料理人ハッサンと、マダムの店の副料理長マルグリットは互いに心通わせていくが、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは2014年制作のアメリカ  アメリカ インド アラブ首長国連邦 の合作映画です。

 

(122分)  原作小説の映画化になります。  本

 

「マイライフ・アズ・ア・ドック」 「ギルバート・グレイプ」 の ラッセ・ハルスト

 

レム監督作品による ヒューマンコメディ で、製作に スティーブン・スピルバーグと

 

オプラ・ウィンフリーが名を連ねております。 主演に ヘレン・ミレン という豪華な

 

顔ぶれによる レストラン映画です。ナイフとフォーク

 

 

 

 

 

 

ナゾの人  「マダム・マロリーと魔法のスパイス」 という日本オリジナルタイトルが付いて

 

おりますが、主人公はインドの青年ハッサン。 メジャーな俳優さんがヘレン・ミレン

 

のみという事情の為にこのタイトルが付けられたのでしょうね。原題は 「百歩の旅」 

 

という意味だそうです。

 

 

 

 

 

 

映画はインドで料理店を営む カダム一家 のお話から始まります。暴動により店と母親

 

を失くした一家は新天地を求め、ヨーロッパへオンボロ車に乗って旅立ちます。 車 

 

フランスの田舎道を走っていた時に車が故障 もやもや そこへ偶然通りかかったマルグリ

 

ト という女性料理人に助けられます。 

 

 

 

 

 

 

その近くにあった売り家に運命を感じたパパは家族の反対を押し切り、そこでインド

 

料理店を開く事に決めてしまいます。しかし、その向かえには マダム・マロリーが経

 

営するミシュランの1つ星を持つフランス料理のレストランがありました。星 マル

 

グリットはそこに勤める料理人でした。 

 

 

 

 

 

 

次男で腕の立つ料理人ハッサンは、己の道を進むパパに引っ張られるように仕方なく

 

店を開店。 クラッカー  伝統と格式を重んじるマダム・マロリーは、異国から来た彼等を快く

 

思っておらず、市場で食材を買い占めたりと邪魔をします。 パパとマダムは互いの店

 

をめぐって険悪なムード。 そんな中、パパのした事の謝罪の為にハッサンが料理を

 

作ってマダムの下へ訪れますが、その料理を味見したマダムはそれを捨ててしまいま

 

す。 

 

 

 

 

 

 

そんなある日、ハッサンの店の壁に落書きがされ、侵入者によって放火されてしまい

 

す。 メラメラ  なんとか消化するものの、手にヤケドを負ったハッサン。 それを見てい

 

たマダムは自分の店の者と確信し、シェフを首にします。 

 

そして自らブラシを持ち、ハッサンの店に書かれた壁の落書きを消すという行動に出

 

のでした。 その姿を目にしたパパとハッサンは、マダムのプライドを感じるのでし

 

た、。

 

 

 

 

 

 

ここまでが中盤までのお話。 その後ハッサンはシェフの居なくなったマダムの店に

 

修行の為に勤める事になり、腕を上げて行きます。徐々に評判を呼ぶようになり30

 

年間マダムの夢だった星一つのミシュランの星が二つ評価になります。 キラキラ  料理界で

 

話題となったハッサンはマダムの店を離れ、先端の料理を作る店のシェフとして活躍

 

し、時の人となるのでしたが、、。  流れ星  

 

 

 

 

 

 

本作はインドから出て来た青年のサクセスストーリーと同時に、移民や異文化との融

 

もテーマになっています。 下手するとシリアスな作品になりがちなものを、向かえ

 

あったレストランという構図に置き換え、料理という味覚の共通語によって理解し合

 

っていく物語として語られます。 嫌味になりそうなお話をコミカルに味付けして、物

 

語の本質を理解しやすく、ハートフルな 文化ギャップコメディ作品 に仕上がっており

 

ます。

 

 

 

 

 

 

夫が作った一流レストランを一人で守り、ミシュランの星の数を増やす事に情熱を注

 

保守的なマダム。 インドの大家族の長として奮闘するパパ。 この架け橋となるのが

 

客観的な視点を持つ 若者のハッサンと協力者のマルグリット やはり若い世代の方が

 

柔軟です。 というか、背負っている物が少ないという事もあるのでしょうがね。

 

 

 

 

 

 

監督の ラッセ・ハルストレム、製作のスピルバーグ。 このヒューマニストの二人が作

 

作品ですから、家族と人情味のある作品に仕上がっているのは当然であります。

 

マダムを演じる ヘレン・ミレン のエレガントで凛とした演技は正にマダムマロリーそ

 

もの、勿論ハッサンとマルグリットを演じる二人も素敵ですが、インドのパパを演

 

じた オム・プリの愛情ある存在感は見事に作品を温かいものにしております。 晴れ

 

 

 

 

 

 

そして料理好きにはたまらない様々な料理達が目を楽しませてくれます。 焼肉 美味

 

そうなオムレツの作り方を伝授してもらえますし、先端の料理になる程 美味しそう

 

というよりも、化学の実験室のようになっていくというギャップの不思議さたるや、

 

フランスの素朴で美しい風景を舞台に、美味しそうな料理と、青年の成長、家族愛。

 

そして国籍を越えた人間同士の絆と愛情を ホンワカ と感じさせてくれる作品です。

 

 

 

 

 

 

ちょっと気分が落ち込んだ時などに軽く観ると、リフレッシュ効果になる映画だと思

 

います。

 

フランス旅行に行った気分にもなりますので、 飛行機  機会があればご覧になってみて

 

さいませ、です。  目

 

では、また次回ですよ~! パー