1949年 外交官の夫ポールと共にパリにやって来たアメリカ人主婦、ジュリア・チャイルド 天真爛漫で食べることが好きな彼女はフランス料理に魅了され、名門ル・コルドン・ブルーに通い始める やがてフランス料理のレシピ本執筆に情熱を注いでいく── 現代のニューヨーク 作家になる夢を持ちながらも現状に満たされないものを感じ、何かを変えたいと思っているOL、ジュリー・パウエル。彼女は、ひょんなことから料理ブログを思い立ち、その中でジュリアの524レシピを365日ですべて作り上げることを決意する 理解ある夫エリックの協力もあり、最初は順調に進んでいくかに思われたジュリーだったが…。
こちらは2009年制作の アメリカ映画 です (123分)
実話を基にした作品で、ジュリア・チャイルド は、1960年代にアメリカに フラン
ス料理 を紹介した本を出版し、当時ベストセラーとなり、それをきっかけにテレビで
料理番組に出演。 大柄で (185cm) 陽気でチャーミング、ありのままで偉ぶっ
たところのない態度で人気となり、90年代までテレビで料理番組を務めたそうです
一方の ジュリー・パウエル は、2002年 NY に暮らしていました 本当は作家にな
る夢を持っていたのですがLMDCという保険会社で派遣社員として働き、保険に関す
る相談窓口の電話応対に追われる毎日に ジュリーはうんざりしていました そんな彼
女は30歳になるのを機に、何かを成し遂げることで自分を変えようと決意 前から
ファンだった ジュリアの524のレシピを365日で作ることに挑戦、その日々をブ
ログで綴り始める事にします。そして、そのブログがいつしか大評判となり、ジュリ
ーはジュリアと同じように夫の愛に支えられながら、料理と自分の力で夢を実現させ
ていくのでありました
この二人の女性を時代を飛び越え、交差させて描いて行きます 現在を生きる ジュリ
ーがジュリアの料理本と向き合う姿に、ジュリアの生活と料理を学んでいく姿が重な
ります。映画として、二人の時間的扱いは ほぼ同じのように思えるのですが、観客と
しての印象は ジュリアの人生を見ている方が圧倒的に面白いのであります 夫の仕事
の都合でやって来たパリ 子供が授からない淋しさを埋める事になる料理と出会い
男性に混じってフランス料理 に奮闘する場面 仲間とレシピ本を作るまでの苦難
そして何よりジュリアを演じる メリル・ストリープ のチャーミングな演技です (今
作で ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門の主演女優賞 を受賞いたし
ました ) 同時に夫役の スタンリー・トゥッチ この二人の夫婦愛が軸となって、
この映画を素敵な ある種 ファンタジックな世界へと観客を導いてくれています
一方のジュリーを演じるのは エイミー・アダムス です。
現代的な女性を演じ、果敢にもジュリアの料理に挑み、ブログに自分の言葉でアップ
して徐々に人気を博し、自分という存在の新たな発見をしていく事になります こちら
も御主人のサポートがとても大きく貢献していて、どちらも夫婦愛の大事さが描かれ
ています ただ余談ですが、時にあのような高級食材を使って家計は大丈夫なの
か?とか、バターや砂糖たっぷりの食事を毎日食べて、あの体型は維持出来るのか
という余計な疑問が湧いてしまう私でありました (実際のジュリーを見たら、
やや、、、でした )
映画としてはなかなか楽しんで観る事が出来る作品でありましたが、もう少し深い所
で観ると、ジュリアは フランス料理の素晴らしさを広めたいという ある種の使命感が
有り、本の出版までかなりの労力と努力がかかりました 一方のジュリーはその料理
を作る努力はしているものの、ジュリアの志しとは かなりの隔たりがある事は事実で
あります ですから余計ジュリアの方の人生が、嫌でも魅力的に見えてしまうの
は仕方ないのでした、、、そして、これは個人差があると思いますが、出て来る料理
がそんなに美味しそうには見えませんでした、、、個人的にですよ
今作は 料理で人生を変えたジュリアが、時代を超えて ジュリーという悩める女性の人
生も変えてしまうという、女性達へ向けての応援映画でもあります
料理好きの方には たまらない映画だと思いますので、それ程興味がない方でも楽しめ
る作品になっておりますので、この機会にご覧になってみてはいかがでしょう?
ボナぺティ~
では、また次回ですよ~!