女子モーグルのトップ選手として活躍していたモリー・ブルームは、五輪目前の大事な国内予選で転倒して重傷を負い、五輪どころか選手生命も絶たれてしまう。その後、LAで1年間の休暇をとることにしたモリーは、ひょんな成り行きからハリウッド・セレブやビジネス界の大物たちが高額を賭けて遊ぶ非合法のポーカー・ゲームでアシスタントをするようになる。そこで違法賭博のイロハを学んだモリーは、数年後には自ら地下カジノの運営に乗り出し、たちまち成功を収めるのだったが、、。

 

 

 

 

 

 

こちらは2017年制作の アメリカ映画 アメリカ です (140分)


有名セレブや富豪相手に、闇カジノを運営していたモリー・ブルームが、2014年

 

に出版した自叙伝 「モリーズ・ゲーム」 を映画化した実話物の本作です。 本

 

ジェシカ・チャステイン が主人公を演じておりまして、こちらでもご紹介した「女神

 

の見えざる手」「ユダヤ人を救った動物園」 と、ハズレ作の無い女優さんであります

 

 

 

 

 

 

8mm  スキーのモーグル競技でオリンピック出場を嘱望されていたモリー。 競技中の事

 

故によって、スキー選手の道を諦めざるを得なくなってしまいます。 法律家の道へ

 

歩もうとしますが、自分を見つめ直すきっかけとして、LA に住む事に。 暮らしの為

 

にクラブで働く彼女に不動産業を営む男から助手の誘いを受けます。 

 

 

 

 

 

 

その男は闇カジノも運営していて、モリーも運営に携わるようになります。 客は金

 

持ちばかりで、チップだけでも大変な額でした。

 

経営者の男はモリーに危機感を抱き、彼女をクビにします。 逆境に負けない彼女は

 

才能を生かし、自身で闇のポーカークラブを設立。 人気がどんどんと上がり、多く

 

の金持ちが訪れるようになります。 コインたち しかし、裏ではFBIに目をつけられていた

 

のでした。

 

 

 

 

 

 

成功から転落、そしてまた成功、転落と、これが実話というのもまた驚きでございま

 

す。FBIに捕まり、弁護士と裁判の方針を協議する場面をメインに、オープニングか

 

らモノローグによるスピーディーな展開と状況説明。 巧みな編集によってモリーの

 

人生が語られるという見事な語り口。それによって、長丁場でありながら飽きさせま

 

せん。 ポーカー場面でも独自の手法で見せてくれます。(ちょっと早すぎて、目で

 

追うのが必死でしたが、、。) トランプハート 

 

 

 

 

 

 

主演の ジェシカ・チャステイン はこういった凛とした女性を演じると光りますね キラキラ

 

彼女の弁護をする事になる イドリス・エルバ も知的でカッコよかったでございます。 

 

そして彼女の人間形成に大きく関わった父親で、ケビン・コスナー も出演されていま

 

す。ただの実録犯罪映画に収まる事なく、親と子の壮絶なドラマにもなっていて、ケ

 

ビン・コスナーが押さえた演技によって物語に深みを持たせております。 

 

 

 

 

 

 

この3人の演技のアンサンブルによって、モリーという一人の女性が、如何に男性社

 

会で女性が生き抜く事が難しいかを、皮肉と共に見せられることになるのでした。 

 

それは本作での ジェシカ・チャステイン。 演技は勿論の事、ファッション、特に女性

 

を強調する胸を強調した衣装は正に、女性を象徴するいで立ちで、男性社会に対抗す

 

る 「鎧」 のようにも見えるのでありました。  水着

 

 

 

 

 

 

実話でありますから、エンディングはただのハッピーエンドではありませんが、(オ

 

ープニングのモーグルシーンと被せる上手さ!) 何か強い物を感じさせるものとなっ

 

ています。最後まで、人を売らなかった彼女。返済が大変ですが、彼女ならやり遂げ

 

ることでしょう。

 

 

 

 

 

 

エンディング、チャーチルの言葉が表示されます。「 成功とは失敗から失敗へと情熱

 

を失わず進む事。」 正にそんな人間ドラマの作品でございました。 特に女性には、

 

この機会にご覧になっていただければと思いますので、よろしければでございます。

 

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

 

監督と、モリー本人、ジェシカ 等のインタビュー映像です。 宜しければです 目