アメリカから3ケ月間のヨーロッパ旅行に旅立ったデヴィッドとジャック 最初に訪れたイギリスの郊外をさまよう二人は、立ち寄ったパブで奇妙な警告を受けるも荒れ地に迷い込んでしまい、不気味な遠吠えと共に何者かに襲われてしまう ロンドンの病院で目覚めたデヴィッドは、ジャックが死に、犯人は精神異常者だと聞かされる 看護婦アレックスの介助もあり回復に向かうデヴィッドだが、そんな彼の前に死んだはずのジャックが現れ、二人を襲ったのは狼人間だと告げられる、、、

 

 

 

 

 

 

   - AN AMERICAN WEREWOLF IN LONDON - 監督 脚本ジョン・ランディス 

 

 出演 デヴィッド・ノートン、グリフィン・ダン、ジェニー・アガター、

                             フランク・オズ 他

 

こちらは1981年制作のアメリカ アメリカ 映画です(98分)

 

 

 

 

「アニマルハウス」 「ブルース・ブラザース」 に続き本作を撮った ジョン・ランディス監督 による ホラー・コメディ映画でございます。ノリに乗っていた時期の作品ですが、本作のアイディアは メイクアップを担当した リック・ベイカー のインタビューを見ると73年には映画化について二人で話し合っていたようです (ブルーレイ特典に入っておりました)

 

 

 

 

 

本作を観た マイケル・ジャクソン が 映画を気に入り 「スリラー」 のPVを、ランディスに依頼したというのは有名なお話です(ベストヒットUSA 世代でありました)

 

 

 

 

  お話自体は、さほど面白味はないのですが?デヴィッドとジャックは、バックパッカーで訪れたイギリスの田舎でパブに入りますが、よそ者感満載 の空気に慌ててパブを出ようとする二人に 「真っ直ぐ道を行け 荒地は危ない」 「月は注意しろ」 と謎の言葉をかける地元民。不思議に思う二人でしたが、泊まるホテルを探して夜道を彷徨っていると、何かの泣き声が聞こえて来ます。 

 

 

 

 

次の瞬間、何かに襲われ ジャックは殺され、デヴィッドは大けがを負い意識を失います  彼が目覚めたのは病院のベッドの上。 ジャックが亡くなった事を聞き強いショックを受けるデヴィッド。 彼等を襲ったのは精神異常者だと聞かされますが、彼が襲われたのは人間ではない何かでした。 看護師のアレックスの介助で回復していくデヴィッドでしたが、その病室に死んだはずの ジャックが血だらけの襲われたままの姿で現れます。

 

 

 

 

ジャックが言うには 「俺達を襲ったのは狼男だった 俺は死んだがそれは肉体だけで狼男の呪いが解けるまで魂は彷徨いつづける」 「狼男の血は絶たなければ その血を残しているのはデヴィッド お前だ!」 と言い、「俺の為にも犠牲者を増やさない為にも自殺しろ!」と告げて消えるのでした。  

 

 

 

 

退院するデヴィッドは、入院中に親しくなったアレックスの家にしばらく身を寄せる事にしますが、そこにもジャックが登場し自殺を勧め、月に気をつけろと助言します  そんなある日、満月の日が訪れます  部屋に一人居たデヴィッドは、突然もがきだし、遂に身体に変化が起き始めるのでありました、、、

 

 

 

 

とにかく本作の見所は、明るい照明の中で行われる狼男への変身場面であります。 この映画の前に 「スリラー」 での変身を先にご覧になっている方の方が多いでしょうが、こちらの変身も CG ではないアナログ感満載の特殊メイクは、現在見るからこその変なリアリティを感じられる所が大きいのではないでしょうか?

  

 

 

 

反面、四足歩行になった狼男はバランス的に微妙な所も感じますが、それもご愛嬌のうちという事で、コメディの面もかなりゆるめですがね、、、 そのくせ変にグロい場面があったりする変なバランスの作品です。 

 

 

 

 

個人的にお気に入りな場面は、狼男になったデヴィッドが、地下鉄の通路で男を追いかけ、エスカレーターまで追い詰めるサスペンスフルな場面 (ちらりと「グロリア」のポスターが貼ってあったりします) それと後半のクライマックスでもある ピカデリーサーカス前での、無駄にクラッシュする車達 (ブルース・ブラザースでもありましたね~) あの無駄な感じがなんとも70年代を彷彿とさせて好きなのでございます

 

 

 

 

 

主人公デヴィッドを演じる俳優さんが、妙に若い頃のスタローンに見えてしまいますが、、、そしてデヴィッドに負けず劣らずのジャックの変化 登場する度にゾンビ度が増して行くというジャックの自己表現の可笑しさのインパクト。   ランディス監督自身が変身する姿は、勃〇の比喩だとも言っていて、そう言われれば、2度目の変身はポルノを上映している映画館の中でありました、、。 

 

 

 

 

メイキングを見ると監督はじめ、皆さん楽しそうに映画を作っているのがよく分かる作品で、不思議な カルト映画 にもなっている本作であります。 何故か観終わった後に 「トワイライトゾーン」 を観たくなった私。とっても近い質感を持ったこの作品。 もしお時間ありましたらご覧になってみて下さいませ、です。 

 

 

では、また次回ですよ~! パー