桃栗不動産の若きホープ雨野大助と短大出の才媛本田冬子がめでたく結婚した それから十年、、万年平社員の大助は今だに2DKの団地住いだが、冬子と七歳になるタコ坊との三人暮しに満足していた そんなある日、冬子は大学時代の後輩・由美子の夫・南村が課長に昇進したためショックを受けた 大助と南村は、同じ会社の同期だったのである 冬子は、母の豊子と二人で大助をなじり、課長になるように、とハッパをかける、、、

 

 

 

 

 

 

こちらは 1973年制作の 松竹映画 門松 です(87分)

 

「砂の器」「鬼畜」「八つ墓村」の野村芳太郎 監督作品でございます 漫画を原作と

 

しておりまして、昭和世代ならキャラクター位は見た事があるのではないでしょうか 

 

 

 

 

私自身、漫画を数話 読んだ事があるのですが、当時はかなりのDVバイオレンス漫画

 

だった記憶があり (かなりの長寿漫画で、時代と共にバイオレンス感は薄れたよう

 

ですが)  これを松竹映画で、それも 野村芳太郎で映画化!という興味で お取り寄

 

せしてみました。 

 

 

 

 

個人的に、監督のイメージとしてはサスペンスを下敷きに、その奥にある 人間の業 を

 

描く作家 というものでしたが、意外に 「コント55号」 等のコメディ作品を撮って

 

おられました。本作の次の年に 「砂の器」 を製作する事になろうとは  叫び  という、

 

なんとも こじんまりとした ホームコメディ に仕上がっております 漫画を下敷き

 

に、家族構成等の設定は映画用に微妙に変更されています でなければ、かなり カル

 

ト的作品 になっていたかもですが、、。

 

 

 

 

Movie  大手不動産会社に勤める 生真面目男の 雨野 大助 (三波伸介) は 八百屋の

 

娘 冬子 (倍賞美津子) と結婚 「貴方に尻をひっぱたいてもらえば、僕は課長にも

 

社長にもなれそうな気がするんです!」 という言葉から10年 未だに平社員で団地

 

住まいの大助でしたが、七歳になるタコ坊との三人暮しに満足していた​​​​​​ました そん

 

なある日、冬子は大学時代の後輩 由美子 (吉田日出子) の夫 南村が課長に昇進した

 

ためショックを受けます

 

 

 

 

大助と南村は、同じ会社の同期 ガーン  冬子は課長になるように、とハッパをかけま

 

すが、大助は今のままで充分幸せだと言う始末、、、しかし、妻や子供のために 宅地

 

建物取引主任者試験 を受けると宣言 ビックリマーク オニババと化した冬子は 赤鬼 大助に対して猛烈

 

な特訓を展開  本   ​​​​​​毎日の特訓に大助は疲労困憊、ノイローゼになってしまいます 

 

 

 

 

そしていよいよ試験当日 奮闘努力のかいもなく、答案用紙がオニババに見える大助 

 

ここでノイローゼの妄想という形で、やや原作漫画風の ダメおやじ いたぶり場面が登

 

場します 洗濯機に入れられ、冷蔵庫で凍らされ、火あぶりにあいます そして大助

 

は試験場を逃げ出してしまうのでした 

 

 

 

 

一時は行方不明になる大助 そこまで追い込んでしまった事を後悔する冬子。結局試

 

験は不合格、しかし、会社で開発を始めた 北海道の稚内に「係長」として単身勤に、

 

島流しにも近い状態なのでした、、、列車が大助を乗せ出発 と思いきや 冬子と タコ

 

坊も乗り込んでいました 家族で逆境を乗り越えようとする姿で映画は幕を閉じます 

 

 

 

 

普通のファミリードラマとして成立していて、「ダメおやじ」 という看板が、逆に足

 

枷になってしまっている気もします まあこの漫画の映画化の企画から始まっている

 

のでしょうから、仕方ないかも知れませんが、タイトルなしで観た方が楽しめる作品

 

です ウインク

 

 

 

 

三波伸介 を映画で見たのは 「どですかでん」 以来ですが、本作では人間味のある憎

 

めないキャラクターを、彼でしか出せない雰囲気と、コメディアンとしての笑いを見

 

せてくれています そんな三波伸介を、倍賞美津子が役同様にちゃんと締めてくれて

 

いて、良いコンビになっております 本作も「寅さん」 のように、シリーズ化出来た

 

のでは はてなマーク と思う所もありました 寅さんと大助、さくらと冬子 (姉妹で!) 残念な

 

がら1本で終了となりましたが、、、 もやもや

 

 

 

 

冬子の後輩役で出演されている 吉田日出子さんが、既にこの時代に完成されておりま

 

して良いアクセントになっています。 

 

原作漫画とは全く違うイメージの、ハートフルな家族映画に仕上がっている 昭和の

 

プログラムピクチャー感 この時代でしか味わえない風味の作品となっています 興

 

味がありましたらご覧になってみて下さいませです。 目

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

 

原作のTVアニメでございます 私の地方では観れませんでした、、、笑い泣き