土曜の休日と言うのに学校に登校させられた高校生5人 彼等はさまざまな問題を起こした懲罰として自分についての作文を書かされるハメになった問題児ばかりだった 大きな図書館に軟禁状態にされ、何から書いていいのかわからないままだらだらと時間だけ過ぎて行く中、雑談からお互いの身の上話を交わし始めた彼等は次第に心を開かせて行く。

 

 

 

 

 

 

こちらは1985年制作の アメリカ映画 アメリカ です(97分)

 

「良くも悪くも」 80年代のアメリカ映画を感じさせてくれる作品でありました 

 

監督の ジョン・ヒューズ の作品は他に「すてきな片想い」「フェリスはある朝突然

 

に」「大災難P.T.A」(これは好きでした)プロデュースで 「プリティ・イン・ピ

 

ンク」「ホームアローン」等がありますね、THE 80s 臭プンプンでございまし

 

ょ?今作を観るのは初めてでして、この手の、明るい (と思っていました汗) アメリ

 

カのティーン映画は、ちょっと避けていたのか? 私 個人的には 「アウトサイダー」 

 

や 「ランブルフィッシュ」 に魅力を感じておりました。 (どちらも コッポラ作品で

 

したね)  で、いつものようにレンタル店に訪れた時に本作と目が合いまして、そ

 

ういえば観てなかったなと思い、レンタルしてみた次第です もう皆さん、ご覧になっ

 

ていらっしゃる方も多いと思いますが、、、

 

 

 

 

Movie 土曜日の朝、誰も居ない高校に、補習授業で5人の生徒が登校して来ます この

 

短いシーンで、生徒それぞれの家庭環境やキャラが示される上手い演出です 5人の

 

生徒は ガリ勉 のブライアン、スポーツ馬鹿 のアンディ、不思議ちゃん のアリソン、

 

お姫様 のクレア、チンピラ のベンダー (DVD字幕訳では) という全く違ったキャ

 

ラクター。 図書室に集められた彼等は教師から、「自分とは何か」 というテーマ

 

で、1000文字以上の作文を書くよう命じられます 鉛筆 教師が向かいの部屋で作

 

業している監視下の下、夕方4時まで 図書室で過ごさなければならなくなります  

 

教師が退室した途端、チンピラのベンダーが皆に絡みはじめます この辺りの場面は

 

かなりイライラしますが、ベンダーが狂言回しの役割を果たして、それぞれの個性や

 

問題を露呈させていく事になります。

 

 

 

 

昼食の時間となり、それぞれ持参した弁当を取り出し食事をとります この場面で

 

も、それぞれの家の個性が見える面白さがあり、お姫様 クレア は何と!寿司 スシスシ 

 

スポーツ馬鹿 のアンディ は、これでもかの大量の食事 パスタ ガリ勉 のブライアンは 

 

栄養を考えたスープ諸々 不思議ちゃん のアリソンは サンドイッチのハムを捨て、大

 

量の砂糖を降りかけ スナックらしきものを挟んだオリジナリティ豊かな偏食サンド ポテチ  

 

ベンダーはコーラのみ コーラ こういった、なんてことないシーンが結構残ったりする

 

ものですね  そうそう、その他にも 退屈のあまり、皆で 「クワイ河のマーチ」 を

 

口笛で合奏する場面、自分達の状況を映画 「戦場にかける橋」 の捕虜に見立てた、自

 

虐的な パロディ場面 も印象に残りました 神橋

 

 

 

 

騒ぎが大きくなり、ベンダーが教師に用具室に入れられ、大人目線で嫌味を言われる

 

というパワハラ場面も、若者から見た大人という 脅威 でしかない対象をいやらしく描

 

いていました。それに抵抗するのが若者 そこから 「ダイ・ハード」 のように脱出

 

し、皆の元へと帰還するベンダーなのでした そこからのマリファナ大会で、皆 はじ

 

ける というのが何ともアメリカの学生らしい所です タバコ

 

 

 

 

映画も後半に差し掛かり、騒ぐ事にも飽きた彼等は、5人で語り合い始めます 個々

 

の家の事情だったり、悩み、大人になったら心が死ぬ 等々、、、それなりに打ち解け

 

合ったと思っていた時に ガリ勉 のブライアンが皆に問いかけます 「僕達 月曜日に

 

学校で会った時どうする?」 と、「せっかく友達になったんだし、、、」 まだ友達で

 

いるか?を聞きます お姫様 クレア は 「無視するわ」 と答えます 皆、曇った表情を

 

しますが、彼女はアンディ に 「正直に答えなさい!月曜日にブライアンに話しかけら

 

れたらどうする? 体育会系の友達の前で 「やあ」と答えた後で悪口を言うのよ 友達

 

と思われたくないから、、、」 皆ショックを受けますが、半分は理解しているのです 

 

 

 

 

自分達の仲間に嫌われたくないから、嫌われるのが怖いから  これは誰しも心当た

 

りがあるのではないでしょうか はてなマーク 二人だけの時には話せる事があっても、他の仲間と

 

居る時はそれが出来ない、自分が仲間はずれになってしまうかもしれない怖さと、自

 

分に対しての自信のなさの表れなのでしょうが、、、 ブライアンはそれを聞いて言

 

います 「皆に言っておきたい 僕は君達を無視しないよ 絶対にしない そんな行為

 

は卑怯だ」 自分だけでなく それぞれが、それぞれの立場でプレッシャーを抱えて

 

生きている事、悩み、痛みを共有する事で彼等は少し成長して 図書室を後にします。

 

 

 

 

代表してブライアンは作文を教師に残します 「自分とは何か の作文を書けとは馬鹿

 

げています 先生はご自分の都合で、僕らが何であるかを決めつけています 今日僕

 

らは発見しました 僕らは ガリ勉に、スポーツ馬鹿と、不思議ちゃん、お姫様に、チ

 

ンピラです こんな答えでいいですか? 先生へ ブレックファスト・クラブより」 

 

それを一人読む教師公開当時に観ていたら、もっとリアルに感じる事が出来たでしょ

 

うね 残念でした 好みとしては、最後の恋愛要素は必要だったでしょうか? ブライ

 

アンの立場は、、、チーン

 

 

 

 

自分だったら 不思議ちゃん のアリソン に一番共感を持てました ファッションも込み

 

で、ただ劇中、クレアにメイクでイメチェンさせられ、皆が驚くという場面がありま

 

したが、私は前の方が魅力的だと思ってしまいました これも個人の好みですね ドキドキ

 

極端ですが、その後の学園映画 「エレファント」 「静かなる叫び」 と、この80年

 

代の学園映画を観比べてみると、時代の流れを感じる事が出来るかも知れません

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

 

80s臭を堪能出来る事 請け合いです ケビン・ベーコンは出ていないはずなのに、、