慶応3年11月13日 海援隊の常宿“酢屋”から“近江屋”へ身を移す坂本竜馬 大いなる野望に燃える竜馬であったが、大政奉還後の権力闘争の狭間で、佐幕派はもちろん、勤皇派からも煙たがられる存在となっていた 身の危険は誰よりも感じていながら、近江屋での竜馬は意外なほど落ち着き払っていた しかし、2日後に暗殺される竜馬には、この時すでに刺客の手がすぐそこまで近づいていた……。

 

 

 

 

 

 

こちらは1974年制作の ATG映画 日本 です(118分)

 

黒木和雄 監督というちょっとクセのある監督の作品で、ATG これはちょっとワクワ

 

クします。ただ一点、困ったもので、坂本竜馬  (本作では 竜馬 表記になっています

 

ので、映画内の紹介は竜馬とさせて頂きます) という幕末の英雄 はてなマーク に全く興味がな

 

く、NHK で放送されていた、かの人気者 福山雅治 の 「龍馬伝」 なるものも (と

 

いうか、大河ドラマってものすら一つも) 観ていない為、(何故か武田鉄矢監督、主

 

演の 「Ronin」 は観てしまっている私、、) 海援隊とかの単語ぐらいしか知らない

 

無知さ そんな私が観て面白いのか? そして内容を把握出来るのか?答えは、イエス 

 

爆  笑 と えーんノー でした、、、

 

 

 

 

竜馬を 原田芳雄 が演じ、中岡慎太郎 を 石橋蓮司、竜馬の刺客を 松田優作、他にも 

 

桃井かおり、中川梨絵、田村亮 、 野呂圭介 という面々が出演されておりまして、そ

 

の演技を見ているだけでも楽しめました  ただやはり細かい部分や、竜馬が置かれ

 

ている状況や、彼のロジックが、竜馬好きや、歴史に多少なりとも詳しくないと、全

 

体像は掴みづらいかも知れません。

 

 

 

 

但し、この映画は 竜馬が暗殺されるまでの3日間 慶応3年(1867年)11月13日か

 

ら暗殺された11月15日のみ その上、命を狙われている為  戦う  近江屋の土蔵に身

 

を潜めていてその狭い世界と、竜馬の行動に限定されているのが、無知な私には救い

 

となりました ニヤニヤ

 

 

 

 

史実に忠実という訳ではない部分も多く 巻物 その分、原田芳雄 演じる竜馬像がとても

 

人間らしく、時にだらしなく、女に目がなかったり、情けない部分と男らしい魅力的

 

な部分と、大きな野望を抱く男を普通で身近に感じられるものにしていました 常に

 

行動を共にする 石橋蓮司 演じる 中岡とのボーイズラブ的 ラブラブ にも見えるやり取り等、

 

アドリブ感もあって自由に演じている二人、プラス 刺客のくせに仲間のようになって

 

いる複雑な心境の 松田優作の3人を見ているだけでも楽しめるのでありました。

 

 

 

 

映像はモノクロの、16mmフィルムで撮影されていて、手持ちカメラの躍動感や、

 

陰影を強調した映像、かなり被写体に寄った撮影や編集に、時代劇ものでありながら

 

実験的な事がなされていて、決して安っぽくない映像作品に仕上がっています。劇

 

中、度々登場する民衆による ええじゃないか (慶応3年(1867年)8月から12月に起

 

きた)の騒動が、竜馬の成し遂げようとしている事と共鳴、もしくは 否定しているよ

 

うにも捉えられ、最期はその民衆の声の中に消えてゆくという、なんともその竜馬の

 

志しと、世の中の行く末を皮肉ったようにも聞こえてくるのでありました  

 

 

 

 

今村昌平の 「ええじゃないか」 もありましたね あちらにも 桃井かおりさんが出演

 

されていましたな  着物 着物 着物  とにかく、メインの男三人が魅力的であります 中で

 

も 原田芳雄 の役者、生き物としての魅力に 松田優作 も霞む程であります 是非この

 

荒々しく、汚い男達の共演をご覧になってみて下さいまし 福山雅治 よりも10倍 恰

 

好良い~ ちゅー  原田芳雄 (こういうゴツゴツした俳優さんが絶滅しかけているのが淋

 

しい私) の 竜馬でありまするぜよ リョーマの休日

 

では、また次回ですよ~! パー