留学先のベルギーで大失恋し、今は母国インドのTV報道局で働くジャグーは、ある日地下鉄で黄色いヘルメットを被り、大きなラジカセを持ち、あらゆる宗教の飾りをつけてチラシを配る奇妙な男を見かける チラシには神様の絵に「行方不明」の文字 興味を持ったジャグーは、「PK」と呼ばれるその男を取材することに。

 

 

 

 

 

 

こちらは2014年制作の インド映画 インド です(153分)

 

勝手な思い込みがあって、(太目のオジサマが主役で、独特のダンスシーンが多数登

 

場する) インド映画をちゃんと観るのは初めてでありました 知人からのプッシュも

 

あって 「この機会に観てみるか」 と思いレンタルしてみました  DVD 手

 

ちょっと長いかな?という不安もありましたが、結果 これ、たいへん面白かったので

 

す。 基本コメディなのですが、主人公を宇宙人という設定にして、この世界のおか

 

しな所、特に宗教と神様って何?っていう疑問を、面白く探求させてくれる作りにな

 

っていました

 

 

 

 

Movie 冒頭字幕で 「これは映画で特定の宗教を貶める意図はありません」 と説明が入り

 

ます。インドのとある砂漠地帯に、一艘の UFO UFO が到着します そこから降り立っ

 

た 裸の男 身に着けているのは UFOを操作できる 美しいメダル形のリモコンの

 

み   地球の探査に訪れたようですが、そこで初めて出会った人間に リモコンを奪われ

 

てしまいます。リモコンが無ければUFOも呼べないし、帰る事も出来ない ゲッソリ そこ

 

からリモコン奪回の旅が始まる事になります  男女の区別を学び、服を手に入れ、

 

言葉を覚えます そしてリモコンの行方を探るべく彼なりに努力をしますが一向に見

 

つかりません 彼の不思議な行動と言動がまるで酔っ払いのようで、皆が彼を pK 

 

(酔っ払いを意味するようです)と呼ぶようになります 

 

 

 

 

町で出会ったお巡りさんにリモコンの事を聞くと 「そんなの神様に頼め、警察は神様

 

なくて人間だ」 といわれてしまいます 神様に頼めばリモコンが返ってくるのか!そう

 

考えた彼は早速神様を探しますが、神様には沢山の種類が居て、それぞれお願いには

 

段取りや、やり方が違う事に戸惑います 神様に願いをきいてもらう為に、沢山の宗

 

教で苦行しますが 一向に神様には届かないようです そこで流れる歌の歌詞が 

 

「何度も怒られて分かった 神様は色々ある それぞれに規則が違う 別々の会社を営

 

んでて それを 宗教 と呼ぶ 会社には代理人がいる 地球人は皆 どこかの宗教に属し

 

てる その宗教の神様だけを信じてるんだ~ ♪」 

 

 

 

 

どうやって様々な宗教に属するのかを知る為に、病院で新生児に印が付いているか調

 

べます が、何処にも印がありません 余計に疑問が膨らむ彼でした。その彼を偶然

 

見かけた テレビ局に勤める ジャグー 彼の行動、疑問に興味が湧き、テレビに出演さ

 

せて、人気教祖と対談させようと企てますが、次第に pK と心を通わせて行く事に

 

なります さて、Pk は無事リモコンを見つけ 自分の星に帰る事ができるのでしょう

 

か、、はてなマーク

 

 

 

 

日本ならまだしも、よりによってインドに降り立ってしまった pK こと宇宙人の彼の

 

苦難、ヒンドゥー教、キリスト教、シク教、ジャイナ教、イスラム教 と大きく分けて

 

もこれだけ混在しています それぞれの しきたりや戒律 の不思議さ (服装、食事

 

、行事) そして宗教の集金システムまでを、pK という存在のフィルターを通して、

 

皮肉っています インド映画でよくやれたものだと感心してしまいます 同時に宗教

 

に疎い私なんぞには、インドハウツー物としても見れる お得感もあります

 

 

 

 

この映画で神様はいると言っています ただ、神様に電話をかける教祖様が間違ってし

 

まいかけ間違い をして信者に伝えてしまっている という柔らかい解釈をしています 

 

信仰心は尊いが、代理人には騙されちゃダメだ!ただ信じればいい いい加減 かけ間

 

違い はやめようよと あなたの信じてる神様はそんな非合理的なことを言わはずないだ

 

と言っています。

 

 

 

 

「かけ間違い」 なかなか良い言葉です 宗派も産まれた時点では誰にも印は付いてい

 

ない人間が勝手に決めた分け方で、差別を作り出したのは人間で、教えという強迫を

 

 ビジネスに使ったり、殺し合いの大義にする事はそもそも おかしいよ と映画は語り

 

ます。本作の監督さんのインタビューにこんな言葉がありました マイク 「宗教が世界に

 

与えた最も大きなダメージは、人々を殺してきたこと 神という名のもとに戦争をし

 

ている 自分の神があなたの神より優れている という信念から生まれる戦争  ただ、

 

人間がいつのまにか 神を守らなければいけない という風に思い始めたんです」 心に

 

響く言葉です と、こんな文章を並べると、まるでシリアスな宗教映画と勘違いさせ

 

てしまいますが、メチャメチャなコメディ映画ですし、恋愛映画でもあります その

 

上、ミュージカルと 感動と、、、。

 

 

 

 

牛丼の上に、ハンバーグと蒲焼とカツレツを乗せ、その上からカレーをかけたような

 

映画です (これが良い表現なのかは疑問ですが、、、) 反面、演出や音の入れ方

 

が7~80年代の日本のドラマの雰囲気も感じる所もあります。私の好きな ピータ

 

ー・セラーズの 「チャンス」 やトム・ハンクスの 「ビッグ」 の延長線上に属する作

 

品で、同じ好みの方には気に入ってもらえると思います。主演の アーミル・カーン 

 

は 若い頃の トム・ハンクス と ローワン・アトキンソン を足して割ったようなルック

 

スの持ち主でありました (余談中の余談でありました) 私同様、まだインド映画を

 

ご覧になった事がない方には良い意味で、インドインドしてない作品だと思いますの

 

で、この機会にでもご覧になってみて下さいです ビックリマーク

 

では、また次回ですよ~! パー

 

 

 

 

 

 

pK と ジャグーのデート?シーンでございます  バイク DASH!

 

 

言葉を覚える為には手を繋ぐ必要があるのでした ザ・インド映画のイメージですな~