奈良の建築家が綴る、人生を豊かにする住まい設計日記|やまぐち建築設計室 -5ページ目

奈良の建築家が綴る、人生を豊かにする住まい設計日記|やまぐち建築設計室

人生を豊かにする暮らしの提案を大切に、奈良を拠点に住宅設計を行う建築家の設計日記。注文住宅・リフォーム・古民家改修を通して、住まいと暮らしの本質、間取りや動線、日々の気づきを綴っています。

家族の距離が、暮らしの質を決めているかもしれません

住まいは、
家族の距離感や心の状態を、
とても静かに左右しています。

毎日を過ごしていると、
その影響にはなかなか気づきにくいものですが、
実は住まいのつくり方ひとつで、
暮らしの感じ方は大きく変わります。

 

人には誰しも、
「近づかれると疲れる距離」があります。

それはわがままでも、
性格の問題でもありません。

 

人が本能的に持っている、
パーソナルエリアと呼ばれる
目に見えない心の領域です。

この距離の扱い方次第で、
暮らしの質は、驚くほど変わっていきます。

間取りやデザインの前に、考えていること

やまぐち建築設計室では、
間取りやデザインを考える前に、
必ず立ち止まって考えることがあります。

それは、

  • 人と人との距離
  • 視線の向き
  • 気配の伝わり方
  • 空間の余白

こうした、図面には描きにくい感覚です。

どれも、
暮らしの中では当たり前のようでいて、
実は心の状態に大きく影響しています。

「心が荒れにくい住まいとは、どんな環境なのか」

その問いから、
設計を組み立てています。

 

段差とスキップフロアが生み出す、やさしい距離感

今回の写真は、
和モダンの住宅における
スキップフロアのあるリビング空間です。

床の段差や、
階段途中に設けた中間領域によって、
空間はひとつでありながら、
距離感がやわらかく分節されています。

中庭からの光が奥まで届き、
視線は抜けながらも、
密接しすぎない関係性が保たれる。

同じ空間にいながら、
それぞれが自分の居場所を感じられる設計です。

こうした距離の調整が、
日常の緊張を、
少しずつ、静かにほどいていきます。

 

住まいを「人生を整える環境」として考える

住まいを、
人生を整えるための環境として考える。

それが、
私たちの建築思想です。

家族の距離が、
暮らしの質を左右している部分もある。

そう感じることが、
設計の現場では少なくありません。

パーソナルエリアという考え方

人には誰しも、
自分の身体のまわりに
目に見えない「心理的な領域」を持っています。

これを
パーソナルエリア(パーソナルスペース/対人距離)
と呼びます。

他人が無断で入り込むと、
理由もなく不快や緊張を感じる空間です。

たとえば、

  • 満員電車で感じる息苦しさ
  • 公共のベンチで、隣に座られたときの違和感
  • 会話中、無意識に一歩下がりたくなる瞬間

これらはすべて、
パーソナルエリアが侵されているサインです。

距離には「段階」がある

アメリカの文化人類学者
エドワード・ホールは、
人と人との距離を
次の4つに分類しました。

  • 密接距離(約45cm以内)
     恋人や家族など、極めて親しい関係
  • 個体距離(約45cm120cm
     友人や親しい同僚との自然な会話距離
  • 社会距離(約120cm360cm
     仕事やフォーマルな場面での距離
  • 公衆距離(約360cm以上)
     講演や集会など、不特定多数への距離

この距離感は、
関係性や文化、年齢、
その時の心の状態によっても変化します。

特に日本人は、
パーソナルエリアが比較的広い傾向がある
とも言われています。

家の中こそ、距離が人を疲れさせる

多くの人は、
パーソナルエリアの話を
「外の世界の話」だと感じています。

 

けれど実際には、
家の中こそ、距離の影響が大きい

なぜなら、
住まいは「毎日」「長時間」
過ごす場所だからです。

外であれば我慢できる違和感も、
住まいでは、
少しずつ積み重なっていきます。

家族だから、ずっと近くていいわけではない

「家族なんだから、距離は近い方がいい」
「一体感のある間取りが、仲の良い家族をつくる」

そう思われがちですが、
これは半分だけ正解です。

距離がまったく取れない住まいは、
知らず知らずのうちに、
無意識の疲労を生み出します。

常に視線が合い、
常に気配が伝わり、
常に声が聞こえる。

心理学的には、
軽い緊張状態が
ずっと続いている状態です。

「理由もなくイライラする」その背景

設計前のご相談で、
こんな言葉を耳にすることがあります。

「大きな不満はないんです」
「でも、家にいるとイライラすることが多くて

この場合、
問題は感情ではありません。

距離の問題であることが、
とても多いのです。

  • 密接距離に入りすぎている
  • 個体距離が確保できていない
  • 逃げ場がない
  • 一人に戻れる場所がない

この状態では、
脳も心も休まりません。

良い住まいは、関係を「守る」ためのもの

私たちは、
家族の距離感をこう捉えています。

仲良くするために、
近づけるのではない。

壊れないために、
離れられるようにする。

距離が取れるから、
また自然に近づける。

これは、
心理学的にもとても大切な考え方です。

距離は、壁だけで生まれるものではありません

距離というと、
壁や部屋数を思い浮かべがちですが、
実際にはもっと繊細な要素で決まります。

  • 視線の角度
  • 床レベルの差
  • 天井の高さ
  • 光の方向
  • 音の抜け方
  • 家具の配置
  • 動線の交差

ほんの少しの違いで、
心理的な距離は大きく変わります。

和モダン住宅が落ち着く理由

和モダンの住まいに、
「なぜか落ち着く」と感じる人は多い。

それは、
意匠だけの理由ではありません。

障子や格子、縁側、余白。
これらはすべて、
距離をやわらかく調整するための
日本の知恵です。

密接距離と個体距離を、
自然に切り替える装置とも言えます。

住まいに必要なのは「可変する距離」

現代の暮らしは、
情報も刺激も多い時代です。

だからこそ、
距離を固定しない柔軟さが必要になります。

  • 集まるときは集まれる
  • 離れたいときは、そっと離れられる
  • 見守れるけれど、干渉しない

この切り替えができる住まいは、
時間をかけて、
家族関係を支えてくれます。

子どもにも、夫婦にも必要な距離

子どもにも、
きちんとしたパーソナルエリアがあります。

常に見られ、
常に声をかけられ、
一人になれない環境では、
集中力や自律性が育ちにくい。

夫婦関係も同じです。

近すぎると、
言葉が荒れやすくなり、
遠すぎると、
会話が減ってしまう。

良い住まいは、
会話が生まれやすく、
衝突が長引きにくい距離をつくります。

建築家が行っていること

私たちが設計の初期段階で
大切にしているのは、

「何畳必要か」よりも
「どんな距離が必要か」という視点です。

距離を読み違えると、
どれだけ高性能で美しい家でも、
暮らしは息苦しくなってしまいます。

 

上質な住まいとは

上質な住まいに共通しているのは、
派手さではありません。

距離の扱いが、
とても丁寧であること。

  • 近づきすぎない
  • でも、孤立しない
  • 見えるけれど、侵さない

この距離感が、
品のある空間をつくります。

距離が整うと、暮らしが変わる

距離が整った住まいでは、

  • 声を荒げる必要が減り
  • 無意識の疲労が減り
  • 一人時間が肯定され
  • 家族との時間を、素直に楽しめる

住まいが人を変えるのではありません。
人が本来持っているバランスを、
環境が引き出しているのです。

最後に

もし、

  • 家にいるのに落ち着かない
  • 家族との距離に違和感がある
  • 住まいを変えたい理由が言葉にできない

そう感じているなら、
それは間取りではなく、
距離の問題かもしれません。

やまぐち建築設計室では、
住まいを「形」ではなく、
人の感覚から考える設計を行っています。

距離を読み、
距離を整え、
無理のない暮らしをつくる。

 

今回のブログが、
住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

 

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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忙しい毎日の中で、
「なんとなく落ち着かない」
「家にいるのに、なぜか休まらない」
そんな感覚を覚えることはありませんか?。

 

理由ははっきりしないけれど、
どこか頭が止まらない。

 

身体は休んでいるはずなのに、
心だけが外に置き去りにされているような感覚。

 

それは、
あなたの性格や気持ちの問題ではありません。

住まいの中に、
回復するための居場所が
きちんと用意されていない

だけかもしれません。

 

家は「暮らす場所」である前に、「回復する場所」

本来、家とは
外で消耗したエネルギーを回復する場所です。

 

しかし現代の住まいは、
便利さや効率を追求するあまり、

・情報が多い
・音が多い
・役割が多い

知らず知らずのうちに、
家の中でも脳が休まらない環境

なっていることがあります。

 

だからこそ、意識的に
「何もしなくていい居場所」を
つくる必要があるのです。

 

回復できない家には、共通点がある

家にいるのに、
なぜか疲れが抜けない。

休日に一日家で過ごしたはずなのに、
月曜日の朝、すでに消耗している。

睡眠時間は足りている。
間取りも気に入っている。
設備にも大きな不満はない。

それでも、
心が回復していない。

この感覚は、
決して珍しいものではありません。

そしてその原因は、
暮らし方や性格ではなく、
住まいのつくり方にあります。

 

「回復できない家」は、失敗住宅ではありません

最初に、
とても大切なことをお伝えします。

回復できない家は、
多くの場合、

・間取りは合理的
・デザインは洗練されている
・設備も十分

いわゆる「良い家」です。

ただ一つ、
決定的に欠けているものがある。

それが、
人が回復する条件としての「居場所」です。

 

人は「止まれる環境」でしか回復しない

心理学の分野では、
人が本当に回復するためには、
次の三つが必要だと言われています。

・判断しなくていい
・役割を演じなくていい
・警戒しなくていい

ところが、
回復できない家では、
これらが満たされていません。

家の中にいても、
人はずっと「動き続けている」。

頭の中では、

・次に何をするか
・これを終えたら何か
・あれを忘れていないか

そんな思考が止まらない。

空間が、人を止めてくれないのです。

 

回復できない家の共通点

背中が守られていない

回復できない家でよく見られるのが、
背中が無防備な配置です。

・ソファの背後が動線
・背中側から人が通る
・背後に大きな開口や出入口がある

この状態では、
人は無意識に緊張します。

自覚はありませんが、
身体は常に警戒しています。

「くつろいでいるつもりなのに疲れる」
そんな住まいの多くは、
この配置に原因があります。

回復の居場所では、
背中が守られていることがとても重要です。

 

回復できない家の共通点

視線が多方向に抜けすぎている

開放的で、
視線がよく抜ける家。

一見、
とても心地よさそうに見えます。

しかし、
回復という観点では、
視線が多すぎることが負担になる場合があります。

人の脳は、
視界に入る情報を
無意識に処理し続けます。

視線が定まらない空間では、
脳は休めません。

回復の居場所では、
視線の行き先は一つで十分です。

 

回復できない家の共通点

音が直接届いている

音の問題は、
見落とされがちです。

・キッチンの作業音
・家族の足音
・外部の生活音

完全な無音が必要なわけではありません。

問題なのは、
音が直接届くこと

回復の居場所には、
音が直接入り込まない
位置関係としての設計が必要です。

 

回復できない家の共通点

情報量が多すぎる

人は、
情報の中では回復できません。

・物が多い
・色が多い
・役割が多い

どれも便利ですが、
回復という視点では刺激になります。

回復の居場所では、
見えるものを意図的に減らすことが重要です。

 

回復できない家の共通点

空間に名前がついている

書斎。
ワークスペース。
スタディコーナー。

名前をつけた瞬間、
空間には役割が生まれます。

役割が生まれると、
人は無意識に
「何かをしよう」とします。

回復は、
何もしないことで起こる

だから、
回復の居場所には
名前をつけない。

ただ、
そこに座れる場所。

それだけで十分です。

 

回復できる家は「止まれる家」

回復できない家の共通点は、
すべて一つに集約できます。

止まれない。

動線が止まらない。
視線が止まらない。
音が止まらない。
思考が止まらない。

回復できる家とは、
「止まれる家」です。

そして、
止まるために必要な空間は、
たった1㎡でもあれば足ります。

 

なぜ、この1㎡が必要なのか

判断の量が多い人ほど、
回復が必要です。

仕事の決断。
人との距離感。
責任の重さ。

これらを日常的に背負っている人ほど、
家の中で
「何者でもなくいられる場所」を
必要としています。

豪華さよりも、
広さよりも、
回復できること。

住まいに求める価値は、
次第にそこへと収束していきます。

 

回復の1㎡が、暮らしと人生を整える

回復できる場所を持つと、
人の行動は自然と変わります。

・物を衝動的に買わなくなる
・無理な予定を入れなくなる
・人との距離感が整う

これは、
空間が人の行動を
静かに導いているからです。

家は、
何かを頑張る場所ではなく、
何者でもなくいられる場所であってほしい。

 

もし今、回復できていないと感じたら

今日、
ご自宅をゆっくり見渡してみてください。

何も考えずに、
呼吸できる場所はありますか。

もし、
ひとつも思い浮かばなければ。

それは失敗ではありません。
これから設計すればいい。

1㎡でいい。
椅子一脚分でいい。

回復の居場所は、
暮らしと人生を立て直す起点になります。

 

この文章が、
住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

 

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
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住まいの設計、デザインのご相談は
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守りがあるから、家は開く。

視線と音を整え、

プライバシーが上質さを決める

住まいの設計思想・・・・・。

 

家は、美しく整っている。
素材も、間取りも、申し分ない。

それなのに

なぜか落ち着かない。
 

家にいるはずなのに、

気持ちが緩まらない。

 

その感覚は、
是非を問うほどの話ではないのかもしれません。

けれど、暮らしの中で、

確かに積み重なっていく違和感です。

 

住まいは、
完成した瞬間の印象だけで

語れるものではありません。
 

実際に住み、時間を重ねることで、
はじめて見えてくる「質」があります。

 

誰に見せる家ですか?。

誰から守る家ですか?。

 

住まいを考えるとき、
つい「どんな家にしたいか」を

思い描くかと思います。

 

けれど、
もうひとつ大切な問いがあります。

 

その家は、

誰に見せるための家でしょうか?。
そして、

誰から守るための家でしょか?。

 

街の視線。
隣家との距離。
通りを行き交う人の気配。
夜の音。
帰宅時の暗がり。

 

図面には表れにくいこれらの要素が、
暮らし始めてから、

わるい意味でも良い意味でも

効いてきます。

 

境界は「閉じる」か「開く」かではなく、「整える」

住宅設計では、
「閉じた家」「開いた家」という言葉が

よく使われます。

 

けれど、
暮らしはその二択ではありません。

 

必要なのは、
閉じるか、開くか、ではなく、
どこで、どのように受け止めるか。

 

視線や音、気配を、
外側で丁寧に受け止めることで、
暮らしの内側は、驚くほど穏やかになります。

 

そういう意味での境界とは、
遮断するための線ではなく、
暮らしを守るための緩衝帯なのだと思います。

 

「見られている」だけで、人は緊張する

人は無意識のうちに、
視線を感じるだけで身構えています。

リビングでくつろいでいても、
どこか外の気配が気になる。

 

玄関を出入りするたびに、
通りの視線を意識してしまう。

 

こうした小さな緊張が、
日常のなかで積み重なっていくと、
家は「休まる場所」ではなくなってしまいます。

 

住まいは、
役割を演じる場所ではなく、
役割を降ろす場所であってほしい。

 

上質さは、秘匿性から始まる

上質な住まいというと、
広さや設備を思い浮かべる方も

多いかもしれません。

 

けれど、
実際に暮らしてみて
「この家は楽だ」と感じる住まいには、
共通する要素があります。

 

それは、
見られない自由が守られていること。

 

プライバシーは、
特別な贅沢ではありません。

 

暮らしの在り方を守るための、
とても現実的な設計要素です。

 

外観の構えは、街への主張ではなく

外観は、
どうしても「見せ方」が話題になりがちです。

けれど、
やまぐち建築設計室が大切にしているのは、
暮らしの内側から見た外観です。

通りに対してどう構えるのか。
どこで視線を受け止め、
どこでやわらかく逃がすのか。

 

外観は、
街に向けたデザインではなく、
暮らしの静けさを守るための

構えだと考えています。

 

「柔らかく遮る」という考え方

境界は、
壁だけでつくるものではありません。

門、塀、植栽、格子、アプローチ。
それらを重ねることで、
視線や気配は、自然と和らいでいきます。

 

いきなり遮断しない。
段階をつくる。

 

外から内へ、
気持ちが少しずつ切り替わっていく。

 

そのプロセスこそが、
暮らしを穏やかに整えてくれます。

 

夜の帰宅が、住まいの質を決める

上質さは、
昼よりも夜に現れます。

一日の終わりに帰宅したとき、
玄関前で立ち止まらない。
足元に不安を感じない。
光が眩しすぎない。

 

それだけで、
気持ちは自然とほどけていきます。

 

防犯という言葉で語られがちな要素も、
本質は、
安心して気を緩められるかどうか

なのだと思います。

 

守りがあるから、家は開く

中庭や大開口が心地よく感じられるのは、
外に向かって開いているからではありません。

 

外部との境界が、
丁寧に整えられているからです。

 

守られているからこそ、
窓を大きく取れる。
視線を気にせず、
光や風を迎え入れられる。

開放感は、
先に守りがあることで、
自然と生まれてきます。

 

その住まいは、

これからの人生に何をもたらしますか。

住まいは、
これからの時間を受け止める場所です。

どんな朝を迎えたいのか。
どんな気持ちで一日を終えたいのか。
どんな言葉が、家の中に残ってほしいのか。

 

その問いに、
唯一の正解はありません。

 

けれど、
問いを持たないまま完成した家は、
どこかで違和感を生むことがあります。

 

境界は、暮らしの品位を守る静かな装置

境界は、
主張するためのものではありません。

 

暮らしを守り、
所作を整え、
思考を鎮めるための、
静かな装置です。

 

やまぐち建築設計室では、
そうした目立たない設計を大切にしています。

 

住み始めた瞬間よりも、
住み続けるなかで、
少しずつ効いてくる住まい。

 

守りがあるから、
家は、自然に開いていく。

 

それが、
私たちが考える住まいの本質です。

 

暮らしの奥に、
静かに効いてくる設計を。

 

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住まいは、静かに人を整えていく

住むほどに思考が鎮まり、

所作が整う家の話。

 

家に住み始めて、しばらく経った頃。
ふと、

こんな感覚に気づくこと。

理由ははっきりしないけれど、
家にいる時間が、

以前より穏やかに感じられる。
 

気がつくと、

心が落ち着き、呼吸が深くなっている。

 

これは、
誰かに自慢したくなるような変化ではありません。

 

けれど、日々の暮らしの中で、
確かに積み重なっていく感覚です。

 

家にいるのに、なぜか休まらない理由

「家に帰ってきているのに、なぜか疲れが抜けない」
そんな声を耳にすることがあります。

 

忙しい毎日を過ごしていれば、
多少の疲れは当然かもしれません。

 

けれど、
それがいつまでも続くとしたら。

 

その原因は、
体力や年齢の問題ではなく、
暮らしの中に残った

見えない緊張かもしれません。

 

日常には、想像以上に判断が多い

私たちは日々、
驚くほど多くの小さな判断を繰り返しています。

・どこに置くか
・どの順番で動くか
・今、何をするか

ひとつひとつは些細なことでも、
それが積み重なると、
思考は静かに消耗していきます。

本来、住まいは、
そうした消耗を回復させる場所であってほしい。

 

けれど、
家の中でさえ判断を求められると、
心はなかなか休まりません。

 

落ち着く家に共通するもの

住み始めてから
「この家は、なぜか楽だ」と感じる住まいには、
共通点があります。

 

それは、
便利な設備が多いことでも、
派手なデザインでもありません。

 

共通しているのは、
日常の所作が、自然と整うことです。

 

迷わないということ

帰宅して、
靴を脱ぎ、鞄を置き、上着を掛ける。

その一連の動作に、
迷いがない。

「どこに置こうか」と
一瞬考える必要がないだけで、
帰宅時の気持ちは驚くほど穏やかになります。

 

迷わないということは、
思考が一つ減るということ。

 

その積み重ねが、
暮らしの質を大きく左右します。

 

静けさとは、音の少なさではない

静かな住まいと聞くと、
音が少ないことを想像されるかもしれません。

 

けれど、
暮らしの中で感じる静けさは、
それだけではありません。

 

・視界に入る情報が整理されている
・色や素材が主張しすぎていない
・光と影が穏やかに移ろう

 

こうした環境では、
人は無意識のうちに、
判断を手放しています。

 

静けさとは、
情報が整えられた状態なのだと思います。

 

余白がある暮らし

余白というと、
「何もない空間」を思い浮かべがちです。

 

けれど、
暮らしにおける余白とは、
何もしなくても許される時間や場所のこと。

目的を持たずに座れる場所。
何かを始めなくても、居ていい空間。

 

そうした余白があると、
人は自然と回復していきます。

 

家が整うと、会話が変わる

住まいが整ってくると、
家の中で交わされる言葉にも変化が現れます。

 

・「それ、どこに置く?」が減る
・「どうしたらいい?」と聞かれなくなる
・沈黙が気まずくなくなる

 

これは、
関係性が変わったのではありません。

暮らしの中の判断が減り、
心に余白が生まれた結果です。

 

上質さは、住んでから分かる

住み始めた瞬間に
「特別だ」と感じる住まいもあります。

 

けれど、
本当に上質な住まいは、
時間をかけて、その価値を伝えてきます。

 

何年経っても、所作が乱れない。
生活が変わっても、無理が生じない。
年齢を重ねるほど、自然に馴染んでいく。

 

暮らしの中に
余計な緊張を残さない構造があるからです。

 

住まいは、人生の在り方を支える場所

住まいは、
人生の多くの時間を受け止める場所です。

 

そこで過ごす時間が、
知らず知らずのうちに人を整えていく。

 

やまぐち建築設計室では、
そうした「効いてくる質」を
大切にしています。

 

もし、
家にいるのに、

どこか落ち着かないと感じることがあるなら。

 

それは、
あなたの感覚が

間違っているわけではありません。

 

暮らしの中に、
まだ判断が多すぎるだけかもしれません。

 

住まいは、その判断を、

静かに減らすことができます。

 

思考が鎮まり、
所作が整い、
日常に余計な緊張を残さない。

 

そうした住まいが、
長く寄り添う家なのだと考えています。

 

このブログが、
皆さんの住まいと暮らしを見直す
キッカケになれば幸いです。

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ほどよい静けさと、

ひとりになれる距離感。

 

暮らしが静かに整っていく

住まいの考え方・・・・・。

 

家は整っているはずなのに、
なぜか落ち着かない。

間取りも、性能も、デザインも、
しっかり考えてつくったはずなのに、
心が休まらないと感じることはありませんか。

 

住まいのご相談をお受けしていると、
このような声を、とてもよく耳にします。

 

何かが足りないのではなく、
少しだけ多すぎることが原因かもしれません。

 

静けさは、人によって違います。

「静かな家にしたい」

この言葉の意味は、
人それぞれです。

 

音のない空間を

求める方もいれば、
家族の気配を感じながら

落ち着ける状態を
静けさと感じる方もいます。

 

だからこそ大切なのは、
静かな家をつくることではなく、

それぞれの暮らしと価値観にとって、
ほどよい静けさを用意すること。

 

やまぐち建築設計室では、
この「ほどよさ」をとても大切にしています。

 

ひとりになれる場所は、

必要です。

「ひとりになれる場所が欲しい」

この言葉は、
決して人と距離を

取りたいという意味ではありません。

 

むしろ、
人と心地よく関わり続けるために、
自分に戻る時間が必要

という、ごく自然な感覚です。

 

常に誰かの視線や気配を感じる住まいでは、
無意識のうちに

緊張が続いてしまいます。

 

ほんの短い時間でもいい。
 

誰にも見られず、
役割から離れ、
自分の思考を整理できる時間。

 

そのための場所が、
住まいの中にあるかどうかで、
暮らしの質は大きく変わります。

 

距離感は、

性格だけではなく「環境」も決めています。

 

人間関係がうまくいかないとき、
自分の性格や相性の問題だと
感じてしまうことがあります。

 

けれど実際には、
住まいの距離感が合っていない
というケースも少なくありません。

 

・視線が交錯し続ける間取り
・逃げ場のない動線
・音や気配が常に届く空間

 

こうした環境では、
小さな出来事が
大きなストレスに変わりやすくなります。

 

反対に、
自然に距離を取れる余白がある住まいでは、
同じ出来事でも
受け止め方が穏やかになります。

 

これは、
気持ちの問題ではなく、
環境が感情を調整しているということです。

 

設計で整えられることは、意外と多い。

住まいづくりというと、
どうしても
間取りや設備の話が中心になります。

もちろん、それらは大切です。

けれど、
暮らし始めてから
じわじわと効いてくるのは、

・視線の抜け
・音の広がり方
・一人になれる位置関係

といった、
目に見えにくい部分。

 

静けさや距離感は、
後から付け足すことが難しい要素です。

 

だからこそ、
設計の最初の段階から
丁寧に考えておく必要があります。

 

家は、人生を支える「余白」

家は、
何かを詰め込む場所ではありません。

削ぎ落とし、
整え、
余白を残すことで、
人を支える場所になります。

余白があるから、
考え直せる。

 

気持ちを切り替えられる。
 

人との関係を修復できる。

 

住まいは、
人生を変えるための場所ではなく、
人生が壊れないように、
静かに支える場所
であってほしい。

 

暮らしが整うとは、
便利になることでも、
派手になることでもありません。

 

心が過剰に揺れなくなること。

 

それぞれの価値観に合った静けさと、
ひとりになれる距離感が

用意されている住まいは、
日常を穏やかに支えてくれます。

 

見えにくい価値を大切に。

 

このブログが、
皆さんの住まいと暮らしを見直す
キッカケになれば幸いです。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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暮らしを整えるという選択

多さを手放した先に現れる、

「生き方の輪郭」をつくる

住まいの話・・・・・。

家づくりを考え始めると、

情報は驚くほど増えていきます。
 

間取りの成功例、

最新設備、収納アイデア、

インテリア画像。

 

調べれば調べるほど、

選択肢は増えるのに、

なぜか決められない。
 

むしろ、疲れてしまう。
 

「間取り迷子」になってしまう方が

多いのは、

決して珍しいことではありません。

 

でも、設計の現場で感じるのは・・・・。

 

迷いの原因が、

間取りの知識不足ではないこと。

多くの場合、

私たちは「何を足すか」ばかり考えすぎて、
本当に大切な問いを

後回しにしています。

 

暮らしを整えるために必要なのは、

足すことより、見極めること。
 

そしてその見極めは、

住まいの話であると同時に、

生き方の話でもあります。

 

なぜ、もう十分に持っているのに

欲しくなるのか?

気づけば、

クローゼットの奥には

一度も袖を通していない服。
 

収納の中には、

存在を忘れていたモノ。

 

これは「モノが多い」から

起きる問題ではありません。
 

多くの場合、

暮らしと心の整理が

追いついていないだけです。

  • 便利そうだから、とりあえず
  • 新しいものなら、良くなる気がする
  • まだ何かが足りない気がする

こうした感覚は、

真面目で向上心のある方ほど陥りやすい。
やまぐち建築設計室ではこれを、

少しだけ柔らかく、

「心のメタボ」と呼ぶことがあります。

 

欲しい気持ち自体は悪ではありません。
 

ただ、その「欲しさ」の正体が

見えないまま積み上がっていくと、
暮らしは静かに

重たくなっていきます。

 

本当に欲しいのは、

モノではなく・・・・・・。

 

安心だったり、

余白だったり、

整っている自分の

感覚だったりする。
 

だからこそ、

住まいづくりでは「モノ」より先に、
価値観の棚卸し

必要になるのだと考えています。

 

片付く家は「収納が多い家」ではない

「片付けが苦手で
そう話される方は多いのですが、
散らかりの原因は

性格や意志の

弱さだけではありません。

 

多くは、

住まいが暮らしの流れに

合っていないだけです。

 

片付く家の本質は、

収納量ではなく、
散らかりにくい行動の流れが

設計されていること。

  • 帰宅して、何をどこに置くかが決まっている
  • 洗う/干す/畳む/しまうが無理なくつながる
  • 仮置きが発生しにくい場所に居場所がある

良い設計は、

住む人に「ちゃんとしろ」と迫りません。
暮らしを責めない。
ただ静かに支える。

その結果、暮らしが整っていきます。

 

広さや部屋数が増えるほど、

暮らしは楽になる?

 

「広い家」
「部屋数が多い家」
「収納が多い家」

 

これらは分かりやすい価値です。

 

でも住み始めると、

気づくことがあります。

 

広さは、

時に「管理する面積」になります。
部屋数は、時に

使いこなせない余白になります。
 

収納は時に「しまえるから増える」を

招きます。

 

住まいの満足度は、
どれだけ持っているかではなく、

どれだけ自分に合っているか。

 

好みのテイストの話ではありません。
もっと根源的な話です。

  • どれくらいの静けさが必要か
  • どれくらいの余白がないと疲れるか
  • 家の中にオンとオフの境界が必要か

暮らしの質は、床面積より先に、
心の尺度で決まるのだと思います。

 

家づくりとは、

「生き方の輪郭」を整えること

 

やまぐち建築設計室では、

家をただの箱とは考えていません。
住まいは、

生き方を支える“環境です。

  • 朝、どんな気持ちで目覚めたいか
  • 仕事から帰ったとき、どんな空気に包まれたいか
  • 休日をどう過ごしたいか

こうした問いを置いたまま、
間取りや設備だけで正解を出そうとすると、
どこかで苦しくなってしまいます。

設計とは、答えを急ぐ作業ではなく、
問いを深くする作業だと考えています。

暮らしは変わります。
家族も、仕事も、体調も、

価値観も変わる。
 

だから住まいは「今」だけでなく、
変化と共に味方になる構造

である必要があります。

 

「何を持つか」より

「何を持たないか」

 

持たないことは我慢ではありません。
それは、自由を取り戻すことです。

  • 掃除の手間から自由になる
  • 管理から自由になる
  • 比較から自由になる
  • 「まだ足りない」という焦りから自由になる

住まいが整うと、
暮らしの中で

判断する回数が減ります。
人は、判断が多いほど疲れます。

整った住まいは、
静かに回復力を高めてくれます。

 

もし今、

「少し暮らしを軽くしたい」と感じたら

「なんとなく疲れている」
「家にいても気持ちが休まらない」

もしそう感じているなら、
設備やデザインの前に、
人生の優先順位

見つめ直してみてください。

  • 睡眠を守りたい
  • 家族の時間を増やしたい
  • 余計な家事を減らしたい
  • 休日の回復力を上げたい

住まいは、

その輪郭を形にするための環境です。
環境である以上、

設計の精度が

暮らしの精度を決めます。

 

家づくりは、

単なる建築行為ではありません。
 

暮らしを見極め、生き方を整え、
未来を静かに選び取るプロセスです。

 

もしも今、
「少し暮らしを軽くしたい」
そう感じたときは、
足す前に、見極める。
その順番から始めてみてください。

 

あなたは家づくりで、
「間取り」と「生き方」、

どちらで迷っていますか?

このブログが、
皆さんの

住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

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家づくりは、言葉から始まる

 

暮らしと家族の関係を整える、

建築家の設計思想

家づくりのご相談の中で、
私がよくお聞きする質問があります。

「どんな暮らしがしたいですか?」

すると、多くの方が、少し考え込まれます。
 

間取りやデザイン、

設備の話ならすぐに言葉が出てくる。
 

けれど、「暮らし」となると、意外と難しい。

それはきっと、
皆さんが真剣に

人生を考えているからだと思います。

 

暮らしは、間取りよりも「言葉」でできている

住まいの中では、

毎日たくさんの言葉が交わされます。

「おはよう」
「おかえり」
「ありがとう」
「今日はどうだった?」

どれも特別な言葉ではありません。
けれど、

その何気ない一言の積み重ねが、
住まいを安心できる場所

変えていきます。

 

どれほど美しい家であっても、
そこで交わされる言葉が荒れていれば、
心は休まりません。

 

反対に、
大きくなくても、
言葉がやさしく交わされる家には、
自然と穏やかな時間が流れます。

 

禅の教え「愛語」と、住まいづくり

禅の教えに、
「愛語(あいご)」 という言葉があります。

 

思いやりのある言葉、
相手の心に寄り添う言葉を

大切にするという教えです。

 

強い言葉は、

人を動かすことがある。
正しい言葉は、

人を納得させることができる。

 

でも、
やさしい言葉は・・・・・。


人を守り、関係を育て、
人生を穏やかに整えていきます。

 

住まいづくりも

同じだと感じています。

 

建築は、

言葉と感情に影響を与えている

 

住まいは、

人のふるまいに大きな影響を与えます。

 

音が反響しすぎる空間では、
自然と声も大きくなる。

 

視線が常にぶつかる間取りでは、
無意識に気持ちが張りつめる。

 

反対に、
静かな居場所があり、
少し距離を取れる余白があり、
光と影が穏やかに

整っている住まいでは、
言葉も自然とやわらかく

なっていきます。

 

建築は、

暮らしの感情を支える土台
なのだと考えています。

 

「整える豊かさ」

近年、

やまぐち建築設計室に

ご相談に来られる方の多くは、
すでに一定の経験や

安定を手にされています。

 

だからこそ、
求めているのは
「広さ」や「豪華さ」

だけではありません。

 

・忙しい日常の中でも、気持ちが戻ってこられる場所
・家族との関係が、無理なく育っていく環境
・頑張らなくても、穏やかでいられる暮らし

 

それは、
足し算ではなく、整えるという豊かさ
だと考えています。

 

家族の関係は、

設計で「守る」ことができる

 

家族関係は、とても繊細です。

どれほど仲の良いご夫婦でも、
仕事や育児、責任が重なれば、
言葉は荒くなりがちです。

 

だからこそ住まいは、
頑張らなくても関係が壊れにくい環境
である必要があります。

 

・帰宅後、自然と一息つける場所
・一人になれる、ほんの小さな居場所
・意識しなくても顔を合わせられる、さりげない動線

 

こうした設計の積み重ねが、
家族の言葉と関係を、

静かに守ってくれます。

 

やまぐち建築設計室が大切にしていること

私たちは、
ただ建物を設計しているのではありません。

そこで紡がれる
暮らしの時間、言葉、感情の流れ
一緒に考え、形にしています。

どんな朝を迎えたいのか。
どんな気持ちで一日を終えたいのか。
どんな言葉を、家族にかけていきたいのか。

 

その問いを大切にすることが、
後悔の少ない家づくりにつながると考えています。

 

言葉から、住まいは始まる

どんな言葉が行き交う家で、
これからの人生を過ごしたいか。

その問いから、
住まいづくりは始まるのだと思います。

 

やまぐち建築設計室は、
図面の前に、言葉に耳を澄まし、
完成の先にある暮らしを見据えながら、
一棟一棟、丁寧に設計を行っています。

 

家づくりに迷ったとき、
間取りを見る前に、
少しだけ立ち止まって考えてみてください。

 

「この家で、どんな言葉を交わして生きていきたいか」

 

その問いが、
住まいづくりの軸になります。

 

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皆さんの

住まいと暮らしを見直す
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LDKとキッチンだけにとどまらず、

暮らしの心理を設計するということ。

 

家づくりのご相談をしていると、
多くの方がこんな言葉を口にされます。

「間取りも設備も悪くないはずなのに、
なぜか落ち着かない気がするんです」

 

SNSで見た素敵な写真。
性能も、広さも、十分に整っているはずの住まい。


それでも、心が完全には休まらない。

このなんとなくの違和感は、
決して気のせいではありません。

 

暮らしは「空間の心理」に影響されている

人は、思っている以上に
環境から感情や行動の影響を受けています。

・視線の抜け
・光の強さや陰影
・色や素材の情報量
・音の響き方
・人との距離感

 

これらが無意識のうちに重なり、
「落ち着く」「疲れる」「イライラする」といった
感情をつくり出しています。

 

LDKやキッチンは、
家の中でも特に滞在時間が長く、
家族の感情が集まる場所。

 

だからこそ、
間取りや設備以上に
環境としてどう整えるか

重要になります。

 

暮らしが整わないのは、

性格の問題ではない・・・・。

 

片づけが続かない。
料理がしんどく感じる。
家に帰っても、気持ちが切り替わらない。

そうした悩みを、
「自分の性格のせい」と

思われている方は少なくありません。

 

でも、設計の現場に立ち続けてきて、
はっきりと感じることがあります。

多くの場合、

原因はではなく環境です。

環境が整えば、
人は無理をしなくても、

自然と整っていく。

 

それが、建築家として
暮らしに向き合い続けてきた中での

実感です。

 

建築家の仕事は「暮らしの癖」を読むこと

住まいの設計は、
図面を描くことがゴールではありません。

 

・どこで気持ちが緩むのか
・どこで無意識に疲れているのか
・どんな空間だと、行動が続くのか

 

そうした暮らしの癖や心理を読み解き、
空間として再構成すること。

光、素材、余白、動線、居場所。
それらを丁寧に整えることで、
住まいは「頑張る場所」から
「回復する場所」へと変わっていきます。

 

和モダン・ホテルライクな空間が支持される理由

最近、
和モダンやホテルライクな住まいを希望される
30代・40代のご夫婦が増えています。

それは単なる流行ではなく、
忙しい日常の中で、
心を静かに整えたいという欲求
の表れだと感じています。

情報量を抑えた空間。
落ち着いた色と素材。
間接照明がつくる陰影。

これらはすべて、
心理的な負担を減らし、
暮らしを穏やかにするための要素です。

 

家づくりは、人生の環境づくり

家は、ただ住むための箱ではありません。
日々の感情を受け止め、
人生の時間を包み込む「環境」です。

 

もし今、
「理想はあるのに、言葉にできない」
「どこか違和感がある」
そう感じているなら、

それは、
暮らしを見直すタイミングかもしれません。

 

今回のブログでは、
LDKやキッチンだけにとどまらず、
暮らし全体を整えるための考え方

建築家の視点で詳しくまとめています。

家づくりや住まいの見直しを考えている方の、
何かひとつのヒントになれば幸いです。

 

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収納を整えると、

なぜか暮らしまで整い始める理由

 

片付けたはずなのに、

なぜか落ち着かない・・・。
 

そんな感覚を

覚えたことはありませんか。

 

 

散らかった部屋と、

整えられた部屋。
 

同じ家なのに、

立った瞬間の気持ちがまるで違う。

 

それは、

気分の問題だけではありません。

 

住まいは、
私たちが毎日いちばん長く身を置く「環境」です。
その環境が整っているかどうかは、
思考や感情、

行動にまで静かに影響していきます。

 

片付いていない部屋は、

心の余裕を少しずつ奪っていく

部屋が片付いていないという状態は、
「自分がいる空間」を

十分に扱いきれていない状態とも言えます。

 

すると不思議なことに、
・考えがまとまらない
・仕事に集中できない
・家族に対して余裕がなくなる

そんな小さなズレが、

日常に積み重なっていきます。

 

やまぐち建築設計室では、
収納や片付けを、

単なる家事や整理整頓とは

考えていません。

 

暮らし方そのものを

整える行為だと考えています。

 

収納は「使いやすさ」だけで

決めない。

 

一般的には、
「よく使うものは手前に」

「使わないものは奥に」
と言われます。

 

もちろん合理的ですし、

便利です。

 

でも、ときには
よく使うものを、

あえて奥にしまう
という考え方もあります。

 

取り出すたびに、
手前にある「使われていないモノ」が

目に入る。

 

その小さな違和感が、
これは今の自分に

本当に必要だろうか?
という問いを生みます。

 

収納は、
モノをしまうためだけの場所ではなく、
暮らしを見直す「きっかけ」

にもなるのです。

 

動線と収納が整うと、

探し物が減る。

 

実は、人は1年のうち
19日間を「探し物」に

使っているとも言われています。

 

鍵、財布、書類、スマートフォン
一つひとつは数分でも、

積み重なると

大きな時間になります。

 

建築の視点で見ると、
その多くは
収納計画と動線が

合っていないことが原因です。

 

・使う場所の近くに収納がない
・一時置きの場所が決まっていない
・家族それぞれの動きが整理されていない

 

これらは、

間取りや収納計画で改善できます。

 

探し物が減ると、
時間だけでなく、

心にも余白が生まれます。

 

収納と掃除は「空気」を整えること

私たちが毎日もっとも

多く取り込んでいるもの。
 

それは食べ物でも

水でもなく、「空気」です。

 

収納が乱れ、

掃除が行き届いていない部屋では、
ホコリや湿気が

空気中に溜まりやすくなります。

 

特にカーテン。
外と内を隔てる場所にありながら、
意外と洗われていない

もののひとつです。

 

洗ったあと、
部屋の空気が少し軽く感じられる。

 

それは、

空間の質が変わった証拠です。

 

110分から、

暮らしは変えられる

「忙しくて片付ける時間がない」
そう感じている方にこそ、
おすすめしたいのが 

110分 という習慣です。

 

10分でも、毎日続けると、
住まいは確実に変わっていきます。

 

そしてその時間は、
自分自身と向き合う

時間にもなります。

 

このモノは、

今の暮らしに合っているだろうか?
 

この空間は、

自分らしいだろうか?

 

住まいを整えることは、
生き方を見直すことと、

どこかでつながっています。

 

収納を整えることは、

これからの暮らしを整えること

収納の見直しは、
モノを減らすためだけの

作業ではありません。

 

これまでの時間を大切にしながら、
これからの暮らしに

ふさわしいものを選び取る行為です。

 

その積み重ねが、
住まいの佇まいとなり、
空気となり、
日々の暮らしの質として

現れていきます。

 

やまぐち建築設計室では、
間取り・動線・収納を
暮らしと人生を整えるための

設計として考えています。

 

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同じ間取りなのに、

なぜ「落ち着く家」と

「息苦しい家」が生まれるのか?。

 

家づくりや暮らしについて考えていると、
こんな言葉を耳にすることがあります。

※和をモチーフに

陰翳礼讃を意識した暮らしのテーマを提案

 

「間取りも悪くないはずなんです」
「設備も整っていると思います」
「でも、なぜか落ち着かなくて

実はこれ、とても自然な感覚です。

 

同じ出来事でも、

人によって受け取り方が違うように、
住まいもまた、
同じ間取りでも

感じ方がまったく違うものだからです。

 

出来事ではなく、

「受け取り方」が世界をつくる

 

たとえば、
上司に少し注意されたとき。

ある人は自分を責め、
ある人は成長のヒントとして受け取り、
ある人は気にも留めません。

 

この違いを生んでいるのは、
出来事そのものではなく、
その人が無意識に通している
経験・思い込み・価値観というフィルターです。

 

私たちは、
同じ世界を生きているようで、
実はそれぞれ違う世界を見ています。

 

住まいも、暮らしも、よく似ています

住まいの設計でも、
同じようなことが起こります。

 

同じ広さ。
同じ間取り。
同じ性能。

 

それでも、

・なぜかホッとする人
・少し息苦しく感じる人

が生まれます。

 

それは、
「良い・悪い」の問題ではありません。

その人が、
どんな環境で育ち、
どんな距離感を心地よいと感じ、
どんな時間の使い方をしてきたか。

そうした内側の感覚と、
住まいという環境が

合っているかどうかの違いです。

 

暮らしは、

内側の世界が映し出されたもの

 

やまぐち建築設計室では、
家づくりを「正解探し」から

始めることはしません。

 

まず大切にしているのは、

・どんなときに気持ちが整うか
・どんな空間だと呼吸が深くなるか
・何があると、無意識に疲れてしまうか

そうした、
言葉にしにくい感覚

一緒に整理することです。

 

暮らしとは、
外から与えられるものではなく、
自分の内側が、

環境として形になったもの

 

だからこそ、
流行や誰かの正解をなぞるだけでは、
どこかで違和感が残ってしまいます。

 

環境が整うと、

受け取り方が変わる

 

人は、自分が思っている以上に、
環境の影響を受けています。

 

光の入り方。
音の響き方。
視線の抜けや、余白の取り方。

 

それらが整うと、
無理をしなくても、
気持ちや考え方が、

少しずつ整っていきます。

 

住まいは、
気分を無理に

上げるための場所ではなく、
元気な日も、疲れた日も、
どちらの自分も

受け止めてくれる場所。

 

そんな環境があることで、
暮らしの世界の見え方は、
静かに変わっていきます。

 

「正解の家」ではなく、

「自分に合う住まい」

 

家づくりで本当に大切なのは、
「何を選ぶか」ではありません。

「自分は、どんな暮らしをしたいのか」

この問いに向き合うことです。

 

この問いを

丁寧に掘り下げていくと、
間取りも、動線も、

光の取り入れ方も、
自然と一本の線でつながっていきます。

 

それは、
誰かの正解ではなく、
自分にとっての最適解

 

 

同じ出来事でも、
人はそれぞれ違う世界を生きています。

だからこそ、
住まいも一つの答えに

収まる必要はありません。

 

もし今、
「なんとなく違和感がある」
「何を基準に考えればいいか分からない」
と感じているなら、

それは、
暮らしを見直すサインかもしれません。

 

やまぐち建築設計室は、
そんな違和感に、
一緒に向き合うための

設計事務所でありたいと

考えています。

暮らしを整える視点から、
住まいを一緒に考えたい方は、
いつでもお気軽にご相談ください。

 

このブログが、
暮しを見直す
小さなヒントになれば幸いです。

 

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