奈良の建築家が綴る、人生を豊かにする住まい設計日記|やまぐち建築設計室 -4ページ目

奈良の建築家が綴る、人生を豊かにする住まい設計日記|やまぐち建築設計室

人生を豊かにする暮らしの提案を大切に、奈良を拠点に住宅設計を行う建築家の設計日記。注文住宅・リフォーム・古民家改修を通して、住まいと暮らしの本質、間取りや動線、日々の気づきを綴っています。

人は、どんな空間でストレスを溜めているのか?

 

暮らしの秩序と所作から考える、

住まいの本質。

 

私たちは日々、

気づかないうちに多くのストレスを抱えています。

 

仕事の責任、

人間関係、

情報の多さ、

時間に追われる感覚。

 

 

けれど、住まいのご相談に来られる方と

丁寧にお話をしていると、

その原因は「忙しさ」や「仕事量」だけでは

説明できないことが、少しずつ見えてきます。

 

むしろ多くの場合、

今いる住まいの“空間の状態”そのものが、

静かにストレスを生み出している。

 

そんなふうに感じる場面が、決して少なくありません。

 

人が最も疲れるのは「選択を迫られ続ける空間」

 

心理学に

「決定疲れ(decision fatigue)」という言葉があります。

 

人は一日に、

数えきれないほどの小さな判断をしていると言われています。

 

・どこに物を置くか

・次に何をするか

・どこを通るか

 

この小さな判断の積み重ねが、

集中力や感情の安定を

少しずつ奪っていくのです。

 

実は、住まいの中には

この決定疲れを加速させる要素が

いくつも潜んでいます。

 

・物の置き場が定まらない

・動線が曖昧で、体が無意識に緊張する

・視界に入る情報が多く、脳が休まらない

 

こうした空間に身を置き続けると、

人は知らず知らずのうちに

「何もしていないのに疲れる」状態になります。

 

家にいるのに、

気が休まらない。

 

その違和感は、

性格や気合いの問題ではありません。

 

空間が、人に判断を強い続けている状態なのです。

 

ストレスの正体は「散らかり」ではなく「秩序の欠如」

 

「片付いていないから落ち着かない」

そう思われる方は多いですが、

実はそれだけが原因ではありません。

 

多少物があっても、

不思議と落ち着く家はあります。

 

一方で、

一見すっきりしているのに

なぜか疲れる空間もある。

 

その違いを分けているのが、

暮らしの中で秩序が“仕組みとして成立しているか”

どうかです。

 

・物の量ではなく、居場所が決まっているか

・頑張らなくても、自然に整う流れがあるか

・動線と行動が、きちんと噛み合っているか

 

秩序とは、

努力して保つものではありません。

 

何も意識しなくても、そうなってしまう状態。

 

それが、本当に機能している秩序です。

 

行動と空間がズレると、人は無意識に疲れる

 

人の行動は、

意思よりも環境に強く影響されると言われています。

 

・動きづらい空間では、やる気が削がれ

・迷いの多い空間では、判断力が鈍り

・落ち着かない空間では、感情が荒れやすくなる

 

これは意志の問題ではなく、

人の脳の仕組みそのものです。

 

帰宅後に荷物の置き場で迷う。

キッチンでの動きが毎回少し遠回りになる。

 

こうした小さなズレが、

一日の終わりに大きな疲労として表れてきます。

 

住まいは、所作を整えるための「場」

 

所作とは、

歩く、座る、手を伸ばす、振り返るといった

無意識の動きの連なりです。

 

上質な住まいでは、

この所作が驚くほど自然に流れます。

 

立ち止まる場所に余白があり、

座る位置に安心できる光と視線がある。

 

この状態が続くと、

人は次第に「急がなくてもいい」という

感覚を取り戻していきます。

 

これは、

副交感神経が優位になる環境とも言えます。

 

住まいは、

人の心と体に直接働きかける存在なのです。

 

暮らしが整うと、判断は静かになる

 

住まいが整うと、

変わるのは気分だけではありません。

 

判断のスピードと質が、

静かに変わっていきます。

 

・焦って決めなくなる

・他人の基準に振り回されにくくなる

・自分にとっての適切さが分かるようになる

 

これは、

無駄な判断が減り、

思考に余白が生まれている状態です。

 

家づくりの目的は「便利さ」ではない

 

家づくりの目的は、

生活を便利にすることではありません。

 

暮らしを、持続可能な状態に整えること。

 

便利さだけを追い求めると、

情報や刺激が増え、

かえって疲れる住まいになることもあります。

 

本当に整った住まいは、

人を甘やかすのではなく、

本来の力を取り戻させてくれます。

 

これから住まいを考える方へ

 

新築であれ、

リフォームであれ、

リノベーションであれ。

 

住まいを見直すことは、

人生を立て直すための

静かなきっかけになります。

 

今の暮らしは、判断を減らしているか。

行動は、空間に支えられているか。

所作は、自然に整っているか。

 

もし少しでも引っかかるなら、

それは「整え直すタイミング」なのかもしれません。

 

人は、環境によって変わります。

住まいは、最も長く身を置く環境です。

 

本来の自分に戻れる状態を、

空間として用意すること。

 

それが、

やまぐち建築設計室の考える

住まいづくりです。

 

今回の投稿が、

ご自身の暮らしを見つめ直す

きっかけになれば幸いです。

 

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

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テーブルウェアとは何か?

食事の時間を設計する、

最も身近な建築。

 

住まいを考えるとき、

人はまず「間取り」や「デザイン」、

「性能」に目を向けます。

 

けれど、暮らしの質を左右しているのは、

必ずしも「大きな要素」だけではありません。

 

毎日の生活の中で、

私たちが最も頻繁に触れ、

最も長く向き合っている「暮らしの時間に関する設計物」。

 

それが、テーブルウェアだと考えています。

 

テーブルウェアは、

単なる食器ではありません。

 

テーブルウェアという言葉は、

皿や椀、カップなど「食器」だけを

指すものではありません。

 

・料理を受け止める器

・手に触れる質感

・食卓に生まれる余白

・食事の所作や会話の時間

 

それらすべてを含んだ、

食事の時間そのものを構成する道具一式が、

テーブルウェアです。

 

建築的に言い換えるなら、

テーブルウェアとは

 「食事という行為のための最小単位の空間設計」。

 

ほんの小さな器の違いが、

一日の「心の速度」を

変えてしまうことがあります。

 

食事の時間は、なぜ大切なのか?

 

食事は栄養補給であると同時に、

心を回復させる時間でもあります。

 

環境心理学の考え方では、

人は無意識のうちに

「空間(環境)」から感情の影響を受けるとされます。

 

・落ち着いた色調

・過度な刺激のない質感

・心地よい余白

 

こうした要素が整うほど、

脳は「安全」「休息」のモードに切り替わり、

会話が穏やかになったり、呼吸が深くなったりします。

 

「なんとなく落ち着く」

「なぜか、今日は家族の空気が柔らかい」

 

その背景には、

視覚・触覚・音といった

感覚情報が静かに効いているのです。

 

器が変わると、心の状態が変わる

 

同じ料理でも、

 

・白磁の皿に盛るのか

・土ものの器に盛るのか

・テーブルコーデがどう整っているのか

・誰と、どんな空間で食べるのか

 

それだけで、

受け取る印象は大きく変わります。

 

これは「認知心理学」でいう、

フレーミング(文脈)の影響に近いもの。

人は料理そのものだけでなく、

料理が置かれた「文脈」ごと味わっています。

 

つまりテーブルウェアは、

味を変えるのではなく、

味わい方を変えているのだと考えています。

 

皆さんも「そのような経験」があると思います。

 

和モダンの住まいと、

テーブルウェアの相性・・・・・・。

 

和モダンの住まいが大切にしているのは、

派手さや情報量ではありません。

 

むしろ、

 

・静けさ

・余白

・光と影の移ろい

 

という、状態としての美しさです。

 

テーブルウェアも同じで、

主張の強い柄や艶よりも

空間と呼吸を合わせる「沈黙」が大切になります。

 

和モダンに合う器は「和柄」ではない

 

和モダンに合う器は、

いわゆる「和柄」「伝統文様」が

あることが条件ではありません。

 

・色数が抑えられている

・光を反射しすぎない(マット寄り)

・手に取ったとき、温度を感じる

 

白、生成り、グレージュ、墨色。

このあたりの色調は、

建築空間ととても相性が良いと感じます。

 

空間と器が、

同じトーンの「静けさ」を持つからです。

 

箸置きと、箸の置き方は「所作を整える設計」

 

箸は、器以上に「暮らしの姿勢」が出ます。

 

基本は、箸置きを使い、箸を横向きに置く。

箸先を左にして、箸置きにきちんと預ける。

 

この所作が整うだけで、

食卓の風景は驚くほど静かになります。

 

不思議ですが、

所作が整うと会話のトーンまで

整うことがありますよね。

 

家族構成で変わる、

器の最適解・・・・・。

 

テーブルウェアに

「万人にとっての正解」はありません。

暮らし方と家族構成で、

最適解は変わります。

 

夫婦二人暮らしなら、

器を揃えすぎず、

少しずつ「選ぶ余地」を残すのも豊かさです。

 

子育て世代なら、

軽さ・割れにくさ・扱いやすさが最優先。

ただし色と質感を揃えるだけで、

生活感は自然と抑えられます。

 

二世帯や多人数なら、

主菜皿は統一し、

副菜の器や小物で変化をつける。

統一と変化のバランスが、

暮らしのストレスを減らします。

 

来客用と普段用を分けないほうが整う理由

 

ご相談でよく聞かれるのが、

「来客用の器は必要ですか?」という質問です。

 

やまぐち建築設計室では、

完全に分ける必要はないと考えています。

 

使われない器は、

収納の中で「ノイズ」になります。

そしてノイズは、

日常の片付けやすさを確実に下げてしまう。

 

おすすめは、

日常の器をベースに、

小皿・トレイ・箸置きで「重ねる」考え方。

 

これは建築でいう

「中間領域」や「可変性」と同じ発想です。

 

建築と連動する、テーブルウェア設計

 

テーブルウェアは後付けではなく、

ダイニングテーブルや

照明計画と「揃えて」考えると整います。

 

木のテーブルなら、器は静かに。

石・セラミックなら、器は柔らかく。

 

間接照明なら、陰影が出る器を。

ペンダント照明なら、マットな質感を。

 

光を映すのではなく、

光を受け止める器。

素材同士が競わない状態が、

暮らしのストレスを減らします。

 

テーブルウェアは「小さな建築」

 

建築が人の行動を整えるように、

器もまた、所作を整えます。

 

・音が静か

・手に馴染む

・安定感がある

 

それだけで、

人は無意識に丁寧な動きを選びます。

器が人の動作を導いている状態です。

 

器が整うと、食事の時間が整う。

そして食事の時間が整うと、

暮らしが整っていきます。

 

住まいは、

大きな設計だけで

完成するものではありません。

 

毎日の食卓に置かれる一枚の器が、

呼吸を整え、心の速度を落としてくれる。

 

暮らしの豊かさの本質は、

「見せる美しさ」ではなく、

在り方としての美しさ。

 

そのための小さなピースが、

テーブルウェアだと考えています。

 

食卓の風景を思い浮かべてみてください。

そこには、

どんな時間が流れていますか?

 

今回の投稿が、

ご自身の暮らしを

見つめ直すきっかけになれば幸いです。

 

よくあるご質問

Q. テーブルウェアとは何ですか?

A. 食器だけでなく、

器の質感、余白、箸置き、所作、

会話の時間まで含めた

「食事の時間を構成する道具一式」です。

 

Q. 和モダンに合う器の選び方は?

A. 和柄よりも、

色数を抑えたトーン(生成り・グレージュ・墨色など)と、

マットで落ち着いた質感を基準にすると

空間と調和します。

 

Q. 来客用の器は必要ですか?

A. 完全に分けなくても大丈夫です。

日常の器をベースに、

小皿やトレイ、箸置きで「重ねる」と

収納のノイズを増やさず整えやすくなります。

 

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モダンインテリアとは?

暮らしの輪郭を、静かに整えるということ

 

住まいに「上質さ」を求めるとき、

多くの方が思い浮かべるのは、

デザインや素材、インテリアの雰囲気かもしれません。

 

けれど実際に心地よさを左右しているのは、

視線の抜け方、光の入り方、

そして空間に流れる「静けさ」ではないでしょうか。

 

やまぐち建築設計室が考えるモダンインテリアは、

目を引くための装飾ではなく、

日常を整えるための空間です。

 

家具、照明、素材、それぞれが主張しすぎず、

暮らしそのものを静かに支えるように。

そんな住まいのあり方を、

空間に込めています。

 

モダンインテリアとは?

 

「暮らしの輪郭」を、ソフト面とハード面から整える

 

家づくりや住まいのご相談をお受けしていると、

「モダンな雰囲気が好きです」という言葉を

耳にすることがよくあります。

 

ただ、その「モダン」という言葉が

指しているものは、

必ずしも同じではありません。

 

見た目がすっきりしていること。

流行の家具が置かれていること。

 

それだけでは、

どこか落ち着かない空間に

なってしまうこともあります。

 

やまぐち建築設計室では、

モダンインテリアを

暮らしの邪魔をしないための、

静かな設計思想のベースとして捉えています。

 

主張しすぎずに、

けれど確かに、

日常の質を支えてくれる。

 

そんなモダンインテリアについて、

少し整理してみたいと思います。

 

モダンインテリアの背景にある考え方

 

「飾る」より、「整える」

 

モダンインテリアの源流は、

19世紀末から

20世紀初頭にかけて広がった

モダニズムの考え方にあります。

 

そこでは、「飾るための装飾」よりも、

「使うための合理性」や

「構造の明快さ」が重視されました。

 

無駄を省き、

素材や形を正直に扱う。

この姿勢は、

住まいを長く使い続けるための考え方として、

今もなお有効だと感じています。

 

モダンインテリアの特徴

 

控えめで、誠実であること

 

家具|空間の主役ではなく、

空間を整える存在

 

モダンインテリアにおける家具は、

空間の主役になるというよりも、

空間全体を整える役割を担います。

 

直線を基調としたフォルム

 

装飾を抑えた構成

 

脚が細く、床との関係が軽やかなデザイン

 

視線を集める派手さはありませんが、

日々使う中で、

つくりの確かさや座り心地の

良さがじわりと伝わってくる。

そんな家具が多いのも特徴です。

 

色と配色|色で飾らず、静けさを整える

 

モダンインテリアでは、

色数を抑えることが基本になります。

 

白、黒、グレー、そしてグレージュ。

こうした落ち着いた色合いを軸にすることで、

光の入り方や時間帯による表情の変化が、

自然と感じられるようになります。

 

色で印象をつくるのではなく、

空間の静けさを整えるための配色。

それが、

やまぐち建築設計室が考える

モダンの基本です。

 

素材|時間とともに馴染むという距離感

 

ガラス、金属、レザー、石材、

コンクリート。

 

モダンインテリアでよく使われる素材は、

いずれも素材そのものの表情を

大切にしたものです。

 

使い込むほどに味わいが増すというより、

時間とともに空間に馴染んでいく。

そんな距離感が、

住まいには心地よいと感じています。

 

モダンインテリアのスタイル

 

イメージの整理としてシンプルモダン

 

余計な要素を極力省き、

直線的な家具と

素材感で構成するスタイル。

 

石目調やガラス天板のテーブル、

細身の金属脚の家具などを

取り入れることで、

空間全体が引き締まります。

 

すっきりとした印象の中に、

静かな時間が生まれます。

 

ナチュラルモダン

 

モダンをベースに、

木や布などの

自然素材を少しだけ加えたスタイルです。

 

ポイントは、

自然素材を主役にしすぎないこと。

モダンな構成を保ちつつ、

触れたときのやわらかさや温度感を添える。

 

そのバランスが、

空間を穏やかに整えてくれます。

 

和モダン

 

日本の住まいに馴染み深い要素を、

現代的な空間に取り入れたスタイルです。

畳、和紙、格子、木、陶器など、

和の素材を「点」として使うことで、

過度に和風にならず

落ち着いた空気感が生まれます。

 

やまぐち建築設計室では、

和モダンを 

日本的な感覚と

モダンな合理性の重なりとして捉えています。

 

家具を買い替えずに整えるための視点

 

引き算から始めるということ。

 

空間に余白をつくる

 

モダンインテリアにおいて、

最も効果が出やすいのが「引き算」です。

家具を増やす前に、

本当に必要なものかどうかを見直す。

 

それだけで、

空間の印象は大きく変わります。

 

色を揃える

 

クッションやラグ、カーテンなど、

取り入れやすい部分の

色を揃えるだけでも統一感が生まれます。

 

色数を抑えることは、

視線と気持ちを落ち着かせることにも

つながります。

 

アートを一点・・・・・。

 

抽象的なアートや幾何学的な作品を、

一点だけ取り入れる。

飾りすぎず、

空間の焦点を静かにつくることで、

モダンな印象が自然と深まります。

 

モダンインテリアと相性のよい家具ブランド(参考)

 

モダンインテリアを考える際の

参考として、

以下のようなブランドがあります。

 

・Poltrona Frau

Molteni&C

・Dada

B&B Italia

BoConcept

Conde House

Ritzwell

 

いずれも派手さよりも、

構成や素材、

使い心地を大切にしている点が共通しています。

 

すべてを揃える必要はなく

一部を取り入れるだけでも、

空間の整い方は大きく変わってきます。

 

家具と空間の選択は、

暮らし方の整理でもあるということ。

 

モダンインテリアは、

誰かに見せるための演出ではありません。

 

日々の暮らしのなかで、

自然と気持ちが落ち着き、

余計なことを考えずに過ごせる。

 

そんな状態をつくるための、

ひとつの手段だと考えています。

 

やまぐち建築設計室では、

住まいを「形」だけでなく、

過ごし方や時間の質から整えることを

大切にしています。

 

今回の投稿が、

ご自身の暮らしを見つめ直す

きっかけになれば幸いです。

 

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オフィスの快適さは、

社員の集中力や判断の質、

そして企業の印象にまで影響します。

 

やまぐち建築設計室では、

家具やレイアウトを「見た目」ではなく、

仕事の質を整える

環境設計として捉えています。

 

オフィスの家具と仕事環境を整える

― 心地よさが、仕事の質を引き上げるということ

 

オフィスは、

単に「仕事をする場所」ではありません。

 

日々の判断や思考、

社員同士の会話、

そして会社としての姿勢や価値観までもが、

静かににじみ出る場所だと感じています。

 

心地よさは、偶然つくられるものではない

 

オフィスの快適さは、

目に見えない形で

仕事のパフォーマンスに影響します。

 

・なぜか集中できる

・無駄な疲れを感じにくい

・自然と会話が生まれる

・ここで働くことに、少し誇りを感じる

 

こうした感覚は、

偶然生まれるものではありません。

 

家具の高さ、

椅子の座り心地、

通路の幅、

視線の抜け、

照明の位置や光の質。

 

そうした一つひとつの積み重ねが、

「仕事がはかどる空気感」を

つくっていきます。

 

オフィスのインテリアは、

業務効率を高めるための装置であると同時に、

会社の姿勢を表すメッセージでもあるのです。

 

やまぐち建築設計室が考える、オフィス設計の捉え方

 

私たちやまぐち建築設計室では、

オフィス設計を

 

「働く人の時間と意識を整える環境づくり」

 

と捉えています。

 

家具の選び方やレイアウトは、

単なる見た目や流行の話ではありません。

 

社員の集中力やモチベーション、

さらには企業の信頼感やブランドイメージにまで、

確実に影響を与えます。

 

仕事の邪魔をしない家具であること

 

まず大切なのは、

家具が「主張しすぎない」こと。

 

どれだけデザイン性が高くても、

使いづらい家具は

日々の業務のストレスになります。

 

・長時間座っても疲れにくい椅子

・身体寸法に合ったデスクの高さ

・必要なものが自然に収まる収納

 

こうした“当たり前”を

丁寧に満たす家具こそが、

仕事の質を底上げしてくれます。

 

とくに、

経営層や役員室、執務室では、

「見た目の格」よりも

判断の質を支える快適性を

優先すべきだと考えています。

 

動線と余白が、集中力をつくる

 

オフィスが雑然としていると、

人の意識も散らかります。

 

やまぐち建築設計室では、

**「動線」と「余白」**を非常に重視します。

 

・人が交差しにくい通路計画

・視線が抜けるレイアウト

・圧迫感を感じさせない家具寸法

 

これらは、

社員の無意識の疲労を減らし、

集中力を保つための大切な要素です。

 

余白のある空間は、

単に広く見えるだけでなく、

思考にも余裕をもたらしてくれます。

 

働き方に合わせて、空間を分けるという考え方

 

すべての仕事が、

同じ空間で快適に行えるわけではありません。

 

・集中したい仕事

・打ち合わせや議論

・オンライン会議

・短い休憩

 

それぞれに適した場所を用意することで、

仕事の切り替えが、自然になります。

 

近年は、

防音性を考慮したWeb会議スペースや、

気軽に使えるラウンジスペースを

組み合わせたオフィスも増えてきました。

 

「働き方を押し付けない空間設計」

これからのオフィスに

求められている姿だと感じています。

 

家具とレイアウトが生む、空間の質

 

木目や自然素材を取り入れたオフィスは、

人の緊張をやわらかくほぐします。

 

自然光が入る配置と組み合わせることで、

長時間の業務でも

目や心が疲れにくくなります。

 

住宅設計と同じように、

素材の「温度感」は、

働く人の心理に大きく影響するのです。

 

会議室は「判断の質」を高める場所

 

会議室は、

単なる打ち合わせスペースではありません。

 

意思決定や議論の場だからこそ、

落ち着きと集中力を高める配色が有効です。

 

ネイビーやグレートーンを基調に、

木のテーブルを合わせることで、

知的で信頼感のある空間になります。

 

経営判断を行う場ほど、

空間の影響を軽視してはいけません。

 

小さなオフィスこそ、透明感を

 

小規模オフィスでは、

仕切り方ひとつで

空間の印象が大きく変わります。

 

透明なパーティションを使うことで、

視線の抜けを確保しながら

機能的なゾーニングが可能になります。

 

一つの席が、

作業にも打ち合わせにも使える

「一席二役」の考え方は、

限られた面積を有効に活かす設計手法です。

 

オフィス設計は、企業ブランディングでもある

 

来客がオフィスを訪れたとき、

人はその空間から

多くの情報を無意識に受け取っています。

 

・整理されているか

・落ち着きがあるか

・信頼できそうか

 

オフィスのインテリアは、

名刺よりも雄弁に

会社の姿勢を語ります。

 

採用活動においても、

「ここで働きたい」と感じてもらえるかどうかは、

空間の印象に大きく左右されます。

 

心地よさは、戦略になる

 

オフィスの家具やレイアウトは、

単なる設備投資ではありません。

 

社員の働きやすさ、

仕事の質、

企業の信頼感を、

静かに、しかし確実に高める

経営戦略の一部です。

 

やまぐち建築設計室では、

住宅設計で培ってきた

「暮らしを整える視点」を、

オフィス設計にも活かしています。

 

・移転やリニューアルを検討している

・今のオフィスに、なんとなく違和感がある

・働く環境から、会社の価値を高めたい

 

そんな想いをお持ちの方は、

一度、

空間から仕事を

見つめ直してみてはいかがでしょうか。

 

オフィスは、

会社の未来を支える

大切な環境ですから。

 

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住まいから始まる、ふたりの未来
マンション住戸リノベーションという、等身大の選択

 

そろそろ持ち家を考えたいけれど、
新築にはどうも気持ちが動かない。

 

新築よりも、
自分たちらしい空気感を大切にしたい。

 

 

こうした声も、
やまぐち建築設計室では
これまで数多く耳にしてきました。

 

二人で暮らす時間が少しずつ積み重なり、
仕事の充実感や休日の過ごし方、
家で大切にしたい時間の質が、
少しずつ見えてくる頃。

 

未来の輪郭が、
以前よりもはっきりしてきた
そのタイミングで、
住まいの話題は
自然と現実味を帯び始めます。

 

けれど同時に、

何から考えればいいのだろう?

この選択は、
自分たちに合っているのだろうか?

そんな疑問や迷いも、
増えていくのではないでしょうか。

 

「建売でもない」
「注文住宅の新築でもない」選択肢

建売住宅は、
完成された安心感がある一方で、
どこか自分たちの暮らしが
入り込む余白が少ないと感じる。

 

一方、フルオーダーの新築住宅には、
理想を描ける魅力がある反面、
コストや労力、
将来への負担や立地に
不安を覚える方も少なくありません。

 

そんな両極のあいだで
立ち止まっている方にこそ、
お伝えしたいのが、

マンション住戸リノベーション
という住まいの選択肢です。

 

住まいは、本来
「頑張って手に入れるもの」ではなく、
日々の暮らしの質を、
確実に底上げしてくれる存在であるべきだと、
やまぐち建築設計室では考えています。

 

マンションリノベーションで叶えられること

マンション住戸のリノベーションには、
戸建てや新築住宅にはない、
独自の価値があります。

 

それは、
限られた空間だからこそ、
暮らしの本質に向き合う
設計ができるということです。

 

暮らしに合わせて「中身」を整えられる

マンションリノベーションでは、
間取りや設備を
「図面上の正解」から考えるのではなく、
日々の暮らしの所作から
複雑ではない状態に
整えていくことができます。

 

・朝の支度が重ならない洗面の配置
・料理をする時間が、少し楽しくなるキッチンの距離感
・片付けを頑張らなくても整う収納の考え方
・帰宅したときに、気持ちが切り替わる玄関まわり

 

表面的なデザインだけではなく、
日常の振る舞いそのものが、
自然と整っていく住まい。

 

それも、
マンション住戸リノベーションで
実現できる価値です。

 

素材・光・音がつくる「空気感」

壁や床、天井にどんな素材を選ぶか。
光をどう取り込み、どう落とすか。
生活音が、どのように空間に広がるか。

 

こうした一つひとつの積み重ねが、
「落ち着く」「心地いい」という
感覚をつくり出します。

 

立地とコストの、現実的なバランス

 

マンション住戸リノベーションの魅力のひとつが、
立地とコストのバランスを、
自分たちの価値観で
選びやすいことです。

 

・駅近や生活利便性の高いエリアを選びやすい
・新築購入に比べて、総予算を抑えやすい
・「場所」と「住まいの中身」の優先順位を整理できる

 

共働き世帯にとって、
時間の余白は
暮らしの質に直結します。

 

もちろん
「できること」と
「できないこと」があります

マンションリノベーションは、
万能ではありません。

 

・構造上、動かせない壁
・管理規約による制限
・上下階や共用部への配慮

 

だからこそ大切なのは、
「できること」と「できないこと」を
最初に正しく知ることです。

夢を語る前に、現実を整える。


その順序が、
最適解に近づく
リノベーションにつながります。

 

住まいは、人生の一部になるもの

派手である必要はありません。
誰かと比べる必要もありません。

 

けれど、
毎日の呼吸が少し深くなること。


家に帰ったとき、
自然と肩の力が抜けること。

 

そうした小さな感覚の積み重ねが、
ふたりの未来を、
確かに形づくっていきます。

 

この投稿が、
住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

 

‐‐----------------------------------------
■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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なぜか心が落ち着く家には、

光の存在という理由があります。

 

家づくりを考え始めたとき、
多くの方が最初に思い浮かべるのは、
間取りや広さ、デザインや性能かもしれません。

 

もちろん、それらはとても大切です。

けれど、実際に暮らし始めてから
ふとこんなふうに感じることがあります。

 

「この家、なぜか落ち着く」
「理由は分からないけれど、居心地がいい」

その「理由の分からなさ」の中に、
住まいの本質が隠れていると、

やまぐち建築設計室では考えています。

 

光は、空間だけでなく心にも影響する

住まいの心地よさを左右するもののひとつが、
光の入り方です。

 

どの方向から、
どんな質で、
どの場所に届くのか。

 

光は、明るさを確保するためだけのもの

ではありません。
人の気持ちを緩めたり、
無意識に足を止めさせたり、
一日の状態を整えたりもします。

 

だからこそ、
やまぐち建築設計室では
「光をどう飾るか」よりも、
「光をどう整えるか」を大切にしています。

 

ステンドグラスは、装飾ではなく「光の設計」。

今回の住まいでは、
床の間の地窓や

外観の和の吉野窓を意識した円窓に、
ステンドグラスを取り入れました。

 

ステンドグラスというと、
華やかな装飾を

イメージされる方も多いかもしれません。

 

しかし、私たちが目指したのは、
主張するデザインではなく、
暮らしの背景として

静かに作用するステンドグラスという存在。

 

外からの視線をやわらかく遮りながら、
色ガラスを通した自然光だけを室内へ導く。

 

その光は、
畳や木の素材ににじみ、
空間に奥行きと静けさを与えてくれます。

 

昼と夜で変わる、住まいの表情

ステンドグラスの魅力は、
時間によって表情が変わることにもあります。

 

昼間は、
やわらかな光が室内を包み込み、
心を落ち着かせてくれる。

 

夜は、
室内の灯りが外へにじみ、
住まいそのものが穏やかに浮かび上がる。

 

「見せるため」ではなく、
暮らしの時間とともに呼吸する光

 

それが、住まいに流れる

空気感をつくっています。

 

和のしつらえと、光の相性

日本の住まいは、もともと
光を直接取り込むのではなく、
一度やわらげてから迎え入れてきました。

 

障子や格子、欄間。
それらと同じ思想で考えると、
デザインの手法によっては

ステンドグラスは和の空間とも自然に調和します。

 

派手さはありませんが、
ふとした瞬間に視線を引き寄せ、
呼吸を整えてくれる存在。

 

住まいの中に、
そうした「立ち止まれる場所」があることは、
暮らしの質を静かに高めてくれます。

 

上質さとは、声高に語らないこと

本当に心地よい住まいは、
説明しなくても伝わるものだと思います。

豪華さや特別感を前に出さなくても、
空間に身を置いた瞬間に、
自然と気持ちが緩む。

ステンドグラスは、
そのためのひとつの手段にすぎません。

けれど、
光の扱い方ひとつで、
住まいが人に与える印象は大きく変わります。

 

暮らしを整える、という設計

家は、
毎日の感情を受け止める場所です。

だからこそ、
目に見えるデザインだけでなく、
目に見えない心の動きにも、
そっと寄り添う設計が必要だと考えています。

光を整えること。
視線を整えること。
気持ちの居場所を整えること。

今回の住まいに取り入れたステンドグラスは、
そのための、静かな設計のひとつです。

派手さではなく、余韻を。
主張ではなく、調和を。

そんな住まいづくりに、
少しでも共感していただけたら幸いです。

 

 

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暮らしを図面に落とす前に

家族の距離を、間取りで設計するという考え方

暮らしを図面に落とす前に、
一度、立ち止まって考えてみませんか。

 

あなたがこれから建てようとしている家は、
家族の会話を「増やす間取り」でしょうか。

 

それとも、
知らないうちに

距離をつくってしまう間取りでしょうか。

 

住まいづくりのご相談を受けていると、
ときどき、こんな質問をいただきます。

「間取りで、家族関係は変わりますか?」

私たちは、この問いに迷わずこう答えます。

 

間取りは、家族の関係性を、

しかし確実に形づくります。

 

ただし、それは
「仲良くなる家を約束する」という

意味ではありません。

 

間取りは感情を直接つくるものではなく、
感情が生まれやすい「条件」を

整えるものだからです。

 

人は性格よりも「環境」に影響される

心理学の世界には、
「人は性格よりも環境に影響される」という

前提があります。

 

同じ人でも、
置かれた環境が変われば、行動も感情も変わる。

住宅は、その環境の中でも
最も長く、最も強く影響を与える存在です。

 

特に新築住宅は、
今の暮らしに合わせるだけでなく、
これから先の十年、

二十年の暮らし方を先回りして規定してしまう。

 

だからこそ、
家の間取りは

「人生の運用設計」だと、考えています。

 

「便利な間取り」が、

暮らしを分断することもある。

 

現代の住まいは、

かつてないほど機能的です。

個室は確保され、
収納は充実し、
動線も無駄なく整理されている。

 

一見すると、

理想的な住まいに見えるかもしれません。

 

しかし、その「整いすぎた合理性」が、
家族の交流を

削いでいるケースも少なくありません。

 

人は「会うから話す」のではない

日常の会話の多くは、
意志よりも偶然から生まれます。

 

・キッチンへ行ったら、誰かがいた
・洗面で支度のタイミングが重なった
・通りすがりに、自然と声が出た

人は「会うから話す」のではなく、
「会ってしまうから話す」のです。

 

この偶然が起きにくい間取りでは、
会話の発生確率は、下がっていきます。

 

玄関から個室へ直行できる家

たとえば、
玄関から廊下を通り、そのまま個室へ入れる間取り。

忙しい毎日の中では、
一見すると「気楽で効率的」に見えます。

 

けれどこの動線は、
家族が自然に交わる機会を、

意図せず減らしてしまいます。

 

今日あった出来事。
表情の変化。
言葉にしない気配。

それらは、「同じ場を通る」ことで
共有されてきたものだからです。

 

間取りは「暮らし方」を無言で指示している

住宅の間取りは、多くを語りません。
 

けれど実際には、

日々の行動を静かに誘導しています。

 

・ここを通る
・ここでは立ち止まらない
・ここは長居する場所

 

住まい手は無意識のうちに、
設計された動線に沿って暮らし始めます。

つまり間取りは、
生活を「選ばせている」のではなく、
決めてしまっていることもあるのです。

 

余白とは「選択肢が残っている状態」

やまぐち建築設計室が大切にしている考え方に、
「余白」があります。

 

余白とは、
ただ広いことでも、

空いていることでもありません。

 

・今日は近くにいたい
・今日は静かに過ごしたい
・関わりたい
・でも干渉はされたくない

 

そうした微妙な選択ができる状態。
それが、暮らしの余白です。

間取りが一本道だと、暮らしは型になります。
型は楽ですが、

生活が変化したとき、違和感になります。

 

玄関は、家族関係の「入口」

玄関は、靴を脱ぐだけの場所ではありません。
外から内へ、気持ちを切り替える「境界」です。

玄関が小さすぎたり、雑然としていると、
帰宅した瞬間から余裕が削られます。

余裕がない状態では、
人は会話よりも「処理」を優先します。

 

だから私たちは、
玄関まわりに止まれる場所・整える余地をつくります。

 

一呼吸できる場所があると、
自然と「ただいま」が出る。

それは、間取りの仕組みで生まれるものです。

 

水回りは「家族の摩擦」が生まれやすい場所

水回りを家事効率だけで考えると、
感情の摩擦が増えることがあります。

洗面と脱衣を分ける。
これは流行ではなく、
生活の重なりを捌くための設計です。

 

摩擦が減ると、
暮らしの温度は安定します。

上質さとは、豪華さではなく、摩擦が少ないこと。

 

階段は「家庭の空気の流れ」をつくる

階段は、上下階をつなぐだけの装置ではありません。
家の中の「気配の流れ」そのものです。

リビング階段の本質は、監視ではなく、
気配を共有すること。

 

ただし、常に視線が刺さる家では、窮屈になります。

だから私たちは、
視線を切り、気配を残す設計を併用します。

 

間取りに正解はない。ただし「考える順序」はある

どんなに美しい家でも、
どんなに性能が高くても、
暮らしに違和感があれば、良い住まいとは言えません。

設備や広さの前に、
家族の距離感を考える。

その順序が、住まいの質を大きく変えます。

 

やまぐち建築設計室では、
「どんな家を建てたいか」よりも先に、
「どんな暮らしを続けたいか」を伺います。

 

間取りは、その状態を

形にするための手段に過ぎません。

 

暮らしを、図面に落とす前に。
言葉を整える時間を持ちませんか。

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暮らしが整うと、人生は静かに変わりはじめる

—— 建築家として、最近よく感じること ——

「家にいるのに、
なぜか気持ちが休まらない。」

 

住まいのご相談を受けていると、
最近、本当によく耳にする言葉です。

片づけていないわけでもない。
忙しさに流されているつもりもない。
それなのに、
家に帰っても、どこか落ち着かない。

実はこれ、
珍しい感覚ではありません。

むしろ、
仕事や家庭に真剣に向き合ってきた方ほど、
ある時ふと感じ始める違和感でもあります。

 

暮らしの違和感は、心の弱さではありません

「自分の気持ちの問題かな」
「もっと我慢すべきなのかな」

そう思ってしまう方も多いのですが、
建築家として多くの住まいを見てきて感じるのは、

その違和感の多くは、
暮らしの環境がつくり出している
ということです。

人は、
どんな空間で、
どんな情報量に囲まれているかによって、
思考や感情が大きく左右されます。

家は、
想像以上に「心」に影響を与える場所なのです。

 

暮らしが整わない原因は、「物の多さ」ではない

「もっと収納があれば」
「もっと広ければ」

そう思われることもありますが、
本質はそこではありません。

問題になるのは、
毎日の中で考えなくてはいけない場面が多すぎること。

・どこに置こうか
・どれを使おうか
・次にどう動こうか

こうした小さな判断が、
家の中にあふれていると、
知らないうちに心は疲れていきます。

本当に心地よい住まいとは、
「おしゃれな家」ではなく、

考えなくていい時間が、
自然に生まれる家
だと考えています。

 

所作が整うと、暮らしは驚くほど楽になる

設計の際に、私がとても大切にしているのが
「所作」という考え方です。

立つ。
歩く。
取る。
戻す。

この一連の動きが、
無理なく、迷いなく、流れるようにつながっているか。

所作が整うと、
暮らしの中から小さなストレスが消えていきます。

それは、
家事が楽になる、という話だけではありません。

日々の疲れ方そのものが変わっていく
そんな変化が起こります。

 

余白は、贅沢ではなく「必要なもの」

「余白」という言葉を聞くと、
どこか贅沢な印象を持たれるかもしれません。

けれど、私たちはこう考えています。

余白とは、
心と身体が回復するために必要な機能

・視線が抜ける場所
・立ち止まれる空間
・用途を決めきらない一角

こうした余白があることで、
人は無意識のうちに呼吸を整え、
思考を休めることができます。

 

暮らしの積み重ねが、未来をつくっていく

暮らしが整ったからといって、
人生が一気に変わるわけではありません。

けれど、

・疲れにくくなる
・感情が安定する
・判断がぶれにくくなる

こうした小さな変化が、
5年後、10年後の人生に
確かな差を生んでいきます。

暮らしの差は、
人生の背景をつくり、
未来の選択肢を広げていく。

これは、
多くの住まい手さんと向き合ってきた中で、
実感していることです。

住まいは、
頑張るための場所ではありません。

人生を静かに受け止め、
整え、
次の一歩を選びやすくしてくれる環境。

 

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暮らしが整わない理由は、
間取りや収納だけではありません。

 

ちゃんと片づけているはずなのに、
なぜか落ち着かない。

 

家にいる時間が増えたのに、
疲れが取れない。

 

家づくりやリフォームのご相談をお受けしていると、
こうした言葉を、本当によく耳にします。

多くの方は、その原因を
「収納量が足りないから」
「間取りが悪いから」
「動線に無理があるから」
と考えます。

 

もちろん、それらも無関係ではありません。

 

けれど、設計の現場で
数多くの暮らしに向き合ってきて、
はっきりしていることがあります。

暮らしの違和感の正体は、
空間そのものではなく、
その空間が生み出している状態にある

ということです。

 

外側の秩序は、内側の安心を育てる

環境が人の感情や思考に与える影響は、
すでに多くの研究で示されています。

 

視界に入る情報量が多いほど、
人は無意識のうちに緊張し、
判断力や感情の余白を失っていきます。

 

逆に、
整った環境に身を置くと、
思考は静まり、
感情は安定しやすくなる。

これは性格の問題でも、
几帳面さの話でもありません。

 

人は、環境の影響を避けられない生き物なのです。

 

家の中だけでなく、
カフェやホテル、美術館などで
「なぜか落ち着く」「気持ちが切り替わる」
そんな経験をされた方も多いと思います。

暮らしも、まったく同じです。

 

暮らしの秩序とは「きれいさ」ではない

ここで言う「秩序」とは、
単に物が少ない状態や、
モデルハウスのように整った空間ではありません。

 

・どこに立つと、何が目に入るのか
・どんな動きが、毎日くり返されているのか
・どの場所で、無意識に足が止まるのか

 

こうした
日常の所作と空間の関係性こそが、
暮らしの秩序を形づくっています。

 

たとえば、
帰宅して靴を脱ぐ瞬間。
バッグを置く動作。
上着を掛ける所作。

この一連の流れがスムーズであるだけで、
人の呼吸は、驚くほど自然になります。

 

家族の会話が、なぜ柔らぐのか

暮らしが整うと、
不思議な変化が起こります。

声のトーンが下がり、
言葉の選び方が穏やかになる。

これは、
「家族仲が良くなるよう努力した」
からではありません。

 

余計な緊張を生む要素が、
空間から取り除かれただけ
なのです。

 

安心できる環境では、
人は防御的になる必要がなくなります。

 

結果として、
会話は柔らぎ、
関係性には自然な「余白」が生まれる。

これは努力ではなく、
環境が生み出す変化です。

 

家づくりは、人生の状態を考える時間

家づくりを考え始めると、
多くの人は「理想の間取り」を探します。

 

けれど本当に大切なのは、
その間取りで
どんな状態で暮らすことになるのか
という視点です。

 

・家に戻ったとき、無意識に力が抜けるか
・忙しい日常の中で、呼吸が浅くならないか
・家族それぞれが、自分のペースを取り戻せるか

 

こうした問いに向き合う時間こそが、
住まいづくりの本質だと、
私たちは考えています。

 

住まいは、
人生の状態を映す器です。

忙しい時期につくられた家には、
どこかに余裕のなさが残ることがあります。

 

逆に、
暮らしを見つめ直す時間を経て
つくられた住まいには、
説明しきれない落ち着きが宿る。

 

これは、
意匠や金額の問題ではありません。

 

どんな問いと向き合ったか。
その履歴が、空間に刻まれている
のです。

 

私たちは、
間取りやデザインを

先に決める設計は行っていません。

 

まずは、
暮らしの状態を言葉にすること。


問いを整えること。

 

そこからしか、
本当に長く寄り添える住まいは
生まれないと考えているからです。

 

もし今、
家づくりやリフォームを前にして
立ち止まっているなら。

それは、
「考えるべき時間に入った」
というサイン
かもしれません。

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暮らしと仕事を、ひとつの建築で整えるという選択

〜美容室付き住宅の設計打ち合わせから〜

 

「いつか自分のお店を持ちたい」
「仕事と暮らしを、もっと自然につなげられたら」

 

カフェや美容室など、
自分の手でお店を育てていきたい

考える方とお話ししていると、
こうした想いを耳にすることがよくあります。

 

奈良県葛城市で、
現在、美容室付き住宅(店舗併用住宅)の

設計が進んでいます。

写真は、その設計途中、
美容室オーナーさんとの打ち合わせの様子です。

 

図面やCG、資料を机いっぱいに広げながら、
「どんな美容室にしたいのか」
「どんな暮らしを大切にしたいのか」
そんな話を、ひとつひとつ整理していく時間。

 

やまぐち建築設計室では、
店舗付き住宅の設計を
単なる「間取り」や「広さ」の話として捉えていません。

 

お店づくりは、人生の組み立て直しでもある

美容室を開業するということは、
単に「仕事場をつくる」ことではありません。

 

・どんなお客様と関わりたいのか
・どんな働き方を続けていきたいのか
・家族との時間を、どう守りたいのか
・何年後、どんな姿でこの場所に立っていたいのか

 

こうしたことを、
自然と考えるタイミングでもあります。

今回の計画でも、
最初に話したのは
「席数」や「設備」だけではありません。

 

この場所で、どんな時間が流れてほしいか。

 

それを言葉にするところから、
設計は始まっています。

 

 

平屋の美容室付き住宅という選択

今回の建物は、
平屋をベースにした店舗付き住宅です。

 

美容室部分と住居部分を
無理なく分けながら、
行き来しやすい距離感を大切にしています。

店舗部分(美容室)は、
無機質でシンプル、
けれど冷たすぎない空間。

 

土間コンクリートの床、
クロス仕上げの壁と天井、
そこに木の質感を少しずつ加えています。

 

派手さよりも、
長く続けられる落ち着きを。

一方、住居部分は、
一部スキップフロアを取り入れ、
平屋でありながら立体的な広がりを持たせています。

 

仕事と暮らしが近すぎず、
遠すぎず、
心地よい距離でつながる構成です。

 

美容室という空間は、意外と「繊細」

美容室は、
思っている以上に繊細な空間です。

・長時間座る
・鏡越しに空間全体が見える
・音や照明が、無意識に影響する

 

だからこそ、
流行だけでつくった空間は、
数年後に違和感が生まれやすい。

今回の設計では、
天井に木質の格子を設け、
光と陰影にリズムをつくっています。

 

「落ち着く理由」を、
建築的に用意する。

それが、
お客様の居心地にも、
オーナーさん自身の働きやすさにも
つながっていきます。

 

店舗付き住宅は「難しい」のではない

「店舗付き住宅って、難しそうですよね」

そう言われることもありますが、
本当に難しくしてしまう原因は、
考える順番にあることが多いと感じています。

・とりあえず店舗を先に考える
・住宅は余ったスペースで
・法規は後から確認する

この順番だと、
どこかに無理が出やすい。

 

やまぐち建築設計室では、
暮らし・仕事・法規を
最初から同時に整理します。

美容室の場合は、
建築基準法や都市計画法だけでなく、
美容師法、保健所の基準なども関わってきます。

 

これらを「制約」ではなく、
設計の前提条件として組み込むことで、
後戻りのない計画が可能になります。

 

CGでイメージを共有する理由

今回の打ち合わせでも、
CGを使って空間を確認しています。

CGは、
完成イメージを見せるためだけの

ものではありません。

 

・この高さで落ち着くか
・この距離感は心地よいか
・動線は自然か

 

こうした感覚的な部分を、
言葉と一緒に確認するためのツールです。

 

「ここ、いいですね」
「もう少し静かな雰囲気にしたいですね」

そんな会話の積み重ねが、
空間の質を高めていきます。

 

暮らしと仕事は、対立しなくていい

仕事と暮らしは、
きっぱり分けたほうがいい。

そう考える方もいれば、
自然につながっているほうが

楽だと感じる方もいます。

 

どちらが正解、ということではありません。

大切なのは、
自分に合った距離感を、建築で整えること

 

今回の美容室付き住宅も、
オーナーさんの人生の在り方に合わせて、
少しずつ形になっています。

 

お店を持ちたいと考えている方へ

・いつか美容室を開業したい
・自宅と店舗を一体で考えたい
・将来まで見据えたお店づくりをしたい

そんな方は、
「間取り」や「デザイン」の前に、
一度、暮らしと仕事の話をしてみてください。

建築は、
人生を支える土台です。

 

やまぐち建築設計室では、
住まいも、店舗も、
その人らしい時間が流れる場所として
丁寧に設計しています。

 

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