今回は久々に別のテーマで…。
この夏季休暇の間、意識して戦争関係の資料や動画を見ていました。NHKのホームページに「戦争証言アーカイブス」というものがあり、以前からブックマークしていたのですが、なかなか動画までは見れていなかったのです。HP内の動画は結構長時間のものも多く、かなり見応えがありました。戦後65年や70年の機会に撮られた動画もありましたが、「これ以上年月を経ると、直接戦争体験を聞くことは出来なくなる」という危機感が既に伝わってくるものがありました。
それがいまや戦後75年。意図的に僕たちが戦争証言を聞く機会を設けなければ、もう本当に時間が無い。そう感じました。沖縄戦が住民も巻き込んだ地上戦で多すぎるほどの悲劇を生んだことは有名ですが、他にも太平洋の島々に移民し、そこで戦争に巻き込まれた民間人も多数おられたことなど、じっくりと知ることが出来ました。他にもアウシュビッツ収容所でユダヤ人でありながらナチスに使われざるを得なかった人々の「アウシュビッツ 死者たちの告白」、そして昨晩は「サヘルの旅 ~傷(いた)みと生きるということ~」という番組を見ました。
イラン出身の女優・タレント、サヘル・ローズさんが、お母さんが病気で倒れたことなどをきっかけに自分を見つめなおし、自分に出来ること、自分が為すべきことを模索していく様子を、7年間丹念に追い続けたドキュメンタリー番組でした。探検バクモンという番組の進行をやっていた頃から知的でありながらベタなジョークなどを交える魅力的な女性とは思っていました。そしてイラン・イラク戦争で家族を亡くし、養子にしてくれた女性と日本に来て、親子で苦労しながら女優になられた事までは知っていたのですが、この番組を見て、深い心の傷を負いながらも二人で支えあい、それ以上に決して諦めず、自分たちに出来ることをやり続けようとする生き方に、感銘を受けました。
人は誰しも心に何がしかの傷を負い、それを抱えながらも前を向き、一歩一歩進んでいる。戦争のような過酷な体験をした方も、誰にも話せずに抱え続け、自分の中で向き合い続けて、一歩一歩進んでいる。自分たちはごく当たり前の日常に生き、過酷な体験をすることなどほとんどありませんが、前を向くことが大変な時もある…。ひとつひとつ、自分に出来ることを。決して他者と比較する必要はない。そう気持ちを新たにさせてもらうことが出来ました。それが平和で当たり前の日常を生きる、自分たちの務めと思うことが出来る時間でした。
