前回のスキンケア連載はステロイドは悪者?

ということについて書きました。

 

 

なんとなく怖かったです。とか

子供に使っていたらやめた方がいいよと言われた。とか

色々なコメントやメッセージを頂いて

やっぱりステロイドの漠然とした不安はあるんだなと感じました。

 

 

そこの大きな原因は、ステロイドの上手な使い方がまだまだ認知されていないのが大きいのではないかと

 

 

というのも、ステロイドは使い方を間違えてしまうと、なかなか効果がわからなかったり、逆に治ったと思っても再発してしまうこともあるのです。

 

 

ステロイドのは強さがあると前回も書きましたが、適切な強さのものを適量、指導通りの期間塗ることがとても大切なのです。

 

 

ステロイド治療でよくならなかったという方の多くは、塗る量や範囲が少なかったり、塗る期間が短かったりするのが原因なことが多いです。

 

 

用法用量について具体的に教わっていますか?
1 一回の使用量
2 塗り広げる部位と面積
3 頻度

 

皮膚科で推奨されているのは、ステロイド薬は指関節の1節分につき、手のひら1枚分の範囲に塗り広げる。(以前は1関節につき手のひら2枚分と言われていましたが、最近は1枚分というのが主流になっています)

1日2回最低一週間は塗る。


治療方針について
1 通院頻度
2 治療期間
3 ステロイド外用薬の離脱期間

 

通院頻度や治療期間は医師の指示に必ず従ってください。
一見、症状が収まっていても、自己判断での塗布の中止は再発を招きます。

ステロイドを塗ると比較的、直ぐに症状は良くなりますが、これは表面的なもので、皮膚の奥の炎症までしっかり抑えるのは患者さんが思っている以上に時間がかかることがあります。

 

生活習慣について、具体的に教わっていますか?
1 正しい顔と体の洗い方
2 スキンケア
3 改善すべき生活習慣
4 変える必要のない生活習慣

 

そして、一番大切なのはステロイド治療と一緒に必ずスキンケアを行うということ。

推奨は1日2回しっかりシワを伸ばして、患部も泡をしっかり立てた洗浄剤で洗う。

そして保湿も1日2回小さじ1〜大さじ1程度を全身に広げながら塗る

必要であれは油分の多い保湿剤で蓋をする

 

 

スキンケアをすることでアトピー性皮膚炎の症状が出現しずらくなるだけでなく、治療期間も短く済むのです。

 

 

洗う、保湿をする頻度は季節に問わず、1日2回の方が、効果があるというデータがあるんです。大変だとは思いますが、歯磨きと同じように習慣にしてしまえばそんなに苦にはならず、大きくなったら子供達が自分でやってくれるようになります。

 

 

洗う、保湿するというスキンケアと一緒に安心してステロイド薬を適量塗ることで、皮膚炎で悩んでいるお子さんや親御さんが一人でも少なくなりますように。