302.悪主権の世の終わりが始まった【世界の激変はどこに向かうのか】 | 和敬清寂 ~書かぬが仏~

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世界の動きを見ていると、今まで続いてきた世の中が逆回転しだしているように思えてならない。

まず、スコットランドは英国から独立できなかったが、彼らは自治権の拡大という願ってもない権利を得た。税制など制度上の様々な制約が緩和され、様々な権限を得る事が既に決まっている。長年イングランドと対立してきたアイルランドが独立に動くのも時間の問題だろう。


スコットランドの一件は、結果的に民族の独立運動は失うものは何もなく、得るものが大きいと世界に知らせる事となり、虐げられてきた民族が独立しようとする動きは今後ますます加速していくのは明らかだ。

独立機運高まる

関西テレビ、スーパーニュースアンカーより



こうした動きと並行して、弱まる事がない中国のウイグル人による抵抗運動や、ISIS(イスラム国という名のイスラム勢力)をはじめとするイスラム世界の動き、ウクライナを巡るロシアと欧米の関係など、弱い勢力が強い勢力に支配されてきた歴史を覆そうとしているかのようだ。


2003年、米国はイラク戦争を引き起こしフセイン大統領を処刑したが、フセインは中東に近代的なイスラム世界を作るためにイスラム原理主義を抑えようとしていたのだ。そういう指導者を殺害した米国は中東の近代化を一層遅らせ、危険なイスラム原理主義を蔓延させた張本人である。


2010年には「アラブの春」などと言う、チュニジア、エジプトなどの反体制運動を仕掛けたのも欧米人で、結果的に良識的な指導者が追い出されてムスリム同胞団によるイスラム原理主義勢力が台頭して、現地の人々は余計に苦しむ事になった。(チュニジアのベン・アリ大統領は国民への高等教育に熱心で発展の前段階まで行っていたのに・・)

(参考)
240.テロリストにしたのは誰だ!【正義を装う者こそ偽物:IRAアイルランド・ウイグル】
http://ameblo.jp/arashi-toranosuke/entry-11862997831.html


そして今、オバマ政権の米国が再び同じイラクに介入し、現地では平和をもたらすために来たと宣伝しているらしいが、現地の人々はイラク戦争の後始末を途中で放ったらかしにされたのを覚えているため簡単に米国を信用するわけがない。


米国のせいで中東全体が再び大混乱に陥っているだけではなく、今回はISISの中東以外から来た構成員がそれぞれの国に帰ってテロを起こす「帰国テロ」を起こす危険性が日に日に高まっており、青山繁晴氏によると防ぐ事は非常に難しいらしい。今の中東の紛争が火種となって世界を一気に転覆させる可能性がある。


欧米の金融勢力はイスラム移民の大量受け入れによって、一般人の所得を減らして莫大な利益を貪ってきたが、それが今度はイスラムによって自分達に危機が降りかかってきたブーメラン現象でもある。


話は飛ぶが、ISISによる米国人記者殺害動画がヤラセで、その証拠を挙げている記事を紹介する。

シャンティ・フーラの時事ブログ:
[ジム・ストーン氏]ISISによる米国人記者の“やらせ”斬首動画を検証

http://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=73244


---一部抜粋------


証拠
1.フォーリー記者は動画で所々、笑顔。
2.処刑者役のテロリストが【きちんとした】イギリス英語で話している。
3.ナイフで首を数回切りつけ始めたのに、血が全然出ない【※生きた人間の首には太い血管が通っており、血が大量に噴き出し、あちこち飛び散るのが普通】。
4.その後、完全に首をかっきる部分の映像が都合良くカットされている。
5.動画では最後にいきなり胴体と頭が切り離された映像が現れるが、周囲の砂に血は飛び散っていない(←バケツで胴体の下に多少、血糊を撒いただけっぽい)。しかも、あんな小さなナイフで一体どうやってのけたのか、ものすご~く見事に切断されている。

結論
あまりにお粗末な作りの動画なため、イギリスの警察は閲覧を禁止し「動画を見ること自体がテロ行為である」と宣言せざるを得なかったのだろう。

●読者からの追加指摘 
フォーリーの死体の前腕に体毛がないんですけ ど…右足の方はプラスチック的なテカり具合だしw

ストーン氏の返答 
加えて日焼け具合も変。少なくとも手は顔と同じ位、日に焼けている筈では?おそらく顔の方はハリウッドの技術で作ったが、胴体は心肺蘇生練習用の人形で済ませたのだろう。普通のマネキンよりは質感や体勢などが自然になるが、シリコン肌と色合いでミスったと思われる。

---抜粋終わり-----

それを裏付けるようにこういう画像もあります。

映画でよくある手法ですね。映画関係者に協力者がいるかも。


彼らは当初は、欧米はこれ以上介入するなと警告したかっただけで、人を殺す事が目的ではなかったのだろう。彼らが本当に残虐な人間の集まりだったら、わざわざこんな事はしないで殺しまくっている。

欧米メディアや日本のメディアがしきりにISISを危険なテロリストだと騒いでいるが、凶暴で何をやらかすかわからないイスラム原理主義者と彼らとは明らかに違う印象を受ける。

イスラム原理主義者が異教徒を皆殺しにしようとするのとは違って、ISISはフセインが目指したような近代化や彼らの真の独立を目指す事が第一の動機だったように思える。


しかし、欧米がISISの警告を聞き入れず、警告をISISの凶暴さの宣伝に利用して空爆の口実に使っており、さらに欧米が中東に介入し続けている以上は、本当に欧米人の殺害を実行に移すしかない。

フランス人が殺害されたのは、ISISの警告を無視した欧米各国の責任という事になる。今後はもっと被害がでるだろう。今や弱者が強者に対して牙を剥き、強者が恐れおののいているようにも見える。


また、欧州各国も足並みが乱れ、外交に弱いオバマ大統領の意見を聞く者はなく、オバマの要望を度々裏切って自国の中東における利益確保に走っており、中東の欧米寄りの国々も欧米が自分達の利益しか考えない事を承知の上で動いている。

米軍は地上部隊を投入しなければ紛争は終わらないと主張しており(地上部隊投入は全面戦争を意味する)シリア・ISISの収拾は並大抵の事ではない。実際に追い詰められているのはオバマである。


そうこうしているうちに、ISISが世界に放ったテロリストによって世界大パニックになればUN(国連)を中心とする第2次大戦後の秩序そのものの崩壊に繋がる大変動が起こる事は必至だ。それは、見方を変えれば、「悪い者が支配してきた悪主権の世界」の終わりが現実のものとなった、ということになるのだろう。



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