今日の修善寺温泉は晴れのち曇り
伊豆市の最高気温は7℃。
雲が多くなり、冷え込んだ一日になっています。
今日は温泉が恋しい一日。
新井旅館自慢のお風呂
昭和9年築 登録有形文化財 天平大浴堂
温かい温泉に浸かってのんびりされてください。
湯船に入り、足を伸ばし、天井を見上げて下さい。
大きな燈灯がぶら下がっています。
鋳金工芸作家 香取秀真氏の作品です。
田端文士村という、明治時代末期から昭和初期頃までの間、現在の東京都北区田端近辺に多くの文士や芸術家達が集まり、文士村が形成されていた地域がありました。
元々は上野の東京美術学校(現在の東京芸術大学)に通う学生の下宿場所。
その後、日本画家小杉未醒と陶芸家板谷波山が暮らし始めたのがきっかけで、多くの文士たちが集まりました。
のちに芥川龍之介や室生犀星などが集い始めます。
香取秀真氏は板谷波山の親友でもあり、大正時代に芥川龍之介の隣に住むようになります。
芥川龍之介曰く
香取先生は通称「お隣の先生」なり。先生の鋳金家にして、根岸派の歌よみたることは断る必要もあらざるべし。僕は先生と隣り住みたる為、形の美しさを学びたり。勿論学んで悉したりとは言はず。且又先生に学ぶ所はまだ沢山あるやうなれば、何ごとも僕に盗めるだけは盗み置かん心がまへなり。その為にも「お隣の先生」の御寿命のいや長に長からんことを祈り奉る。「香取先生にも何かと御厄介になること多し。時には叔父を一人持ちたる気になり、甘つたれることもなきにあらず。」
と「芥川龍之介全集 第四巻」に書いています。
今日1月31日は、芥川龍之介のお隣の先生 天平大浴堂の燈灯を作成していただいた、
「香取秀真氏の命日」
になります。
昨年の日記→2022年1月31日の日記
敬称は略させていただきました。
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