ラオス各地で稲刈りが盛んに行われている今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。稲刈りをすると田んぼにいる虫たちが集められ働いた後のご馳走に。ゴキブリ入りの虫ミックスに涙目。


 さて、今回は10月31日に開かれた『パクセー・ブン・スワンフア(ボートレース祭り)』のお話。


 毎年、ブン・オークパンサーの翌日にパクセーではセードーン川でボートレース祭りが開かれます。パクセー群では、ピーマイ・ラーオ(ラオス新年)祭りに次ぐ大きな祭典で、近隣の市町村からたくさんの人々がこのお祭りを楽しみにやってきます。

 
 ヒロのらおす日記
 勝利チームの凱旋。息の合った

 チームワーク。相当練習を積んだに

 違いありません。


 レースは、女性の部、12人乗り小型ボートの部、20人乗り中型ボートの部、そして32人乗り大型ボートの部に分かれています。

 普段は日陰で昼から飲んだり昼寝をしたりしてのんびり過ごしている男性たちが、この日ばかりは、水しぶきを上げながら力強く逞しくボートを漕いで一つの栄光を目指します。ラオス人男性の魅力発見です。

 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記
 川岸は人で埋め尽くされ、選手た     応援もすごい盛り上がり。ラオスの

 ちに大きな声援が送られます。      人はお祭りが大好き。

 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記
 テレビカメラもあり、ライブで実況     お坊さんもレース観戦。寺対抗

 生中継されます。お茶の間でも      のお坊さんの部を作ったらおも

 楽しめます。                 しろそう。
 

 午前は各部門の予選リーグから準決勝まで。予選をしばらく見ていると、あることに気が付く。あれ?さっきから、川の向こう側のチームばかり勝ってない??手前のコースのチームは負けてばかり。。。

 ああ、なるほど、川の湾曲の外側と内側で微妙に流れの速さと風速が違うのか。なぁんだ。


 って、いいのこれ?


 まぁ、ぼーぺんにゃん。


 午後は各部門の決勝戦。果たして結果やいかに。。。

 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記
 オールは木製。味があっていい。     真っ赤なユニフォームの軍人

 ボートは一艘100万円以上。        チーム。常勝の優勝チーム。

 

 注目の大型ボートの部、優勝は毎年常勝のチャンパサック軍人チーム。馬力が桁違い。軍人の威信にかけての優勝です。

 準優勝はパクセー警察チーム。これまた威厳に関わりますので。

 
 ヒロのらおす日記

 セードーン川とメコン川の合流点

 近くがボートレースのゴール地点。


 今年も、雨季の締めくくりに川の龍神様を祭ることができました。また、一年、豊かな恵みをもたらしてもらえますように。

 すいかの山が街のいたるところで見られる今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。チャンパサック群・サラワン県・サワンナケート県など各地からすいかが集まってくる。チャンパサック産の黄玉すいかはお腹を壊すと信じられており、あまり人気がない。おかげで1玉50円で食べれるから涙目。


 さて、今回は10月30日『ワン・オークパンサー(出安居の日)』のお話。


 出安居「であんご」と読み入安居(いりあんご)の対語。仏教用語で、パンサー(雨季にお坊さんが旅を控え、一つのお寺に留まる期間)が終わる日のことをさします。


 ラオスではこのパンサーの3か月間は、一般の人も飲酒や結婚式などの祝い事を控え、静かに慎ましやかに質素な生活を送ります。その分、このオークパンサーの日は盛大なお祭りが開かれるのです。


 朝7時。村のお寺への托鉢からオークパンサーの一日は始まります。

 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 今回は大家さんの村のお寺にお邪     このお寺では、お坊さんが直接

 魔。パクセーで二番目に大きなお寺。   鉢を持って回ります。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 大きなお寺だけあって、村人の数     祈りの水を、お寺の敷地内に

 も多い。600人近くいました。        返します。樹や花などいろいろ。


 托鉢を終えて家に帰る途中、お隣さんに「一緒にカトー(ラオス灯篭)を作らない?」と呼び止められ、喜んで作ることに。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 ラオスの灯篭は全てバナナから      水に浮かせて乾燥しないように

 作るのが一般的。台は幹、飾りは     大切に保管。それにしても器用。

 葉から作ります。一つ50~200円。     夜、蝋燭を付けて川に流します。               


 ヒロのらおす日記

 僕の作品。作り方を教わりながら

 実に1時間の大作。ちょっとデカい。。。

 

 作り方を教えてくれる先生は、無口で決して愛想がいいとは言えないお父さん。お母さんやお姉さん、そのフィアンセ3人たちとおしゃべりしたり、ご飯を食べたりしながら、必死にがんばること1時間。やっと、1つ完成。

 なんとこれをただでくれるそうな。がんばったご褒美だそうで。何て優しいんだろう。

 


 日が傾くにしたがって、街が次第に賑やかに。



 ヒロのらおす日記

 街では影絵芝居と伝統楽器の演奏会。

 たくさんの出店も出て祭りの賑わい。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 様々な団体の山車と踊り子が街を     近隣の小学校の列。伝統衣装  

 練り歩きます。ゴールは街のお寺。     でおめかしして踊り歩きます。

 

 お寺では、コーンファイ(筒紙の気球)を上げることができます。白い紙の筒に火を入れて気球のように飛ばします。うまく上げないとすぐに落下。火事になることもあるから大変。

 この時も、友人が上げたコーンファイが少年の頭にすっぽり落下してしまったから大慌て。幸い大事にはいたらず。髪がちょっとちりちりになった。

 
  ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記
 みんなで上げた大型コーンファイ。    ボートで川の中心まで送ってくれま

 小型は上げるのが難しい。。。      す。そこから灯篭を流します。

 

 川の船着場では、小舟で川の中心まで送ってくれるサービス。川の中心から願いを込めてカトー(ラオス灯篭)を流します。


 川の中心では、色々なところから流されてきたカトーがきらきら光っていて、いつの間にか灯篭の灯に包まれていました。その光の中へ、僕の灯篭をそっと仲間入りさせます。ぷかぷか浮いて流れていく灯篭はあっという間にたくさんの光の一つになって、川を綺麗に飾っていました。

 
 ヒロのらおす日記
 光の川になって流れるカトーと、

 星のように舞っていく無数のコーンファイ。


 岸に戻って見上げると、川がカトーで輝き、空がコーンファイで埋め尽くされる幻想的な夜空が広がっていました。


 こんな素敵なものを見てしまったら、なんか、本当にいいことがありそうです。


 オークパンサーの間もずっとビール飲んでてごめんなさい。ちゃんと修行します。

 パジャマ姿で買い物に来る人がめっきり減った今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。確かにパジャマ姿はかわいいが、公の場にはそぐわない。水着を着て公園で遊ぶようなものである。タイのドラマなどをテレビで見て、あれ?パジャマで歩いている人がいない!と気づき、徐々に違和感を持って価値観ができてくる。日本でもかつて上下スウェットのパジャマのようなファッションが流行っていた。流行とは価値観まで狂わせるから涙目。


 さて、今回は前回のルアンナムター県出張の番外編。『ラオス北部のめずらしい光景』をご紹介。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 ルアンナムターの市場。中華系の    北部でよく見かける焼きカオニャオ。

 テナントと商品が多い。          きりたんぽみたい。うっすら醤油味。

 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 北部のカオニャオ(もち米)は日本     川のりを佃煮にしたようなおかず。

 のおもちの味でとても美味しい!      ごはんですよ的な商品。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 北部名物・カオソーイ。平たい麺に    畑の虫ミックス。バッタ、コオロギ、

 甘辛肉みそをトッピング。ムアンシン   ゲンゴロウ、ゴキブリ、カメムシ。。。

 が発祥の地だとか。大好物。

 

 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 ハチの子。というか、ハチの巣。      謎の巨大イモムシ。親指大。

 生でも食べれます。蜂蜜はなし。      木の中に隠れています。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 謎のイモムシの串揚げとカブトム      ついにカブトムシを食す!サクッと

 シの素揚げ。弾力がありすぎ。       した食感とセミのような味。。。

 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 巨大ネズミ?ビーバー?モグラ?     暴れると売り子さんにつるされて

 近づくと巨大前歯で猛烈に威嚇。    大人しくなる。アイーン顔が間抜け。

 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 非常に珍しいカイ・ダム(黒肉鶏)。    こちらがカイ・ダム。一見普通の鶏

 漢方にもなり、値段は通常鶏の2倍。   ちょっと小ぶり。皮膚が全身黒。

 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 キョン(小鹿)と、ヤマアラシのハリ。   間違いなくレッド・リストに載ってい

 キョンは滋養強壮に効果絶大。     る珍しいサル。売り子さん撮影拒否。


 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 ヤマネコ?イタチ?珍しい模様の     鷹?トンビ?ハヤブサ?とても

 動物。一体どうやって食べるんだ?    綺麗な鳥。間違いなく食物連鎖の

                          頂点に立つ容姿。一羽150円。。。
 
 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 ルアンナムターは機織りも盛ん。     ルアンナムターの機織り物。天然

 ほとんどの商品が手織り。       染色が鮮やかで綺麗。独自の模様も。
 
 ヒロのらおす日記
 何と言っても目に付いたのが電動自転車。

 その多さにびっくり。7台に1台くらいは電動。

 中国製。1回の充電で150㎞くらい走行可。

 1台30,000円ほど。


 

 北部には南部では見られない珍しいものがいっぱい。


 中国に国境が近いので、その影響がとても大きい。街には中華系の店舗が非常に多く、商品などもほとんどが中国製。中国の支援を受けた建物や道路が多くあるが、それ以上に伐採され安値で輸出されていく木々、拡大していく中華街、国境を越えて建設されるイミグレーション。


 「インフラを整備するかわりに、中華街を作らせろ、土地をよこせ。」そのあまりの急激な進出に、外国人の僕でさえ危機感を覚える。完全なる戦略的な支援。日本の慈善的な支援の在り方とはまるで異なる。


 目先の欲に負けて、いつの間にか取り返しのつかない痛手を負うことになりかねない。


 果たしてラオスは自分たちの財産を守りきることができるのだろうか。ラオスだけに限らず、今、アジアの全ての国が同じ脅威にされされていると言えるのだろう。日本もまた然り。