すいかの山が街のいたるところで見られる今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。チャンパサック群・サラワン県・サワンナケート県など各地からすいかが集まってくる。チャンパサック産の黄玉すいかはお腹を壊すと信じられており、あまり人気がない。おかげで1玉50円で食べれるから涙目。
さて、今回は10月30日『ワン・オークパンサー(出安居の日)』のお話。
出安居は、「であんご」と読み入安居(いりあんご)の対語。仏教用語で、パンサー(雨季にお坊さんが旅を控え、一つのお寺に留まる期間)が終わる日のことをさします。
ラオスではこのパンサーの3か月間は、一般の人も飲酒や結婚式などの祝い事を控え、静かに慎ましやかに質素な生活を送ります。その分、このオークパンサーの日は盛大なお祭りが開かれるのです。
朝7時。村のお寺への托鉢からオークパンサーの一日は始まります。
今回は大家さんの村のお寺にお邪 このお寺では、お坊さんが直接
魔。パクセーで二番目に大きなお寺。 鉢を持って回ります。
大きなお寺だけあって、村人の数 祈りの水を、お寺の敷地内に
も多い。600人近くいました。 返します。樹や花などいろいろ。
托鉢を終えて家に帰る途中、お隣さんに「一緒にカトー(ラオス灯篭)を作らない?」と呼び止められ、喜んで作ることに。
ラオスの灯篭は全てバナナから 水に浮かせて乾燥しないように
作るのが一般的。台は幹、飾りは 大切に保管。それにしても器用。
葉から作ります。一つ50~200円。 夜、蝋燭を付けて川に流します。
僕の作品。作り方を教わりながら
実に1時間の大作。ちょっとデカい。。。
作り方を教えてくれる先生は、無口で決して愛想がいいとは言えないお父さん。お母さんやお姉さん、そのフィアンセ3人たちとおしゃべりしたり、ご飯を食べたりしながら、必死にがんばること1時間。やっと、1つ完成。
なんとこれをただでくれるそうな。がんばったご褒美だそうで。何て優しいんだろう。
日が傾くにしたがって、街が次第に賑やかに。
街では影絵芝居と伝統楽器の演奏会。
たくさんの出店も出て祭りの賑わい。
様々な団体の山車と踊り子が街を 近隣の小学校の列。伝統衣装
練り歩きます。ゴールは街のお寺。 でおめかしして踊り歩きます。
お寺では、コーンファイ(筒紙の気球)を上げることができます。白い紙の筒に火を入れて気球のように飛ばします。うまく上げないとすぐに落下。火事になることもあるから大変。
この時も、友人が上げたコーンファイが少年の頭にすっぽり落下してしまったから大慌て。幸い大事にはいたらず。髪がちょっとちりちりになった。
みんなで上げた大型コーンファイ。 ボートで川の中心まで送ってくれま
小型は上げるのが難しい。。。 す。そこから灯篭を流します。
川の船着場では、小舟で川の中心まで送ってくれるサービス。川の中心から願いを込めてカトー(ラオス灯篭)を流します。
川の中心では、色々なところから流されてきたカトーがきらきら光っていて、いつの間にか灯篭の灯に包まれていました。その光の中へ、僕の灯篭をそっと仲間入りさせます。ぷかぷか浮いて流れていく灯篭はあっという間にたくさんの光の一つになって、川を綺麗に飾っていました。
星のように舞っていく無数のコーンファイ。
岸に戻って見上げると、川がカトーで輝き、空がコーンファイで埋め尽くされる幻想的な夜空が広がっていました。
こんな素敵なものを見てしまったら、なんか、本当にいいことがありそうです。
オークパンサーの間もずっとビール飲んでてごめんなさい。ちゃんと修行します。