映画:ロード・オブ・ウォー 史上最強の武器商人と呼ばれた男
2005年最後の日にこの映画を観た。
史上最大の武器商人と呼ばれた男の半生をニコラス・ケイジが演じる。
公開劇場が少ないためか、年末公開ながらいまいち地味な印象だが、
そんな印象とは裏腹に、こいつは凄かった。
とてもシリアスな映画である。
世界の紛争地域に突然現れて戦争を創り出し、
巨万の富を得る武器商人の姿が淡々と描かれる。
ストーリーはとてもシンプルだ。
それだけにこの映画の持つメッセージがストレートに突き刺さってくる。
主人公の武器商人は血も涙もない残虐な人物ではなく、
弟や妻子を愛する、きわめて人間的な人物として描かれている。
武器で商売をしながらも、自ら武器で人を殺すことはない。
最終的に、この彼は最愛の弟を殺され、
両親からは絶縁され、妻子にも離れられる。
全てを失うが、彼は武器商人であることを辞めない。
映画の中での彼の言葉が印象に残っている。
「俺がやらなくても誰かがやる、なら俺でもいいはずだ」
武器の売買という才能に恵まれてしまった悲劇の男の半生。
主人公を演じているニコラス・ケイジは前からかなり好きな俳優であったが、
この映画を観て、さらなるリスペクトの念を抱いた。
映画:キング・コング
「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のピーター・ジャクソン監督が、
映画監督をめざす契機となった1933年の「キング・コング」をリメイク。
スタッフは「ロード・オブ・ザ・リング」と同じなんだとか。
まず最初に言っておきたいのだが、この映画は長い。
上映時間は3時間を超える。
「ロード・オブ・ザ・リング」にしてもそうだが、
ピーター・ジャクソン監督の作品は長すぎると思う。
もっとコンパクトにまとめろよ、と俺は言いたい。
とはいえ、上映時間のことを除けば、
この映画は文句のつけようのないパーフェクトな映画だ。
オリジナル作と同じ1930年代を舞台としているが、
導入部で1930年代がどういった時代だったのか丹念に描かれている。
また、ナオミ・ワッツ演じるヒロインのアン・ダロウと
コングが心を通わせるシーンはグッと来る。
そして何といってもコングと恐竜のバトルシーン。
息つく間もないほど見せ場の連続で、
どこが一番盛り上がるシーンなのか分からないほどだ。
ニューヨークにコングが連れてこられる頃には
物語の結末は容易に予測できたが、
ラストのコングと飛行機とのバトルシーンでは
感涙を禁じえなかった。
個人的に気に入ったのが、「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラック。
コングを撮影しようとする映画監督の役を演じているのだが、名演技。
彼の存在がこの映画を面白くしていると思う。
単なる怪獣映画ではない、感動のストーリー。
これぞハリウッド映画の真骨頂と言えそうだ。
音楽:今年聴いた洋楽アルバム ベスト3
去年の終わり頃から洋楽を聴くようになった。
今年は好みであるダークでヘヴィなものを中心に、相当な数を聴いた。
その中で今年リリースされたものは以下の通り。
・ルースター / ルースター 4/20
・ナイン・インチ・ネイルズ / ウィズ・ティース 4/27
・リンプ・ビズキット / 真実への逃避・・・~ザ・アンクエスチョナブル・トゥルース(第一幕) 5/3
・システム・オブ・ア・ダウン / メズマライズ 5/18
・オアシス / ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース 5/25
・ブラック・アイド・ピーズ / モンキー・ビジネス 5/25
・コールド・プレイ / X&Y 6/1
・フー・ファイターズ / イン・ユア・オナー 6/15
・オフスプリング / グレイテスト・ヒッツ 6/29
・フランツ・フェルディナンド / ユー・クッド・ハヴ・イット・ソー・マッチ・ベター 9/28
・アシュリー・シンプソン / アイ・アム・ミー 10/19
・デスティニーズ・チャイルド / ナンバーワンズ 10/26
・システム・オブ・ア・ダウン / ヒプノタイズ 11/23
・フォート・マイナー / ザ・ライジング・タイド 11/23
・コーン / シー・ユー・オン・ジ・アザー・サイド 12/5
この中からお気に入りの3枚をチョイス。
第1位 ナイン・インチ・ネイルズ / ウィズ・ティース
インダストリアル・ロックのカリスマ、トレント・レズナー率いる
ナイン・インチ・ネイルズの5年振りの新作。
こいつは凄い。5年間に溜めたエネルギーが満ち溢れているかのよう。
これを聴いて、一発で彼らのファンになった。
他の作品も聴いたが、どのアルバムもひたすらダーク。
聴いていると鬱になってくるが、そこがいい。
かなり長いキャリアを持つがアルバムをリリースする
スパンが非常に長いため、オリジナルアルバムは4作品のみ。
次が聴けるのはだいぶ先になってしまうのかな。
第2位 システム・オブ・ア・ダウン / メズマライズ
初めて聴いたとき、「何だこいつら!?」と衝撃を受けた。
いきなりシャウトし始めたかと思ったら、
急にメロディアスになったりと、全く先の読めない曲の展開。
変態チックなのにやたら耳に馴染む。
聴いていると頭がおかしくなってくるが、そこがいい。
アルメニア音楽が彼らのルーツらしい。
他の何にも似ていない、オリジナリティ溢れるサウンドは、
競合ひしめくヘヴィ・ロックシーンにおいて異彩を放っている。
ちなみにこれの続編「ヒプノタイズ」も熱い!
第3位 コーン / シー・ユー・オン・ジ・アザー・サイド
モダン・ヘヴィネスの代名詞、コーンの7枚目のオリジナルアルバム。
彼らの音楽はひたすらに重い。
ヴォーカルのジョナサンの、地の底から滲み出るようなスクリーム。
内へ内へと向かうマイナスのエネルギーの凄まじさ。
幼い子どもに聴かせたら思いっきりトラウマになりそうだ。
そんな彼らもリリースを重ねるたびに変化を続けている。
今作は変化が最も顕著だといえそう。
内へと向かっていたエネルギーが外部に放たれたかのようだ。
とはいえ、その本質は変わらない。
新しいコーンのサウンド、俺は大歓迎だ。
この他、コールド・プレイや
フランツ・フェルディナントなどのUK勢が気になる存在。
2006年はUKロックに注目して見たいと思っています。
音楽:今年聴いた邦楽アルバム ベスト3
映画に続いて今年聴いた音楽を。
まずは邦楽から。節操なく色々聴いております。
ちなみに日付はリリース日。
・EXILE / PERFECT BEST 1/1
・GLAY / -Ballad Best Singles-WHITE ROAD 1/19
・サンボマスター / サンボマスターは君に語りかける 1/19
・CHEMISTRY / Hot Chemistry 1/26
・SOUL'd OUT / To All Tha Dreamers 2/2
・倖田來未 / secret 2/9
・Gackt / Love Letter 12/14
・中島美嘉 / MUSIC 3/9
・レミオロメン / ether[エーテル] 3/9
・LUNA SEA / SLOW 3/23
・FANATIC◇CRISIS / THE BEST of FANATIC◇CRISIS Single Collection 01 3/30
・FANATIC◇CRISIS / THE BEST of FANATIC◇CRISIS Single Collection 02 3/30
・ポルノグラフィティ / THUMPx 4/20
・BEAT CRUSADERS / P.O.A.~POP ON ARRIVAL~ 5/11
・森山直太朗 / 傑作選2001~2005 6/15
・ジャンヌダルク / JOKER 6/15
・アンダーグラフ / ゼロへの調和 6/15
・L'Arc~en~Ciel / AWAKE 6/22
・スキマスイッチ / 空創クリップ 7/20
・FLOW / Golden Coast 7/20
・倉木麻衣 / FUSE OF LOVE 8/24
・HIGH and MIGHTY COLOR / G∞VER 9/14
・Mr.Children / I■U(アイ・ラブ・ユー) 9/21
・倖田來未 / Best~first things~ 9/21
・Gackt / DIABOLOS 9/21
・Do As Infinity / Do The A-side + DVD 9/28
・BENNIE K / Japana-rhythm 11/9
・CHEMISTRY / fo(u)r 11/16
・平井堅 / 歌バカ Ken Hirai 10th Anniversary Complete Single Collection '95-'05 11/23
・くるり / NIKKI 11/23
・Tourbillon / HEAVEN 11/30
・中島美嘉 / BEST 12/7
・柴崎コウ / ひとりあそび 12/14
・コブクロ / NAMELESS WORLD 12/20
・一青窈 / & 12/21
この中からお気に入りの3枚をチョイス。
第1位 Tourbillon / HEAVEN
ぶっちぎりの1位です。
というか他とは比較できない、俺の特別な1枚。
Tourbillonの結成は俺にとって今年最大のニュースでした。
再びロックなRYUICHIを聴くことができる喜び。
その中身がまた凄い。
「華」、「Hyper na blue」など名曲ぞろい。
LUNA SEAとは全く違うロックへのアプローチ。
これぞRYUICHIの目指す「大人のロック」です。
第2位 レミオロメン / ether[エーテル]
現在、シングル「粉雪」がヒット中のレミオロメン。
そんな彼らが今年3月にリリースしたのがこのアルバム。
若さ溢れる、それでいてどこか懐かしさを感じさせる、
心くすぐるロックナンバーを多数収録。
俺のお気に入りは2曲目の「モラトリアム」。
来年大ブレイクの予感を感じさせる、若きロックバンドだ。
第3位 スキマスイッチ / 空創クリップ
昨年の「夏雲ノイズ」がスマッシュヒットして
じわじわと知名度を上げていったスキマスイッチ。
彼らのメジャー第2作目のアルバムがこれ。
フックのきいたメロディはそのままに、
よりスタンダードを目指していることがわかる。
「キレイだ」が一番のオススメ。
スキマ特有のフックがききまくりのナンバーだ。
若手のロックアーティストが続々登場して、
ますます盛り上がりをみせる邦楽シーン。
2006年も是非、かっこいいロックを聴かせてほしい。
映画:今年観た映画ベスト3
今年も残りわずか。
というわけで、今年を振り返ってみたいと思う。
まずは俺が今年映画館で観た映画について。
去年はあまり観れなかったけど今年は結構観ました。
・オーシャンズ12
・着信アリ2
・ボーン・スプレマシー
・ナショナル・トレジャー
・ブレイド3
・コンスタンティン
・バットマン・ビギンズ
・宇宙戦争
・スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
・ファンタスティック・フォー/超能力ユニット
・シン・シティ
・ステルス
・チャーリーとチョコレート工場
・まだまだあぶない刑事
・イントゥ・ザ・サン
・Mr.&Mrs.スミス
こうしてみるとアクションものに偏ってるな(笑)
さて、この中から独断と偏見によってベスト3をチョイス。
第1位 シン・シティ
俺の中でぶっちぎりの1位。
というか、今まで見た映画の中で一番最高。
モノトーンの映像に、時折唇の赤色や
ブロンドの金色が映えるスタイリッシュな映像。
欲望渦巻くシン・シティで愛の為に生きる男たちの姿を描く。
ひたすらバイオレンスなので観る人を選ぶと思うが、
忘れていた大切な何かを思い出させてくれる、そんな映画だ。
第2位 コンスタンティン
アメコミ「ヘルブレイザー」を原作に、
キアヌ・リーブスがオカルト探偵を演じるVFXアクション。
キアヌ演じる主人公のジョン・コンスタンティンは
半ばアル中でヘビースモーカーのアンチ・ヒーロー。
使い古された天使と悪魔の抗争、という題材を
実に新鮮に仕上げている。
第3位 ブレイド3
「ブレイド」シリーズ第3弾にして、最終章。
このシリーズのファンだけにこれで最後とは何とも寂しい限り。
常に一人だけで戦ってきたブレイドに、
今回は仲間が加わり、バトルシーンにも幅が広がる。
戦いにしか生きられない、ブレイドの最後の雄姿を観よ!
3作品ともアメコミ原作だがアクション好きなら要チェック。
来年も心を震わされるような凄い映画を期待!
DVD:アイランド
「アルマゲドン」「パール・ハーバー」などを手掛けた
マイケル・ベイ監督が放つ近未来アクション超大作。
完璧に管理された味気ない都市空間のコミュニティで暮らす人々。
地上最後の楽園”アイランド”に行くための
抽選会が彼らの最大の関心事。
そんな中、ある男がふとしたことから
都市空間の恐るべき真実を知ってしまい脱出を試みる・・・。
今年夏に公開されたが、
宇宙戦争やスターウォーズなどの大物の陰に隠れてしまい、
小粒な印象が否めなかったこの作品。
しかしこれがなかなか面白い。
”アイランド”の設定に多少無理はあるものの、
意外性のあるストーリーに、
これでもかというくらいの派手なアクションシーン。
特にV12エンジン搭載キャデラックのスポーツカーを駆使した
カーバトルには興奮を禁じえない。
流行りのクローンものだが、とてもよくできたアクション大作。
スターウォーズがなかったらもっとヒットしていたかもね。
ライブ:Tourbillon Tour2005 HEAVEN 12/22 広島郵便貯金ホール
Tourbillonの広島公演に行ってきました。
22日の広島は猛吹雪。
RYUICHIいわく、雪男はINORANだそうです(笑)
広島郵便貯金ホールは1730席ほどのキャパシティ。
1階19列の真ん中という良席で、
じっくりとライブを楽しむことができました。
詳しいライブレポは後にして、まずはセットリストを。
・バラは散る為に
・Rhapsodie
・FIORENTINA
・Lost it
・杞憂
・華
・水と風と君と...
・舞
・かげろうの謳
・Replica
・眠りの森の君
・Hyper na blue
・fight
・your place
・HEAVEN
<アンコール>
・もう一度君に
ラスト3曲が全てシングル曲というのが素敵。
ライブに行くのは本当に久しぶりでしたが、
もう最高の一言に尽きます。
RYUICHIのヴォーカルはやはり生で聴いてこそですね。
「杞憂」とか、神がかってました。
2006年はもっとたくさんライブに行きたいと思います。














