掛時計
1970年代、私の子供のころには我が家にもゼンマイ式の掛時計があった。
文字盤の穴に鍵を差し込んでネジを巻くと一週間くらい動いていたと思う。
ひょっとすると2週間くらい動いたのかもしれないが、その辺りの記憶はもう定かではない。
文字盤と振り子の間のスペースに小窓が二つ開いていて、日付けと曜日が表示されるようになっていた。
あれは一体どうやって合わせたのだろう。
とにかく、あの掛時計は好きだった。
それがいつごろ、クォーツの丸い掛時計に替わったのか覚えていないが1980年代のことだったのは間違いない。
クォーツ時計が急速に普及していた時代だった。
今となっては、あの古いゼンマイ式の掛時計がどこへ消えてしまったのか分からないが、きっと粗大ゴミで捨てられたのだろう。
もったいないことをしたものだ。
ところで、私は時計なら何でも好きだけど腕時計ばかり集めている。
懐中時計も少しある。
しかし掛時計や置時計は一つも手に入れなかった。
時計店などで古い掛時計を見つけたら喜んでしげしげ眺めはするが、それが欲しいというところまでいかない。
一つには大きさの問題がある。
せまい我が家に飾るにしても、しまっておくにしても、あまり大きな物は場所をとっていけない。
それに、あの手のゼンマイ式の時計は作動音がけっこう大きいのだ。
自分は寝つきの悪いほうだから、夜にチクタク鳴っていると気になって眠れなくなりそうで心配だったということもある。
まあ、おかげで貧しい財政は助かっている。
しかし、今回の企画の為に掛時計についても調べなくてはいけなくなった。
戦前戦後の時計店では掛時計を必ず取り扱っていただろうからだ。
しかも、その昔、我が家の柱に掛かっていたのと違って日付け表示のないタイプだったのではないか。
あのカレンダー付きが一般家庭に普及したのはいつごろなのだろう。
とにかく戦前戦後の掛け時計をネットで検索してしげしげ眺めている。
とりあえず一つ気に入ったのでスケッチしてみた。
これは帝国時計工業株式会社の宮形スリゲールというらしい。
昭和初期に造られた1週間巻きで、全高47㎝、幅22㎝くらいの掛時計だ。
確か我が家にあったのも、これくらいの大きさだったと思う。
