とけいのじかん2
原点回帰
その2
~ヘン〇イ的?通販時計の検品の仕方??~
近頃はネット通販が充実している。
好みの品物をピンポイントで安く購入できるのが最大の魅力だろう。
かく言う私も、よくお世話になっている。
ただし、実物を見ずに物を買うのは、ある種の博打である。
「実物を手にしてみたら想像していたのと、ずいぶん違っていた…」
という話は、ネットのレビュー等で、しょっちゅう目にする。
また、
精密機械の腕時計は、
「精度が著しく悪かった」
「ブレスのコマに不具合がある」
「時分針が12時に、ちゃんと合わない(剣ずれ)」
「文字盤にホコリが入っている」
等々のトラブルも後を絶たないようだ。
特に“アジアン5”と呼ばれる“現行セイコー5”には、
上記のような問題が付き物のようだ。
実際に私も何度かトラブルに見舞われたことがある。
このような問題を避けて良い品物を手に入れるためには、
まず、きちんとしたショップを選ぶことが第一歩だろう。
有名なショップだからと言って必ずしも安心はできないのだが、
あきらかに怪しいショップは論外である。
特に値段が安すぎる場合は用心しなくてはならない。
商品には相場というものがあるのだから、
格安ということはイコール“訳アリ”と見て間違いない。
超格安の場合は悪質な詐欺の可能性が高い。
ホームページの内容も、よくよく確かめておこう。
商品説明がずさんだったりする場合も、かなり怪しい。
レビューも参考になるが、読み込んでサクラの偽コメントか、
本物のユーザーコメントかを見極めたいところだ。
私のおススメは、もちろん、こちら、
“現行セイコー5”を手に入れるのなら、このショップが一番だ。
さあ、ショップも購入するモデルも決めた!
発注し支払いも済んだ! あとは到着を待つのみ!!
ピンポーンとチャイムの音。
「わーい! とうとう届いたぞ!!」
段ボール箱を開封し、化粧箱を開けて念願の御対面!!!
通販で時計を手に入れる場合、一番楽しい瞬間だ。
もう、すぐにでも腕に巻いてみたくなる。(ドキドキ
)
だが、ここで!
「ちょっと待ったぁ!!」
なのである。
今回は、これから自称ヘ〇タイ時計マニアの私が、
通販で腕時計を購入した場合の検品の手順をご紹介したいと思う。

①
まず、
本体の保護ビニールを丁寧にはがしたら、
注文した品物と届いた品物に間違いがないか確認しよう。
当たり前と言えば、至極当たり前の初歩的な問題だが、
しょせん、どこまで行っても人間のすることにミスは付き物だ。
それは、信頼できるショップで購入した場合も同じ。
たくさんの注文に応じて順次発送をしているだろうから、
うっかり間違えることだって十分ありえる。
実は私も以前に某有名通販サイトで、
こんな初歩的な間違いをされたことがあるからだ。
特に“現行セイコー5”はモデル数が膨大で似たようなものも多い。
念願の腕時計の実物を前に、
本人も平静を失っている可能性が高く、
ちょっとした違いに気づかないこともあるだろう。
タグも見て、しっかり型番を確認しておきたい。

②
次に、登場するのは拡大鏡類である。
いつもは愛用のルーペで検品するが今回は同梱して頂いた、
キズ見をさっそく使ってみることにする。

まずは、文字盤、時分秒針、インデックスを検品する。
ホコリは混入していないかどうか、
キズやシミはないか、
夜光は、はみでていないか等々、
何といっても、時計だって顔(文字盤)が命である。
これから先、何万回も見るであろうフェイスに
納得のいかないキズやシミがあっては、
愛用の腕時計を眺める気持ちが萎えてしまいかねない。

ケースやエンドピースも、よく見ておこう。
意外なところに落とし穴はあるものだ。
もちろん、シースルーバックの場合は
ガラスやムーブメントに問題がないかどうか、
できるだけチェックしておく。
③
その後、私はリューズを引き出して
問題なく操作できるかどうかを確認する。
『Mr.Shop時計屋さん』では、
きちんと時刻や日付を合わせて発送してくださるので
もったいない気もするが、私は敢えて確認する。
理由は上記の通りである。

ここで、最も注意の必要なのが、
「カレンダー操作禁止時間帯」
の問題である。
クォーツ、機械式を問わず一般的なアナログ式時計の場合
“午後9時から午前1時”までは日付や曜日を合わせてはいけない。
“翌日になっても日付が変わらない”こともある上に
機械式なら“故障の原因”になりかねないからである。
ちなみにセイコー5の場合は午前3時頃に
曜日の変更が完了するようになっているので、
「カレンダー操作禁止時間帯」は
“午後9時から午前4時”である。
またリューズ一段引きでカレンダーの変更ができるが、
リューズを右回しで日付、
左回しで曜日の変更ができるようになっている。
(曜日については、2種類の表記のうち、どちらかを選ぶことができる)
そしてリューズを二段引きすると時刻の変更が可能になる。
それ故に、まず、引き出したリューズが、
一段引きなのか二段引きなのかを確かめておこう。
引き出した感覚ですぐに分かるだろうが、
アナログ式の腕時計に慣れていない人は気を付けたいポイントだ。
慎重にリューズを動かしてみて、時分針が動くのか、
それともカレンダーが動くのかを確かめてから検品をする。
針はスムーズに動くだろうか。
12時位置で時分針がピッタリ合うだろうか。
12時位置で時分針が合わないことを“剣ズレ”と言うそうだ。
意外によくあるトラブルのようだから注意したい。
気にならない人は良いだろうが、私なら我慢できないだろう。
また、このときの注意点は
時分針を逆回しにするのも、なるべく避けることである。
やはり故障の原因になりかねない。
次にカレンダー操作禁止時間帯を避けて
カレンダーを操作してみる。
スムーズに変更できるだろうか?
表記に問題は無いだろうか?
印字のかすれやミスプリントだってあり得るからだ。
こうして、しっかり検品してから時刻を合わせる。
機械式の場合、できれば、このままは半日くらい様子を見て、
日差と呼ばれる時計の狂いを確認しておきたいものだ。
個体によっては半日で30秒~1分近く狂ってしまうものもある。
私は最近、時計に大らかになってきたが、
神経質な人ならば用心に越したことはない。
実際に使ってみれば、一日に1分以上狂うと勝手が良くない。
④
お終いは、ブレスのチェックである。
保護ビニールを剥がして各部をチェックする。
コマは一つ一つちゃんと動くだろうか?
多少シブい場合、使い込んでいくうちに馴染む範囲だろうか?
クラスプ(ブレスを留める金具)はきちんと嚙み合うだろうか?
がたつき等は無いだろうか?
そのうちキズだらけになるだろうが、この時点でのキズは頂けない。

仕上げは裏蓋の保護シールを剝がすことだ。
これを付けたままでは今一つ格好がつかない。
私は、ここまで用心深く検品してからはじめて、
ブレスの調整をして腕に巻くことにしている。
途中で何がしかの問題があったとしても、
タグを取り保護ビニールを全て剥がしてしまう前なら、
返品も容易だろうし、ショップ側も助かると思う。
繰り返しになるが、人間にミスは付き物だ。
自分自身を顧みれば誰しもうなずけるだろう。
それでも機械式時計の場合は、
その後、様々なトラブルに見舞われる可能性が高い。
それ故に、
ショップのアフターサービスも忘れてはならない問題である。
最低、半年~1年くらいは保証期間が必要だろう。
ちなみに、
保証書は後々絶対に必要になるので大切に保管しておこう!

何はともあれ、
こうして、ささやかな我がコレクションに、
新たな腕時計が加わってスマッタのであった。
メデタシ メデタシ?

はいっ、そうですな~。
この念入りな検品も、私にとっては時計道楽の一環であり、
楽しみの一つである。
別に粗探しをしているわけではありませぬよ