インクルージョン | ιωι"の研究小屋の分室の犬小屋

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ゆるいです。てきとーです。ただの思い出と趣味部屋です。

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鉱物記事です。自宅ミネラルショーですw

 

BGMはVANGELISで♪

 

 

 

インディゴライトinクォーツ

インディゴライト

それは青色をしたトルマリンである。それが水晶内に取り込まれたのがこのインディゴライトインクォーツ。これはブラジルのミナスジェライス産の原石。細い針状に見えるものや濃い色の部分がインディゴライトです。

トルマリンは三方晶系で、等しい長さの3本の軸がお互いに120度で交差し、その交点に1本の垂直な軸が交わる結晶軸をもつもので、分類的に六方晶系と分けるのが難しく、六方晶系に分類されてしまう事があったりする。三方晶系はルビーやサファイアなどのコランダム、水晶、カーネリアン、ヘマタイトなどがある。

 

これ👇は俺が鉱物の勉強してた時に書いた六方晶系の図です。

結晶軸が4本あるのが分かりますよね。太い黒い線が3本と緑の太い線1本。

これじゃ分かりにくいですよね。なのでこれを作りました。

三方晶系って断面はこんな感じなんですよ。

回転させると1つおきに同じ大きさの面が来るのが三方晶系です。水晶ポイントを見ると判ると思いますが、6面全部が同じ大きさじゃないですよね?

でもこれが微妙なやつもあったりしてややこしいから結晶系の分類は厳密には7つあるけど6つ覚えておけばいいやみたいになってるっぽ。

 

そういう事を知った上でこのインディゴライトのインクルージョンを見て見よう。断面みえますよね?そして、このインディゴライトの透明感も見えると思います。

巷ではこれを「ブルールチルクォーツ」などと言ってるようですが、まあそれもイメージ作りの一環でしょう。ルチルってのは金紅石ですからね。全然別種の鉱物。TiO2ですから。インディゴライトはNa(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH,F)4ですしお🍣

 

で、その通称ブルールチルという要素として他にはブルーアクチノライトというのがあり、これは角閃石の一種。アクチノライトは緑閃石といい角閃石の一族で、通常は緑色をしているが、稀に成分の違いで青い個体が産まれる。

 

 

 

●ブルーアクチノライトinクォーツ


まあ見るとインディゴライトとは明らかに異なる事はわかる。角閃石族は主に単斜晶系。結晶軸は3本で構成され、2軸(図の緑と黒)は直角に交わるが、もう1軸(図の暗赤)は緑の軸に対し斜めって交わる。しかも3軸の長さは全部異なる。

このタイプの鉱物は、角閃石や石膏、正長石(オーソクレース)、雲母などがある。世界三大ヒーリングストーンの一角を担うチャロアイトも単斜晶系。

一応ノーマルのアクチノライトinクォーツも持ってるので、気が向いたらそのうち撮影して載せます。探すの大変なので(^▽^;)

 

 

 

●トルマリン

ここにきて三方晶系の見本的なトルマリンの結晶をお見せしましょうwね?結晶構造がわかるでしょ? これはカリフォルニア州アニータ鉱山産のものです。

 

 

 

●ピンクフローライト

これは世界でも数が少ないピンク色をした蛍石のクラスターです。

ペルー産で、水晶や黄鉄鉱と共生した標本です。

結晶系は等軸晶系。正八面体なので分かりやすいです。

 

 

 

●ルチルクォーツ

ヘマタイトから成長した金紅石が圧巻のクラスター。ルチル(金紅石)は結晶系は正方晶系。

3本の直交する結晶軸のうち2本は長さが等しく上下軸のみ長さが異なる。

これが金紅石の結晶原石です。

そのルチルクォーツの丸玉ブレスの中でもこの太陽ルチルはまあ高いw そりゃそうでしょう。ヘマタイトから放射状に成長してる金紅石の部位のみを選んでスフィア加工するもんだから歩留まり悪いだろうなぁ。

 

 

 

●シルバールチルクォーツ

これは通常、金色~ブロンズの色をしている金紅石がなんかしらんが色が薄くなって銀色っぽくなったものである。パツキンが白髪が増えた状態といえばいいのかなw

 

 

 

●プラチナルチルクォーツ

まあこれはプラチナ(白金)ではなく、あくまでも色や雰囲気がそうだからってんでその名前が付いたルチルクォーツです。組成は普通の金紅石と同じでTiO2です。正式名はブルッカイト、板チタンです。ただ、金紅石は正方晶系であるのに対し、板チタンは斜方晶系にあたります。

 

図は単斜晶系に似てますね。ただ、斜方晶系は現在は「直方晶系」の訳語が推奨されている。なので改めて言い直そう。板チタンは直方晶系で、直交する3つの結晶軸は長さは全て異なると言う点は単斜晶系と同じだが、その交点は全て直角という点が特徴だ。

 

 

 

●ルビー

冒頭のインディゴライトで紹介したとおり、これも三方晶系の鉱物です。このブレスは12年前に入手したもの。当時のものは研磨がとても良く、しかも透明度が極めて高い。おそらくちゃんとグラスフィルド処理もされてるんだろう。これを入手して以降、これを超える128面ラウンドカットのルビーは見たことが無い。何度も仕入れはしたんだがこれを越えられなかった。

 

 

 

●スターサファイア

これも上で載せたルビーと同時期に入手したもので、スターサファイア。12年前はとにかくルビーとスターサファイアを仕入れていたもんだ。こいつはコランダムの結晶内に金紅石がインクルージョンされているために、光を当てるとアステリズム効果を生み、そのために6条の光が見えるのだ。

 

 

 

●ブルーサファイア

タンザニア産の非加熱ブルーサファイア。その名の通り、原石が非加熱なのでちょい色も淡いが、けっこう透明感もあり、実は今現在最も出撃率が高いブレスです。

この微妙な透け感がけっこう好き。

 

そしてこちらは、たびたび登場する我が家最強の宝石質ブルーサファイア。まず滅多に身に着けることはないw よく身に着けてるのはこれのグレードを落とした宝石質ブルーサファイアで、普段使い用と観賞用で完全に分けている。これももう9年前に入手した品です。

今でこそあまり仕入れに力を入れなくなりましたが、当時はイベント参加してたのもあり、随分と無茶な仕入れしたりもしました(^▽^;) でも半分以上はただの石好きの俺の趣味なので、損失とかは考えていなかったな。

 

今、完全にカメラだしw

本来はこういう鉱物撮影のためにカメラもマクロ撮影重視で考えていたのに、どこでどう間違ったのが超望遠の世界に踏み込んで、鳥撮りや天体撮影にと、さらに広がってしまったんですよね。そう考えれば全て「石」がきっかけで変わったともいえるな(´▽`*)