ちょっとだけ数字のお勉強をしましょう。なに、別に難しい数学をやろうって話じゃあない。とっても簡単な話だ。
マグニチュード6と7ってどれくらいのパワーの差があると思いますか?
マグニチュード6を「パワー1.0」とした場合、マグニチュード7のパワーはいくらでしょう?
それは、「パワー31.6」です。
ではマグニチュード8のパワーはいくらでしょうか?
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パワー998.56です。
マグニチュード8はマグニチュード6よりもほぼ1,000倍ものエネルギーがあるわけです。
では、マグニチュード9だとどうなるでしょうか?
パワー31,554.496です。
マグニチュード6より30,000倍以上ものエネルギーがあります。
これねマグニチュードが1上がるごとに31.6倍ものエネルギーになるんですよね。31.6×31.6×31.6×…って感じで指数関数的に上昇していくのでそれじゃグラフで表記したら訳が分からない。だから単純な我々が認識しやすいヒトケタの数字にまとめられただけです。
では次の話に移ります。
1971年にアメリカが行ったカニキン・プロジェクト。これは地下核実験で、W71核弾頭を使用した実験です。この時使われた核弾頭は直径42インチ(106.68cm)、長さ101インチ(256.54cm)核出力が5メガトンであり、これは広島型原爆の15キロトンの333.33倍の核出力である。
このW71を使った際に発生した地震はマグニチュード7と観測されている。
そして、現在、人類史上最強の核兵器と言えば旧ソ連のツァーリ・ボンバだ。このツァーリ・ボンバは直径2メートル、全長8メートル、その各出力は50メガトンである。
アメリカが使用したW71核弾頭の10倍の核出力である。
このツァーリ・ボンバを超える核兵器はいま地球上には存在しない。なぜならそんな単発で高破壊力のモノを持つよりももっと小規模で大量に一斉に飽和攻撃できるほうがいいに決まってるからだ。
要はね、コスパ悪すぎるんだよ。
はい、ここから別の計算します。 すげえ単純計算でしかないので絶対とは言えませんが、一つの考え方の指標にはなるかなと思います。
5メガトンの核弾頭による地下核実験でマグニチュード7
東日本大震災のマグニチュードは9
マグニチュード9はM7.0の約1,000倍の地震エネルギー。人類史上最強の核爆弾「ツァーリ・ボンバ」の核出力は50メガトンで、W71核弾頭の核出力の10倍…。
あの…どう考えてもさ、東日本大震災を人為的に起こすにはエネルギーがクッソしょぼいんですが…全然足りません。
さらに、東日本大震災の震源の深さは約24km。その海域の海の深さは5kmあるので差し引くと海底からさらに19kmも掘らないといけません。旧ソ連時代にコラ半島で行った地中の掘削は深さ12kmを約20年かけて掘っていますが、東日本大震災の震源はそれよりもさらに7kmも掘らないといけません。しかもその深さだと水圧がハンパないでしょう。
地球深部探査船「ちきゅう」が掘削した深度の記録は海底から下約3kmまでです。その直径は20cm~30cm程度です。
マグニチュード7の記録保持者のW71核弾頭の直径は42インチ(106.68cm)です。そのW71の10倍の核出力を誇るツァーリ・ボンバの直径は2メートルです。
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あの…どうやってそんな程度でマグニチュード9の人工地震なんか起こせるんですか?説明してください。いや、説明してみろや!!
なんかね、こんな事を書いてる人いるんですよ。
「日本の技術力をもってすれば地下10,000メートルを直径1メートルの穴あけて掘り進めることは容易だ( ー`дー´)キリッ」
と。
いや、もうね、楽しくなりますよwww
何言ってんだ? と。
直径1mで10,000mの穴をがんばってあけて(無理やって)、水深5,000mの超高水圧に耐えられるような核弾頭(そもそもそんなもん無い)を海底5,000mからさらに下に19kmも掘り進んでセットして、起爆装置をリモコン(電波はとどかねえから音響系でやるのか?有線か?)で操作できるようにして、好きな時に起爆するってかぁ? なんか核弾頭のほうが先に水圧で圧壊しそうだな。仮にそういう事態になったとしても爆発はせんけど。
(人類史上最強の核爆弾であるツァーリボンバですら海底1万mで起爆してもその爆発は水圧に潰されてまったく広がらないどころか津波なんか起こせませんからね。むしろ放射線による汚染のほうが深刻になるでしょう)
東日本大震災を人工地震だ!とか言ってる奴、納得のいく説明してみろ。
話にならんわ。
税金泥棒はやめてね。