耐水 二液木工用接着剤 ピーアイボンドを購入 | たくちゃんの小さな帆 Takuma's Little Sail

たくちゃんの小さな帆 Takuma's Little Sail

41歳の時に中古のアクアミューズ セーリングカヌーを買ってからの話。自分が乗る為の小さな帆船を2隻作ったり、45歳からはウインドサーフィンをやり始めました。
47歳からウイングフォイルに集中しています。テーマ別に書いているので、テーマの方もチェックして下さい。

テーマ:
木工をする人たちの中で、評価が高いと聞く、株式会社オーシカ製 ピーアイボンド TP-111を買ってみました。

この接着剤に興味を持ったのは、耐水、耐熱性に優れた接着剤として有名な、「コニシCU3」と同じ様な成分で、性質も似ていると知ったからです。

「コニシCU3」ときいて、ピンときませんか?

普通の人はピンとこなくて当然なんですが、ピンときたアナタ、あなたは相当な木工が好きな人、もしくは、船作り遊びが好きな人ですね。

これは、有限会社アーキ・テックさんが販売している、だれでも簡単にカヌー、カヤックが作れる組み立てキットに採用されている接着剤なんです。

そうそう、そんな名前だったと覚えておられる方もいるかもしれません。

一応、アーキ・テックさんの販売ページにリンクしときますね。


CU3はカヌー商品一覧をクリックして、サプライ品をクリックすると表示されます。

価格は、1150gのセットで税込1890円で、送料は別に必要です。

それと、もし万が一、アーキ・テックさんを知らないという方がいらしゃったのなら、シーカヤックの組み立てキットのページなんかも見られる事をオススメします。
大変興味深いですから。


「コニシCU3」は主剤と硬化剤を混ぜて使う、二液タイプの接着剤で、硬化するまでは、水にとける水溶性接着剤なんです。

そして硬化すると、水には溶けなくなります。

この「コニシCU3」と同等品とされるのが、「オーシカ ピーアイボンド TP-111」なんです。

買い方は、ヤフーショッピングでも、楽天市場でも「ピーアイボンド」と検索してもらったら出てきます。
Amazonでは検索にかかりませんね。

容量は、主剤1000g 硬化材150gで合わせて、1150gのセットです。

価格は楽天市場で検索すると、そちらの方が安かったのですが、今回はヤフーショッピングのポイントがたまっていたので、そちらを利用しました。

 今回の私の購入金額は、商品代が税込み1200円 送料別で、私の住む兵庫県までは670円でした。
ポイントはポイントアップデーだったので、120円ぐらいついたと思います。  

CU3ではなく、ピーアイボンドを買う理由は、安く、小容量で買えるからです。

CU3は大容量の23kgセットしかなく、価格は、たとえばこのお店なら12000円以下です。

kgあたりの単価で割れば、安いと言えば安いけど、個人の趣味の範囲では、こんな大容量はつかいません。

エポキシ樹脂のように、それなりに透明でコーティングにもつかえるなら、大容量でも買う価値はありますけど、そうではありません。

アーキ・テックさんで、小分けしたものを購入することもできますが、送料別であの値段ですから、アーキ・テックさんで他の資材も買うというのでなければ、わざわざ選択する理由はないと思います。

ではではピーアイボンドで何か接着してみますね。

ここで、昨日の投稿で作ったパーツが登場です。

どこの何のパーツかは、昨日の投稿記事をみてください。

接着の手順からいきますね。

ピーアイボンドのウェブサイトに、ジップロックにいれて混ぜ合わせると良いと書いていたので、それでやってみます。

いつも使っている、かき氷用の紙コップにジップロックをいれて、接着剤を入れやすいようにしました。

二液型接着剤なので、比率は主剤100なら硬化剤は15です。

今回は主剤は40gにしました。
色は白色です。

比率から計算すると、今回の硬化剤は6gです。
色な褐色です。

46gになるとオッケーです。

紙コップはただの支える台なので、ジップロックを取り出しました。

ジップロックからよく空気を抜くと、混ぜやすいです。
混合液が、クリーム色ぽくなるとオッケーです。

ジップロックの底の角をカットして、接着剤を出します。

トランサムの中央の板を追加で重ねます。

接着剤を均等に塗り広げます。

いま、分割船体後ろ側は、縦に立てている状態です。

重ねました。

今度は分割船体前側の隔壁を、4mm嵩上げするパーツです。

隔壁側にも接着剤を塗りました。

重ねました。

このピーアイボンドは混合液を作ってから、約10分で張り合わせをしなければいけません。

圧着はステーブルをタッカーで打つ事にしました。

タッカーの下に、ステッチで使った銅線を置いてから打ち込んでいますが、これはステーブルを抜きやすくするためです。

しかし、グラッシングしているため、表面が硬くなっています。

長さ14mmのステーブルは結局奥までは入らず、すこし浮いた状態で打ちこまれたので、銅線は不要でした。

でもちゃんと下の材には届いていて、動かすことは出来なかったですよ。

トランサムにもステーブルを打ち込みました。

この接着剤には、A4用紙7枚の技術資料が添付されています。

それを見ますと。

・堆積時間10分以内。
・圧締時間30分以上。
・材料温度10~35°にて接着の事。
・雰囲気温度同上。
・耐水性能は7日間待つこと。

と書いてあります。

また、気温20°の作業で、40分後にはある程度の初期接着力はあるようです。

また接着部を加工する場合は、1日待つようにと書いてあります。

24時間待ってステーブルを抜き、研磨しました。

接着した場所は、一体化して、取れるような様子はまったくありません。

こちらは4mm嵩上げした隔壁。
こんな感じ、といってもあまりかわりませんね。

こちらは、トランサムの中央の板を追加して、板三層にした場所。

重ねた場所が4mm盛り上がっただけなので、写真でわかるわけもないですね。

- - - -
この接着剤を使ってみた感想ですが、耐水性能を求める用途、屋外に設置する物や、船作りなどにはとても良い物だと思いました。

しかし、二液型の為、混合させる手間がかかります。

そして10分以内に使用となると、少し混ぜ合わせて使い、また混ぜ合わせるという事の繰り返しになり、このあたりに好き嫌いが別れると感じました。

塗装の前の最終工程に、エポキシコーティングをしないのであれば、耐水、耐熱性があるため、これ一つで接着用途を賄うことが出来ます。

板表面の腐食防止や防水は、表面の塗装が担当することになりますから、頻繁に塗装の塗り直しは必要になるでしょうね。


しかし、エポキシ樹脂を併用するなら、細かい物や、短時間で接着させる用途に、一液型の準耐水接着剤、タイトボンド3で足りると思いました。

耐水性は最後のエポキシコーティングでいけると思います。

もちろん、エポキシ樹脂は紫外線に弱いですから、その上から、ニスや着色塗料で紫外線をカットする必要はあります。

また、私のように1日に30分ぐらいしか作業をせず、工程も一つしかやらないのであれば、早くに接着させる必要もありません。

クランプや、ビス留めをして放置するだけです。
そのため、私もタイトボンド3を使うのですが、あまり出番がなく、なかなか減りません。
  

ピーアイボンドはとてもいいのですが、手間がかからずに使える、セメダインスーパーXのような、一液多用途接着剤で、多くの事は足りてしまいます。

同じ手間をかけるなら、もっと強力で多用途に使えるエポキシ接着剤があるので、どこに優位点をみるかですね。

早い接着速度があり、価格面で同じ容量なら、セメダインスーパーXのような多用途接着剤よりも、一般的なエポキシ接着剤よりも、価格が安い。

本来の用途は、木材の幅はぎ用とのことなので、スカーフ作業なんかには最適なんでしょうね。

木工用途に絞り、プロのコスト管理と仕上げを求めるならいい製品だと思います。

これは木工用接着剤をよく使う、「小船が好き」さんにオススメしておくべき製品かな?