最後の呟き壺 -3ページ目

最後の呟き壺

あと何年生きるかわからないけれど、今を楽しんで生きるつもりです。その時々の思いを忘れないように記録しています。

これは老女の備忘録として書いています。

久しぶりに弟君と会いました。何か月ぶりかしら?
東京駅が正面にみえるビルの中の和食の店です。
この夜は月が結構きれいに見えていました。
今流行りなんでしょうか?
ウエデイング ドレスの女性が三人も、駅をバックにプロらしきカメラマンに
撮影されていました。
東京駅はライトアップされていて、美しい駅舎を浮かび上がらせていました。

ちょっと遅れてしまったのですが、着くと、もうビールを飲んでいましたね。
それから、私もビールで乾杯。お互いの近況などをさりげなく話して、私が「どう?老けたでしょ」と問うと、否定しませんでしたね、(大笑)
「おたがいさまだよ。」ですって。おもいやりですか?

いろいろ積もる話もあって、話題があっちに飛び、こっちに飛び、で、とうとう最近見学してきた老人ホームの話となり、写真を見せながら説明していくと、暫くだまって聞いていましたが「それで、どうなの?こういうところに入りたいの?」と聞いてきました。
今じゃないけれど、ゆくゆくはご厄介になると思うと答えると、ゆくゆくがいつなのだと
再度質問。「う~ん、自立がつらくなった時かしら」
「じゃあ、目やすが立たない未来なんだ。」と言うのです。
「そうね」というと、「ちょっと考えた方がいいよ。生きている今を」と日ごろに無く
まじめな口調で言われてしまいました。
「どうなるかもわからない先々を思い悩んで、そこが目標のような生き方は、楽しくないよ」
「そうね、そうなのよね・・」返答もできませんでした。

「ねえさん、ちょっと待っててよ。もう少ししたら僕が遊んでやるからさ。いろんなところに引っ張り出して、いろんな面白い人たちに会わせて、羽目を外させてやるよ。」ですって。
彼から見て、私はかわいそうなねえさんにみえるのでしょうか。
だいじょうぶ、私は私の楽しみを見つけて、ひっそりと楽しんできたのですから。
でも、ご忠告とお申し出はありがたく頂戴しましょう。
となると、お互いポックリ逝かないように、もう少し頑張りましょうね。

帰りは有楽町まで歩いて帰りました。私の足の具合にあわせて、ゆっくり歩いてくれました。いい奴だなぁと改めて思います。
そして、彼が言っていたように、こんな関係は稀なんだろうなぁと、あらためて思います。幸運と言う言葉が浮かびます。