競技が違えば、目的も違う。目的が違えば、グリップの握り方や力加減も変わる
随分前のことですが、スピードシューティングやサバイバルゲームが得意な人とトビー澤田で自分たちの主戦場での射撃について雑談をしていたことがあります。その人はAPSのハンドガン競技にも取り組んでいました。あるとき、グリップをどれくらいの力で握るのかという話で盛り上がりました。
前回のブログで「銃のグリップを握りすぎない」という記事を書いた通り、APSハンドガンの片手撃ちでは必要以上にグリップを強く握り込まず、人差し指をスムーズに動かせる程度の力加減がよいと考えています。
ところが、その人はAPSの片手撃ちでも、両手撃ちのときと同じように、グリップにかなりの圧力をかけて握るとのこと。これは面白い違いだと思いましたね。
つまり、同じ「銃を握る」という動作でも、求めているものが違うわけです。APSの精密系ハンドガン射撃では、撃発の瞬間に銃をできるだけ動かしたくありません。できるなら保持力を上げたいところですが、なにせ片手しか使えないため、自分はグリップに余計な力を加えず、人差し指だけをスムーズに動かせる状態を作ります。
対して、スピードを重視する射撃では、銃を素早く動かし、次の標的に合わせ、再び撃つ。セミオートマチックのようにスライドを備えた銃ならそのスライドの反動を受け流すためにも、銃を両手でしっかり保持することも必要でしょう。
もちろん、これは「APSでは弱く握る」「スピードシューティングやサバイバルゲームでは強く握る」と単純に分けられる話ではありません。同じ競技でも、人によって銃によって最適な力加減は違うかもしれません。
ただ、自分とその人の話を比べてみると、グリップの握り方には、その人が普段どんな射撃をしているのかが表れているように思います。
精密さを求める射撃と、素早さを求める射撃では、銃に求める仕事が違う。それなら、グリップの握り方も一つではないはずです。「強く握るのが正しい」「弱く握るのが正しい」と決めつけるのではなく、自分が何のために銃を握っているのか。
そこから考えてみると、グリップの力加減についても、少し違った見方ができるのではないでしょうか。