参加者の表情が明るい
 
 トビー澤田が経験してきたPPSの会場はどこも陽気な雰囲気を感じます。今回、ウチのPPS記録会もそうでした。もちろんAPSも楽しい競技です。しかしPPSとは少し空気が違います。PPSでは失敗しても笑い声が聞こえ、「もう一回!」という雰囲気になりやすい。一方でAPSは、どうしても真剣な表情になる気がします。
 
 どうしてこの違いが生まれるのでしょうか。APSは1射の重みがとても大きい競技です。ブルズアイなら、じっと狙いを定めて10点圏を狙います。1発のミスが結果を大きく左右するため、「外した」「点数が悪かった」という意識が強くなりやすいのかもしれません。
 一方のPPSはタイムを競う競技です。もちろん速さは重要ですが、それ以上に「さっきより流れるように撃てた」「ホルスタードロウがスムーズだった」といった達成感も得られます。タイムが少し遅くても、動きそのものに満足感や気づきを得やすい競技なのかもしれません。
 また、ミスが笑いになることもあります。PPSでは撃たなければいけない的を撃ち忘れたり、ホルスターから銃が抜けなくて焦ったり、思わぬハプニングが起こります。それでも「やっちゃった!」と笑顔で次のチャレンジに向かう人が多い印象です。
 
 そしてスピードシューティングは動きのある競技なので、見ている人も一緒に楽しめます。タイムが速い選手の動きには思わず見入ってしまいますし、「速かった!」「惜しい!」「リロードかっこいい!」といった声も自然に上がります。APSは点数という結果に注目が集まりますが、PPSは過程や動きそのものが見どころにもなります。だからこそ、撃っている人だけでなく、見ている人も一緒に盛り上がれるのでしょう。
 
 もちろん、PPSも突き詰めれば奥が深いはずです。タイムを縮めるには射撃技術だけでなく、銃の扱いや動作の正確さも磨く必要があるでしょう。それでも最初の一歩はとても気軽。「昨日より少しタイムが速かった」「ホルスタードロウがうまく決まった」「立ち方や構え方を工夫したら動きやすくなった」そんな小さな成功体験を積み重ねやすいことも、PPSの魅力かもしれません。
 
 APSが自分との戦いを楽しむものだとすれば、PPSはみんなで盛り上がりながら楽しめるゲームだと思います。どちらが優れているという話ではありません。方向性が違うからこそ、それぞれに異なる魅力があります。PPSには撃ち手だけでなく、見ている人まで自然と笑顔になれる空気がある、そう感じています。
 
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