あなたはアイアンサイト派? 光学機器サイト派?
APSカップのハンドガンはアイアンサイトを使う「オープンクラス」と、ドットサイトやレーザーサイト、スコープなど光学機器サイトがOKの「フリークラス」の2種類から主に成り立っています。基本的にやることは同じなので、どちらから競技を始めてもかまわないでしょう。
Tobby_Sawadaはアイアンサイトで始め、以降それを使い続けています。軽くて丈夫、銃の揺れが目立ちにくいことから、勧めるとしたらアイアンサイトを推します。
ちなみにそろそろ50歳になる自分はだんだん目の力が衰えてきました。そういう場合は光学機器サイトを使うほうがいいかもしれません。
では、好みや視力の都合以外でアイアンサイトがいいのか、光学機器がいいのかそれぞれのメリット/デメリットを簡単にまとめてみました。以下はあくまでもTobby_Sawadaの主観によるものです。
【アイアンサイトのメリット】
- 銃に標準で付属する(追加コスト不要)
- 構造がシンプルで、軽くて丈夫
- サイトの揺れが目立ちにくい
【アイアンサイトのデメリット】
- 扱いを理解して照準器の凸凹と標的を整列させる必要がある
- 視力が衰えると照星に焦点が合いにくい
- 銃を両手で構えた際、照門と目が近くなって、照門の縁がボケて判別しにくくなる
↑アイアンサイトで狙う場合、照星(フロントサイト)に目の焦点を合わせます。すると照門(リヤサイト)は写真のようにややボケます。これが正解の狙い方です。
しかし、加齢で目の力が衰えてくると照星にピントが合わない、または照門の縁がボケすぎて判別できなくなることがあります。その場合は射撃用に度数調整したメガネをおすすめします。併せてアイリスシャッターを使うのも対症療法ながら、一定の効果があります
↑こちらは照門に目の焦点が合ってしまった時の見え方。照星はボケてます。意外と気付かずにこれで撃っていないでしょうか。
実はこれ、照準を整列したようでも精密には撃てず、着弾は狙いよりもズレているはずです
【光学機器サイトのメリット】
- 光点を標的に合わせるだけで直感的に狙える
- 理屈を知らなくても扱える
- アイアンサイトよりも高さがあるため、そのぶん腕を上げる位置が低くてよく、姿勢が少し楽
【光学機器サイトのデメリット】
- 後付けのため費用がかかる(取り付け金具やサイト本体が別途必要)
- サイトの揺れがはっきりわかる
- 光点(またはレティクル)の正確な見出しがいる
ざっとこんな感じでしょうか。最後の「光点の正確な見出し」は、目の高さに銃を振り上げた際に光点と標的が一度の振り上げで重なるかというものです。ブルズアイやシルエットなどの種目はゆとりがあるため影響はありませんが、APSのプレートは開始のブザー音が鳴ってから3秒以内に標的を倒すことが求められます。よって光点の見出しが一度で決まらないと3秒以内の射撃が難しくなります。
ここまで読んで「使ってみないとわからない!」というかた、心配いりません。当方のAPS練習会なら無料でアイアンサイトと光学機器サイトの銃を貸し出しています。両方試したうえでAPSの用具を検討してみてはどうでしょうか。