男はつらいよ お帰り寅さん | 待ってくれ!待ってくれ!お楽しみはこれからだ!!

待ってくれ!待ってくれ!お楽しみはこれからだ!!

Wait a minute! Wait a minute!You ain't heard nothin' yet!

コロナに酷暑どちらにしても外出はできない状態なので

室内に居ることになりますが手持無沙汰だと

自然テレビのスイッチに手が伸びてしまいます。

ということで今日は以前から少々気になっていた

「男はつらいよ お帰り寅さん」を観ることにしました。

 

「男はつらいよ」シリーズは1969~1995年まで

全48作お盆と正月に公開され続けた松竹映画の

看板シリーズです。

このシリーズ渥美清の高齢もあって50作で完結予定でしたが

結局渥美清の死去により48話で終わってしまいました。

主演の渥美清と監督・脚本の山田洋二とは長年の関係から

お互いの心情、体調を判っていたはずなのにこの国民的映画

シリーズを中途半端な終わり方にしてしまった罪は大きい

ように思います。

また私自身が山田洋二に対して色眼鏡で見ているせいか

彼の最近の巨匠面や観客に対する上から目線が気になり

公開されてから時間が経ちましたがどうしても素直に

観る気になれず置き去りにしてきた映画です。

 

採点:☆★

「男はつらいよ」シリーズに出演していた

笠智衆、太宰久雄、三崎千恵子、森川信、松村達雄、下條正巳と

多くのレギュラー陣が鬼籍に入っています。

そういうこともあって確かに物語の主役は本シリーズ後半も

そうであったように満男(吉岡秀隆)になるんでしょうが

泉ちゃん(後藤久美子)の登場で一気に本筋が泉ちゃんの

家庭問題になってしまったことも相まって

寅次郎の登場の必然性(満男との関係性)が無くなってしまい

この映画の製作意図が見えなくなってしまっています。

そういう意味では渥美清に対するオマージュもシリーズの

完結意図の無いこの映画大いに期待を裏切られました。

もしかして・・・このシリーズなんらかの形で

まだ続けようという意図があるのかと疑いたくなる最後です。

 

※)細かい点を付けられないので

  ☆5点満点(★は0.5点)

  観る価値あり映画は☆☆☆以上