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Appadiyah* ~ in India ~

南インド出身のドラヴィダ人の夫と共にタミルナドゥ州コインバートルに在住。
“Appadiyah”とは、タミール語で「へぇ、そうなんだぁ」「へぇ、ほんとに~!」という意味の感嘆語。なんとなくその言葉の響きが好きなのでブログのタイトルに。

古代エジプトか、古代ギリシャか、日本の神話が語り継がれていた時代か、、、

もし、どこかの時代の、どこかの国の多神教の信者として生まれていたら、私はおそらく太陽神を崇拝していただろう。

 

世界中のどこにいても、毎日必ず上ってくる太陽。

場所や季節、気候や天気によって様々な表情を持ち、、、、力強さだけでなく、切なさも秘めていて、それは自分の心の状況によっても映り方が違うのだけれど、、、、、でも、月や星や海や山よりも、私は太陽から一番ポジティブなパワーをもらえる気がする。

 

そもそも、あらゆる自然の表情を作り出している源も太陽なわけだし。

 

ロックダウンの中、朝からこれでもかというくらいやる事があるのだけれど、毎日夕方6時までには家事に一区切りつけて、夕陽をみることだけは欠かさないようにしている。

私にとっての一日の区切りでもあり、一番のピースフルタイム😊

 

本日4月14日は、

タミル・ニューイヤー(タミルカレンダーの新年)。

 

そして、インド全土21日間のロックダウン終了予定日、、、、

だったけど、今朝モディ首相のスピーチで5月3日までのロックダウン延長決定!!

 

まあ想定の範囲内ということで、周りにも特に動揺が走るということもなく、、、。

 

それにしても、

もともとエンターテインメントが少なく、

外食や冷凍食品に頼ることも少ないコインバトールのような街では、

大都市の人々に比べて生活面、精神面での打撃が少ないような気がする。

 

停電や水不足、外からの砂埃、日常生活の中で考慮すべきことも多々ある生活。

 

そこそこ便利で、そこそこ不便な生活。

無いものは無い。有ればラッキー。

 

バングラやインドでの生活は、妥協することと感謝することを自然と身につけさせてくれてきたのかもしれないなぁ。

 

さて、次の19日間も頑張ろう!

画像が悪いけど、今日の朝日。

 

梅干しみたいな色をして上ってきた朝日を見て、“うわ、日の丸だ!”って思った(笑)。

 

この朝日を見て国旗を思い浮かべるのは、日本人とバングラデシュ人くらいだろう。

 

修士のために日本留学を希望していた大卒の男の子2人に、一年ほど前から時々日本語を教えていた。

 

一人は昨年9月に日本へ旅立ち、もう一人も4月からの入学が決まり、来月末には日本へ出発する。

2人とも同じ大学を出て、日本でも同じ大学の同じ研究室に。

 

先発で留学中の子が、休暇のため先週から帰省していて、今日は久しぶりに2人で私を訪ねて来てくれた。

 

 

来月旅立つ子は、お父さんがインドの空手協会でも重鎮らしく、彼自身も黒帯保持者で子供達に空手を教えている。

日本のアニメが大好きで、日本語の習得も速い。

なによりも興味を持って学んでいるので、教えがいがある。

 

私は日本語を教えながら、タミル語と日本語の文法的共通点を見つけては彼らに質問をしたり、

私の知らないコインバトール事情、若者事情、ハイテクな世界の話を彼らから聞いたり。

優秀な大学を出ている2人との日本語クラスは、私にとっても学ぶところが多かったし、何よりも楽しかった。

 

そして、この2人がまたとっても素直で、純粋で、まっすぐな青年で、見ていて本当にかわいらしいのだ!

まだまだお見合い結婚が多く、婚前恋愛もあまりオープンではないコインバトール。

あまりにピュアな彼らに、私は色々とつっこんだ質問をしてみたりしたのだけれど、

今は勉強や友達との時間が大事で、ガールフレンドを作る/作りたいという意識はまったくない様子。(そこがまたかわいい!)

私が学生のころ、こんなにピュアで健全な男子がまわりにいただろうか?

まあ、考えるまでもなくいない、、、。

 

若くて、夢があって、日本に憧れて、そして日本での修士取得を目指す2人。

彼らは私よりもずっと若いのだけれど、一緒にいるととても楽しく、そしていいエネルギーをもらえる。

アシュウィンや杏樹も大きくなったとき、未熟ながらもこんな風に目をキラキラさせて、誰かに夢を語っているだろうか。

数年後に、彼らがインドに戻っていったい何をしているのか、、、とても興味があるし楽しみだなぁ。

と、、、若者を見つめる私の視線は、もう完全にシニア層の域に突入している。

先日、シンガポールのチャンギ空港で8時間半ものトランジット時間があっため、ターミナル1のイミグレを通過して、空港直結の最新モールJewel(ジュエル)に行ってみた。

 

モールにも買い物にも全く興味はなかったけれど、免税店が立ち並ぶ空港で時間を潰すのもつまらいし、実は未だにシンガポールのイミグレを通過したとがなかったので、とりあえず空港から一歩でもいいから外に出たかったから。

 

イミグレから少し歩くと、すぐにJewelというサインが見えてきた。

 

 

ドーナツ状の建物の外周から中央へと向かう通路を、動線にそってまっすぐ進んでいくと、目の前に突然開かれた空間が現れて、、、私は一瞬、本当に息を飲んでその光景の前に立ちすくんだ。

 

ドーム状のガラス天井から自然光が降り注がれるその空間は、無数の熱帯樹木が生い茂るまさにフォレストのようで、建物の外壁は木々に覆い隠されていて、ところどころ姿を見せるエントランスは、まるでジャングルの中の洞窟のようでもあり、忘れ去られた古代遺跡のようでもあり。

 

「なんていう素敵な空間なんだろう!!」と心から思った。

 

その円状の空間の中央には、地下へと続く円筒のアクリルガラスがあり、まるでジャングルの中に現れた滝のように水が地下へと流れ落ちていた。

 

空港から見えた外観は、鉄鋼フレームとガラスパネルの近未来的建物だっただけに、まったく予想に反したそのドーム内空間に、私は驚きとともに心を奪われた。

 

 

 

大学で建築を専攻しながら、あまり建築空間に興味を持てなかった私が、いったいどんな人がこの空間を設計したのだろうかと珍しく興味を持ったほどだ。

ちなみに設計は、イスラエルの建築家モシェ・サフディ氏。シンガポールの「マリーナベイサンズ」のデザインを手がけた彼が、「魔法の庭園」をテーマに設計したとのこと。

(施工は大林シンガポール)

 

それにしても、空間というのは、実際にその中に身をおいてみないと分からない、という当たり前のことを今更ながら実感した。

外観から内観は想像できないし、写真で見るだけでは、そのスケールや空気感を感じることはできない。

 

そしてもうひとつ、事前インプットがあることによって、時に驚きや感動は半減されてしまうのだということも、改めて体感することができた。

 

私は今回、このJewelのことを全く知らずにあの空間にたどり着けたことを、本当にラッキーだったと思う。

 

人や場所、音楽、映画、本、、、

今の生活の中で、これから先どれだけの新しいものに出会って感動していけるのだろうか。

予想もしていなかった驚きに出会えることは、本当に愉しく幸せなことだと思う。

 

子供たちが少しずつ手を離れていく中で、やはりもっと新しい世界に踏み出してみたいという願望と欲求が強くなる。

若い頃のように、直感や本能の波にダイブして流れていくことは難しいかもしれないけど。

「あ~、誰か新しい世界に連れ出してくれないかなぁ」

なんて思っている他力本願な自分もいるけど(笑)

 

インドの家庭では、圧力鍋をよく使う。

日本では料理本なんかにもあまり圧力鍋使用例を見ないけれど、ここでは料理のレシピに圧力鍋でウィッスル何回…という表記は普通にある。

普段食べるプレーンライスやビリヤニなどのお米類、ダール(豆)の下準備など、バングラデシュでは長時間かけてことこと煮ていたものも、こちらでは圧力鍋が当たり前。
義母にレシピをたずねるときにも、「ウィッスルは何回?」という聞き方をするのだ。

こちらで使う圧力鍋は、制御装置なんかが付いていない極めてシンプルなもの。
私は圧力鍋を使ったことがなかったので、はじめは一人で使うのが少しこわかった。
間違った使い方をすると鍋内の圧縮された空気で蓋が天井に飛び上がったりする…そんなイメージが強かったから。

でも、一度使い慣れてしまうと本当に楽ちん。
お料理の時間が短縮されるだけではなく、ガス使用量も節約できる。

この辺では、今でもシリンダーガスを使っている家が多く、政府から年間の基本使用量が決められているのだ。
もちろんそれ以上必要な場合は購入できるけれど、割高になってしまう。

うちのアパートは共通のガス供給システムがあり、料金はメーター制。

そういえば、バングラデシュはガス料金が異様に安く、そのためメイドさんたちがガスをつけっぱなしにしていても気にしない…なんてことも当たり前だったな。
以前にも少し触れたけれど、ここインドでは様々な仕事が分業になっている。

床を掃除する人
お料理をする人
アイロンをかける人
子供の面倒を見る人

などなど。

ここのアパートにはアイロンをかけることを仕事にしている女性がいて、アパートの一角にアイロン台を置いて作業場にしている。

アイロン台


先日、そのアイロンを見て驚いた。

アイロン

なんと、昔ながらの火熨斗なのだ。

火熨斗は金属背の入れ物に炭火を入れて布地のしわをのばすもので、のし紙の熨斗の語源にもなっている。
アシュウィンの学校が始まり1ヶ月が過ぎた頃、ようやくスクールバスがアレンジされた。

学校が当初予想していたよりも多くのスクールバス利用希望者があったようで、バスやピックアップルートのアレンジなどに少し時間がかかっていたようだ。

ここタミールナドゥではスクールバスにも様々な法的規制があるようだ。

例えば、スクールバスの色は黄色であること。

必ずケアテイカーが同乗すること。

通常の乗車口とは別に非常用ドアを設置すること。

窓の外には顔を出せないようにバーを設置すること。

スピード制御装置をつけること。

などなど。

ただし、プレイスクールやキンダーガーデンのように小規模かつバス利用者が少ないところは、どうしてもこのようなバスをアレンジすると割に合わなくなってしまう。
そのため、普通のワゴンなどを使っているところも少なくない。

アシュウィンの学校も現在はワゴンを使用しているが、ゆくゆくはスクールバスをアレンジしていくとのこと。

毎朝スクールバスを待つ子供とその保護者が、うちのアパートのゲートにも集まっている。
アシュウィンは学校にも慣れてきたようで、意外にも嫌がらずにバスで通学してくれているので助かっている。
最近のコインバートルでは、信頼のできるタクシー会社が何社かある。

つい先日、夫の留守にアシュウィンの学校へ迎えに行く必要があったため、私ははじめてコールタクシーを利用した。

会社の名前は「Red Taxi」。

配車依頼番号は、市外局番+4567890 と覚えやすい。

レッドタクシー

タクシーは白のボディに赤色の天井。
車内の後部座席は黒いシートに赤(マルーンカラー)ライン。
そして、ドライバーの制服も清潔感のある白の上下にマルーンカラーの襟と袖口ライン。
「レッドタクシー」というだけあって、赤をトレードカラーにしているのがよく分かる。

シート


料金はメーター制と、パッケージ価格(時間単位でのフィックス価格)があって、メーターは日本と同様に、発車時にドライバーがスタートさせる。
待ち時間は○○分あたり○○円など、細かな料金設定も決められている。

バングラデシュでは、リキシャ、CNG、バス、電車、タクシーなどまだまだ日常の交通手段として安心して利用できるものはなかったので、その点ではここのほうが便利だといえるかもしれない。
昨夜、アシュウィンが急に「足が痛いから、お薬塗ってバンドエイドはって」と言ってきた。

見ると、右足の小指のところに切り傷のようなものが。

すぐに軟膏を塗ってバンドエイドをはろうと思ったのだが、一瞬何か違和感のようなものを感じてたので、よく見てみると8ミリほどの細い木の破片が刺さっている。

ピンセットで抜き取ろうとしたのだけれど、思ったようにうまくいかない。
このままにしておくわけにもいかないので、すぐ近くにある病院へ連れて行くことに。

その日は、幸い整形外科医が当直でいたので、アシュウィンの足を見てもらい、とげを抜いてもらうことに。


病院1
ドクターを待つアシュウィン

病院2
ドクターが足のとげを確認中



消毒された針を使って皮膚を削りながらの作業で、思ったよりも時間がかかり、アシュウィンもさすがに泣き叫んでいた。

夫は、一応大きな病院だけれど、あまり経営はうまくいっていないらしい…と言っていた。
病院の経営がどうなっているのかはあまり興味がないけれど、これだけ近くに24時間対応の病院があるのはとても安心なので、なんとか経営を続けていってくれることを祈りたい。