私たちは、忘れることを恐れます。
誰かに忘れられることも、
大切な記憶を忘れることも。
愛おしい誰かに対して
一生懸命、私はあなたを愛しています、と伝えるのは
大切に思っていることを
自分が忘れるのが怖いのかもしれません。
大切な相手と時間を共にしたいと思います。
一緒に居られる時間が少なくて不安になるときは
相手に自分が忘れられるのが怖いのと同時に
大切に思っている自分の気持ちが
いつか薄れてしまうのが怖くて
愛を表現することを続けようと頑張っているときかもしれませんね。
この愛おしい人は、
自分の過去の感情と似ています。
過去の
・辛かった自分
・頑張った自分
・我慢してきた自分
それらを今の自分が忘れてしまうのが怖いと思っているので
過去を手放すことを嫌います。
忘れることは、愛情がなくなることだと信じていれば
過去の愛おしい自分は
いつまでも大切に持ち続けなくてはなりません。
手放すことを
忘れてしまうことや、なかったことのように消してしまうことと
同じであると無意識に信じていると
過去の自分にずっと
愛情表現をし続けなくてはなりません。
過去の自分に愛情表現をし続けるということは
あの頃の自分は良かったなぁ～
あの頃の自分は本当につらかったんだよな～
と、周りにアピールするだけではなく
実は
自分自身にアピールしています。
過去の自分と共に過ごす時間をたくさん持とうとします。
これが、過去のことに執着している状態とも言えます。
愛おしい人と
心が離れてしまうように感じているときは、
深いところで
たくさんの自分自身と離れてしまうことや忘れてしまうことを恐れています。
本当は、
相手に一生懸命愛情を表現し続けなくても
大切に思っている気持ちはなくならなりません。
愛を伝えることをなぜかしんどく感じるのは
忘れないで欲しい、という想いが
そこにあるからでしょう。
愛おしい人の存在は
頭で自覚していることだけれど
自分の無意識が何を本当は感じているのかというと
それは、
過去の自分自身との繋がりを感じています。
忘れないで、
離れないで、
置いてかないで、
という気持ちは
過去の自分からの声。
忘れてないよ、
頑張ったこと知ってるよ、
今、とても幸せだよ、
ありがとうね。
という言葉をかけてあげると
内なる自分がとても安心します。
他者を見て感じていることは
すべて自分との繋がりを教えてくれています。
誰かに対して不安になったときは
見ていない自分自身が居るよ、というサインです。
忘れても大丈夫。
子供のように、
いろんなころを忘れて遊んでいても
親への愛は必ずあります。
親からの愛も必ずあります。
それと同じです。
他のことに夢中になって
大切な存在を忘れているかのようなとき
自分との統合、自立が
確立されていくのしょう。
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