〜Facebook、LINEのライバル!?〜 WeChat | 海外iPhoneアプリレビュー

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U.S. App Store 総合無料ランキングから『流行り』のヒントを考えます。

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1. 何をするアプリ?

今最も注目されているソーシャルチャットアプリ。


2. 機能、使い方紹介

①Chat
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連絡先を選択。

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テキストメッセージに加えてボイスメッセージも送れる。

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オリジナルの絵文字もあり。

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写真や位置情報を送れることに加え、無料でテレビチャットも可能。


②Add Contacts
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WeChatのIDの他に、QRコードの読み取り、電話番号の入力で連絡先を検索、追加することができる。


③Social
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チャット機能の他に、「Social」機能の中に含まれる3つの主要機能を紹介する。

・Moments
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一言で言うと自分で写真をアップロードするマイページのようなものだ(Facebookのタイムライン、LINEのホーム)。

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写真は撮影、ライブラリーからの選択に加えてアカウントをFacebookと同期している場合にFacebookのアルバムからアップロードすることが可能である。

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写真にはフィルターをかけて演出が行える他、コメント追加や公開範囲設定、位置情報の追加、SNSへの吐き出しが可能である。

・Look Around
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位置情報へのアクセスを許可することによって、世界中のWeChatユーザーと繋がることができる。自分からの距離と合わせてアカウント名、性別、アイコン、一言メッセージが表示される。
さらにユーザーを選んでタップするとこれまでに公開している写真を見られるのに加えメッセージを送ることもできる。

・Shake
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WeChatの中でも最強のソーシャル機能といえるのがこのShake。端末を振ることによって世界中で同じタイミングにShakeを行ったユーザーとマッチングすることができる。


3. ステキポイント

高い技術力
中国でトップ10に入る天才プログラマーと開発者100人が関わるWeChat。アプリは多機能かつ洗練されている。”「今はとにかくいい機能を開発するだけ」。いい機能が搭載されれば、自然とユーザー数は伸びるし、ユーザー数が伸びればいずれマネタイズが可能になる、という考えだ。(関連記事:LINE世界展開の前に立ちはだかる中国WeChatの実態【湯川】)”とも取り上げられている。

開放的なソーシャル性
リアルなネットワークを尊重するLINEやFacebookと大きく異なっているのがLook AroundやShakeの機能にみられるような開放的なソーシャル性である。すさまじい勢いでこの領域を掘り下げていくWeChatから今後も目を離せない。


4. カイゼンポイント

機能としてのまとまりのなさ
WeChatは上記のリンク先にもあるように「今はとにかくいい機能を開発するだけ」と話している。とにかく機能をリリースをし、今後はユーザーに刺さるものを残し、伸ばしていく考えだ。現状はチャット機能に加えて世界中のユーザーと繋がる機能までを実装しているが、そのソーシャルグラフをどう運用していくかなどこれからの課題もたくさんある。


5. 競合分析

Facebook
特にMomentsの機能の部分で競合としての色が強い。WeChatにおいては画像データとそれに付随するコメントのアップロードのみになるが、自分の興味と身の回りで起こっていることを時系列に沿って共有する部分はFacebookのタイムラインと役割が近い。注目すべきなのはWeChatはFacebookからの写真同期機能を付けていることだ。既存サービスとガンガン連携をはかってユーザーに楽しみを届けようとする姿勢がはっきり表れている。

LINE
チャットアプリの観点からすると最大の競合は世界展開を志すLINEだろう。WeChatがLINEと大きく異なっているのはソーシャル性の部分だ。LINEは電話帳同期によるリアルなソーシャルグラフの運用に重点を置いているが、WeChatはLook AroundやShakeの機能にみられるような開放的なソーシャルグラフの運用を目指している。リアルソーシャルグラフのあり方が世の中に浸透してきたところで、次のソーシャルのあり方として世界中の人と繋がれる開放的なソーシャルグラフをどのように展開するのか、注目である。


6. 流行るの?流行らないの?

・流行るとしたら
既存サービスとの連携を率先して行っているところと開放的なソーシャルグラフの運用の2点が鍵であると思う。LINEのように既存のサービスとの連携は一切行わずユーザーを獲得していく例に対し、既存のサービスでユーザーが楽しんで使っているものとは率先して連携しユーザーを獲得していこうという考えである。良いものは良いものとして認め、ユーザーの効用最大化を第一に考えるビジョンは好感をもてる。

・流行らないとしたら
ソーシャルグラフを運用するところまで発展できなければいけない。FacebookやLINEが注目してきているようなリアルなソーシャルグラフはリアルの延長としてオンラインのかたちを設計できるが、オンラインを始点とするバーチャルグラフではその運用のかたちははっきりするものではない。機能を実装していく中で運用の方向性をいかにしてユーザー中心で考えていけるかが最大の壁である。


7. ユーザーとしてこう思う

個人的にはとても未来を感じられる内容のアプリだった。FacebookやLINEなどの既存巨大サービスに対し、いいところは率先して引っぱり独自の道もはっきりともている点に期待がもてる。バーチャルソーシャルグラフの運用について、ひとつの答えを担っているサービスと思えたので今後の発展に注目する。


8. 情報

米App Store 総合 Free 191位(2012.10.12現在)
更新: 2012/09/25
バージョン: 4.3.1.1
サイズ : 32.2 MB
言語: 日本語, アラビア語, 中国, 英語, ヒンディー語, インドネシア語, イタリア語, 韓国語, マレー語, ポーランド, ポルトガル語, ロシア語, スペイン語, タイ語, ベトナム語
販売元: Tencent Technology(Shenzhen) Company Limited
© Tencent Inc.

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