約束の3年間 | Apple MAMAのはじめてのりんご農家~業務日誌~

Apple MAMAのはじめてのりんご農家~業務日誌~

オフィスワークしか経験のない私がりんご農家に!?
㈱Apple PAPAは青森県藤崎町のりんご農園。
そこで事務、加工品デザインを担当している、
"あっぷるママ"と申します。
趣味は読書とゲームというインドアな私がする、
はじめてのりんご農業、奮闘記。




昨年度の7月の事です


ホームページをみたという

東京の男性の方からPAPAに電話があり



「私は余命宣告を受けている。医者には先が短いと言われている。今はまだ仕事をしている。

今年から3年間、8世帯の方にりんごを送り、

もし自分がいなくなったとしてもそれは可能か?

ところで、味はどうなの?」と




突然の申し出と初めての方だったので

正直、少し警戒しました


8世帯に3年間


送料も含め結構な額でもあります



しかしその方はお見積もりを受け取ると


早急にお振り込みをし、送り先の住所の

Excelデータも送ってくださいました


仕事が早いなという印象



何通かメールで世間話を往復し打ち解けると

温厚なお人柄を感じました



「これから沢山旅行をしようと思っている。

いつか青森のりんご園もみてみたい。近辺に行ったら立ち寄ってもいいですか?」と



私はこの写真と下記のもう一枚の写真を添付し


是非いらしてください

青森の農園は気持ちがいいですよ

お体の方が心配ですが、

お会いするのを楽しみにしています。

今回この様なご計画に私どもを選んで頂き、

ご縁に感謝しています。と、お返事しました



そして収穫の時期


今年度分のりんごの発送を完了致しました、と

メールを送信するとエラーで返ってきてしまい


電話も繋がらず困惑していました



Facebookを見てみると


某会社の社長さんという事が分かりました


会社に電話すると失礼だろうかと思っていた矢先

PAPAに電話がきました



それは送り先の方からで


「亡くなった方からりんごが届いたのですが..」と


私たちは初めてお客さまが亡くなった事を知り

ショックを受けました



最初のご連絡から4ヶ月後の事でした


送り先の方には経緯を説明し了承して頂きました




電話一本でよく知りもしない私たちの事を

信用してくださり、きっと懐が深く


亡くなるぎりぎりまで仕事をされ

部下達から信頼されていた方だったろうなと想像しました





今年度は2回目の発送となります


お客さまとの約束通り

8世帯の方に送らせて頂きます


「ところで味はどうなの?」と聞かれたPAPAが

「味は保証します!」と答えました


私たちが今出来ることは

あの方が送り先に恥のないように


美味しいりんごを作る他ありません