ストレートプレイ「球体の球体」を観るためシアタートラムに足を運びました。

舞台の中央、奈落から天上まで真っ直ぐに伸びたアート作品(Sphere of Sphere)があり、観客は着席前に舞台に上がってその作品を近くで見るよう誘導されていたのだけど、私、気づかず直接、座ってしまった(残念)💦


そのアート作品、私は、たくさんの球が入った短い透明の赤い枠つき四角柱を積み重ねたもの…と思っていたのだけど、何とガチャガチャマシーンを積み重ねたものだった😵


ストーリーが進んで未来には、そのアート作品の中の球(ガチャ)に冷凍保存された卵子と精子が入れられ😵、親になることを希望する人がガチャで得た精子と卵子で作った子どもを育てなければいけない…みたいなことを言っていて😱

まさに親ガチャ子ガチャという言葉を具現化したアートだったことに唖然としました。


このアート、単なる舞台装置じゃないわ。

むしろ、このインスタレーションを引き立てるためにパフォーマンスが追加され、ストーリーが追加されたのでは?と思ったら、脚本&演出の池田亮さんは美術も担当、東京藝大大学院彫刻専攻の造形作家さんでもいらっしゃるそうで、私の印象、間違ってないよね?


ストーリーは

現代アーティスト(オブジェとダンスで表現)の本島幸司(新原泰佑くん)が、評判になった作品「Sphere of Sphere」の展示のため独裁国家(鎖国中)に招かれる…という話だけれど、

オンラインゲームで知り合った大統領(小栗基裕さん)の招待で、目的は本島を大統領にすること…って、荒唐無稽なファンタジーかと思いきや、国家、人間、DNA、科学、技術…テーマが重く、深い。


出演者は4人


35年後の本島幸司を演じる相島一之さんは、この舞台自体を美術館の(35周年を祝う)イベント…として、自然に観客に語りかけ、進行していく。主役は若い時の本島(新原泰祐くん)だけど、彼が自由に力を発揮するために、相島さんの舞台俳優としての力が支えていることよくわかりました。ホログラムの演技…逆再生や早回しやストップ…も、すごかったです。


本島幸司のキュレーターを演じた前原瑞樹さんは、舞台では初めましてだと思うけど、朝ドラなどに出ているようなので、お見かけした気もする(役名まで調べてないけど)。セリフ量多く、すごい早口、高いテンションの演技で、舞台前半を担っていました。


後半、本島と対峙するのは大統領を演じた小栗基裕(s**t kings)さん。私が以前に観たのは「クラウディア」(泰佑くんと共演)だったけれど、中止になったステアラWSSシーズン3のベルナルドにキャスティングされていた方ですね?ダンサー、振付師としても有名で。この舞台では踊っていなかったのが残念だけど、ジャンプはさすがの身体能力😮全般的には役者として存在感で勝負しているようでした。


そして、私がこの舞台を観ること決めた理由はただ一つ、新原泰佑くんに興味があって😊


彼に初めて注目したのは地球ゴージャスの「クラウディア」で龍の子を演じているのを観た時。一瞬、女の子かと思ったくらいかわいい顔、抜群のダンスと存在感で、目を離せませんでした。


次に見たのは大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。出演時間は短く、ほとんど台詞もなかったけれど、テレビ画面を通しても目を引く容姿でした。

鎌倉殿の13人


そして、今年観た、前後編のストレートプレイ「インヘリタンス」。名優の皆様に囲まれて、難しい一人二役を演じていました。

インヘリタンス


今回の「球体の球体」は彼の主演作。演技に加えて、素晴らしいコンテンポラリーダンスに魅了されました。抜群の容姿と高い身体能力、向かうところ敵なしでは?こんなに惹きつけるダンスに出会ったのは大貫祐輔くん以来。

で、事務所アミューズは彼をどう育てるのか?に興味あるんですよねー。若手を売り出すのには、ライダー、戦隊、BL、2.5次元…様々な切り口があると思うけど(ライダー&戦隊は狭き門)、泰佑くんはBLドラマには出ても(見てないけど人気らしい)、2.5次元のシリーズものに出てないのが意外😮あの容姿ならどんなキャラクターでも完璧な再現と言われそうだし、殺陣でもスポーツでも、あのダンス力で表現するだろうに。ミュージカルは幾つか出ているけれど、この「球体の球体」とか、「インヘリタンス」とか、「ラビットホール」とか、むしろ取っ付きにくい、ちょっと難しい(気合い入れて観ないといけない)ストプレが続いているのは、本人の意志なのか?事務所の方針なのか?厳しい道を進みながら、役者、ダンサーとして極めようとしているのか?彼が今後、どんな仕事をして、どんな役者になるのか、ぜひ見届けさせていただきたいと思っています。