定期昇給とベアはどこが違うのでしょうか? | 中小企業でよく起こる労務トラブル 解説します!

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4月は、組織の変更、採用、人事異動、評価、昇給などなど・・・
イベントが多く、人事総務の方が忙しくなる季節です。

中でも一番悩ましいのは、昇給についてという企業も多いのではないでしょうか。
ニュースでは、今年のベースアップ(ベア)が話題となりました。
業績回復や物価上昇を考慮し、大手自動車メーカーや電機メーカーも
過去最高のベアが相次ぎました。
トヨタが4,000円のベア、
日産自動車は、5,000円のベア
ホンダも3,400円のベア
大手自動車メーカーは3社そろって過去最高のベアとなりました。
日立などの電機大手6社は、過去最高の3,000円のベアとなります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150318-00000098-reut-bus_all

そもそも定期昇給とベアはどこが違うのでしょうか。
定期昇給は、毎年4月に基本給を数千円引き上げるような
定期的に行われる昇給のことです。
ベアはベースアップの言葉の通り、賃金の底上げのことを言います。
たとえば、昨年でいうと消費税の増税のため実質的に賃金レベルが
低下することとなったため、ベースアップで賃金の底上げが行われました。
このように物価上昇などに合わせて賃金を引き上げることをベアと言います。

大企業が大幅なベアが行われる中、
昨年ベアを見送ったケースが多い中小企業では、
今年が悩まれているところも多いと思います。

大手の輸出企業は円安で業績が好調ですが
一方で中小企業は輸入原材料の価格上昇が経営を圧迫しています。

しかし、今年は深刻な採用難を背景として、賃金水準の見直しの一環として
ベアが行われるところも増えてくると思います。
その水準は1,000円~2,000円が中心線になるのではないかと考えられています。

労働人口が中長期的に減少することが確実な状況を考えると
賃金水準も徐々に上昇することは避けられません。

中小企業としては、賃金面だけでなく、さまざまな魅力を作り出す
努力をし、安全な人材確保を行うことが求められています。