幼稚園が危ない! | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
全職員が退職する!!

■保育園・幼稚園・認定こども園の危機!!

 今日もご訪問頂きありがとうござます。

 

 今朝のフジテレビ「めざまし8」をご覧になっていた方も多いと思います。昨日、番組担当者から、「幼稚園の職員全員が3月末で辞職を申し出た」という件に関し、取材を求められました。最終的には、深夜12時近くまでの取材となり、今朝は、4時半起きで、6時前に我が家を出てお台場のフジテレビに向かいました。

 

 幼稚園、保育園、認定こども園について、普段あまり接しない方には、今の状況はとらえ切れず、様々な点について説明し、現状を伝えるのに時間がかかりました。番組では、複合的な問題点を尺の関係で伝えきれず、まずは、ブログでと思い書き始めました。

 

 何一つ解決できない少子化問題、2016年、初めて出生数が100万人を切り、7年後の2023年では72万6000人と、団塊の世代の230万人から大きく出生数は落ち込んでいます。幼稚園・保育園。認定こども園では、園児確保のために、円の特徴を出そうと、様々なアプローチがされ、そのしわ寄せが先生方に重く伸し掛かっているのです。それは、また、園児そのものにも影響を与え、よく耳にする、園バス置き去り事件の様に、園児の安全と安心が担保されていない園が多くあります。

 

 また、先生方の給与も職業平均より低く、そこに、経営中心に物を見る園長の場合、「選ばれる園」として、教育・保育内容のブラッシュアップと称し、先生方に無理強いをする園が目立ってきました。

 

 加えて、心無い保護者の無理な要求、加減ないクレームに対する処理などに、子どもたちに向かう時間を割かれ、プレッシャーとストレスの溜まる職場環境になっています。先生方の退職時期が3月末ということが、先生方の苦渋の決断がそこにあったことを示しています。年度末まで子どもたちの指導を続ける意思が垣間見えます。多分、今回の大量退職者を出した世田谷の幼稚園は、こうした先生方の声に対し、聴く耳をもっていなかったのでしょう。今夜、保護者向けの説明会が行われるようです。先生方の人数の補充も整ったと聞いています。その数は、必要最低限の人数のようです。しかし、ここには、それまで信頼していた、見慣れた先生の顔はありません。

 

 

 今、こうした園が、増加しています。国の対策も大幅に遅れ、というより、現状の分析すらされていないのではないでしょうか。子どもを預ける先に何が起こっているのか、このままでは、幼稚園も、保育園も、認定こども園も危ないのです。我が国の幼児教育は私立が中心となています。嬉しそうに、真新しい園の制服を着てバッグを肩にかける子どもの姿がとても痛ましく映ります。

 

 この解決には、多方面の方の援助、支援、そして理解が必要になります。この問題、まだまだ後を引きそうです。