人間力向上・学力向上プロジェクト Ⅴ | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

習慣付

■習慣付と非認知能力

 今日もご訪問頂きありがとうございます。

 

 以前、脳の報酬機能についてお話をしました。大人でも、子供でもやる気を引き起こすには、脳の報酬機能が働かなくてはなりません。その、脳の報酬機能を高める4つの要素があります。これは、家族間で大切なことで、親子関係でも重要な要素です。

 

 ①人や、家族の役に立っていると実感できること

 ②人や、家族から愛されていると実感できること

 ③人や、家族から必要とされていること

 ④人や、家族から認められていること

 

 以上を前提に「習慣化」に取り組んでみます。習慣化は、簡単なことから始めます。親が子供に対して、最も習慣化してもらいたいことは、朝、決まった時間に起きること、家庭学習をすること、前の日に、明日の準備をしておくことなどがあります。この背景には「時間」という意識が必要になります。

 

 まずは、朝の挨拶から始めましょう。挨拶は、非認知能力の中で最も基本的なものです。子供たちを見ていると、朝の挨拶どころか、食事の時の「いただきます」も言わず食べ始めたり、「ごちそうさま」も言わず、席を立つ子がいます。これは、家庭でできる最低限の礼儀作法です。世の中で言われる、当たり前、当然というものはなく、教えなければ身につかないことは多いと思います。

 

 私たち、無意識のうちに朝の行動がルーティン化しています。ルーティン、まさに習慣です。面白いことに、行動のひとつ一つが時間と連動している場合が多く、このことが、社会に出ると締め切り時間に間に合わせることなど、「時間的知性」の高い人ほど、限られた時間を有効活用しています。それでいて余裕があり、先を見た行動をしています。

 

 子供の家庭での学習活動も、時間を決めるというのは、「時間的知性」の有効活用であり、その力を伸ばすための行動になります。毎日好きな時間にやるというのは、一見楽なようですが、その時刻になると、何をすべきか脳が知らせてくれる、それが習慣化への道です。毎日決められた時間に、机の前に座り学習する。幼児期は、読書の時間として行い、少しづつ、読書と学習と、内容を変えていきます。小学生からでは、初めのうち、一緒に行うと良いのですが、何も、横にいて学習の手伝いをするのではなく、お母さんは、他の仕事をしながらでも良いのです。同じ空間であれば、子供は落ち着いてできるので、一人にはさせないでください。

 

 この学習は毎日行います。家事は一年間休むことなく行われます。学習も同様です。時間になったら、机の前に座り始めます。どうしてもできないときは、その理由を前日なり、当日にノートに記入します。この行為が、毎日行うべきこととして脳に刻まれます。そして、子供のこうした努力を認めてあげることがとても重要です。速い子で、二週間ほどで習慣化してきます。その間、しっかり声掛けを忘れないでください。

 

 明日は、学習の習慣化に関連して、家の手伝いについてお話をします。