子供の持つ学習機能 | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
子供の学習機能を活かす!

■情報収集・記憶・思考・定着・応用

 今日もご訪問頂きありがとうございます。

 

 子供たちの学力を上げる。学校外の民間教育である塾は、この命題を追及してきました。数年前までは、知識偏重教育であったため、記憶力がとても重視されていました。これは、記憶力というより、正しくは暗記力と言った方が良いでしょう。理論理屈ではなく「これは大切だから、しっかり覚えておいて!」と、暗記する内容や項目をピンポイントで指示ができる、塾の授業風景によく見られた光景です。

 

 先日もあ伝えしたように、時代は変わり、デジタル社会の教育は、より専門的知識は、検索エンジンを使用し、膨大な知識を得られるようになってきています。すでに、子供たちは、スマホで漢字や言葉の意味を調べています。すると、人の曖昧な記憶ではなく、デジタルに頼るようになります。また、計算も同様で、コンピュータは以前、電子計算機と呼ばれていたように、計算機なのです。複雑な計算は、コンピュータが行います。

 

 こうした社会の変化は、子供たちが日々接する教育内容一変させたのです。子供の持つ学習機能をどう活かしきるか、子育ても、教育も新たな方向へ舵を切らなければならなくなってきたのです。ただ、基礎知識の獲得は重要で、今取り組んでいる幼児教育のカリキュラムでは、短時間集中学習プログラムと繰り返し学習の要素を取り入れた、学習情報収集のための時間を設けました。

 

 幼児期の脳の発達は、各脳細胞が結びつき、様々な回路を形成する時期です。この発達は3歳、6歳、9歳と3年周期があるようで、3歳のころまでの発達がより顕著でした。人でしか持ちえない能力である「言語能力」の発達は、その先の学習活動を大きく左右するもので、子供の持つ学習能力機能を最大限引き出し、対応することが望まれています。

 

 言葉の獲得は、集中力、思考力、判断力、記憶力の能力に直接影響を与え、乳幼児期からの言葉がけ、絵本の読み聞かせなど、人類の長い歴史の中でも、変わることのない、親から子に伝えられていく言葉の伝達です。こうして、言葉を吸収し、物事に興味を持つと、子供の学習機能は情報が多く詰まっている本に目が向きます。ただ、その手前で、本の存在を知らしめる家庭内の環境設定が重要です。身近に本がある、そんな環境でしょうか。

 

 本に興味を持ち、自分で読むようになる。この行動が、自己学習への道となります。そのまま育てていくと、自己教育力の高い子供へと成長していきます。この力は、子供、自ら学ぼうとする学習意欲へと変化していくので大切にしたいですね。親が教えるのは、本を読む習慣のための土台作りです。

 

 忘れてはならないことがあります。ここまでの段階で、子供は、情報収集、記憶へと学習機能を高めてきました。このころ(3,4歳)から、子供は言葉を使うようになります。ここで最近注目されているのが「会話力」です。「人と話す」この機能も、子供を知的に成長させる学習機能なのです。

 

会話には相手がいます。これを前提にすると、会話に必要な要素がいくつも見えてきます。まず、人の話を聞くことができる。話の内容を理解することができる。その話の内容に対し、自分自身の意見を整える。この間、情報収集→内容理解と分析→思考→返す内容の選択→話の組み立て(文法を使用)→自分の内容を声に出して伝えるという過程を通ります。会話は、子供の学習機能jの中でもハイレベルの機能です。ここで、最も重要なのが、人の話を聞くことができる力で、自分勝手に一方通行のような話は、会話には当てはまりません。

 

 子供と話す。かなり安上がりな学習で、思った以上の効果を引き出すのが会話です。会話を通し、我が子の意外な面、成長ぶりを感じることができると思います。我が子だけでなく、会話は大切ですね!!