話しを聴ける子に!そのアプローチ | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
イベントに工作を取り入れる

█工作を通して学べること!

 

 今日もご訪問頂きありがとうございます。

 

 昨日は、午前、午後に渡り「お笑い×子育てHOTLIVE」が中野会場と、渋谷会場で行われました。子どもたちは、クリスマスカードの作成とクリスマスツリーの制作、そして、開始してから、暫くして、保護者の方々はZOOMで「子育て相談」へと切り替わります。このイベントもコロナ感染が和らいだ時期から、子どもたちに向けた工作を取り入れ、前回はスノードームの制作を行いました。

 

 この工作指導、一見すると単なるお遊び的な見方になりますが、実は、様々な視点からの学びがあり、最終的には、子どもたちへの学習指導に役立てたいと考えるほど、教育的内容がぎっしり詰まっているのです。イベントなのですが、子どもたちには工作を通し、大切な「聴く」という学習指導の目標がしっかり入っています。その聴く姿勢を指導し、説明する指導者も、自分に注目してもらう必要があり、最も重要な制作のための手順を伝えます。その手順通りにしなければ失敗することがあるので、ここがとても重要な指導になります。

 

 話しや説明を聞かず、自分勝手に制作すると、大きな失敗をするのがこうした工作です。その為、子どもたちの中には、それまで意識してこなかった自制心を感じる子も出てきます。子どもたちを見ていて、「この子は人の話しを聴くことが出来ないな!」と判断すると、案の定、自分勝手に行い失敗をします。こうした失敗は、低学年の内に経験する事で、どうすれば失敗しないかを学ぶ事ができ、自分自身を矯正することもできます。コロナ禍において、対面授業の減少、直接会話の減少から、「人の話を聴く」という学習も比例して減少しています。

 

 今回のイベントのように、親子が別れて行うと、映像で我が子の状態を客観的に見る事ができます。自分勝手に工作を始める子、失敗し、その先どうしたら良いか解らなくなり先生に救いの手を求める子など、先生の話を聴かないことから起こる失敗は、工作の場合はっきりした目に見える形で現れます。算数などの学習では、解法の「手順」と呼ばれる「アルゴリズム」が指導されます。この「アルゴリズム」は、プログラミング学習の際にも重要で、今回の工作に望む場面から、子どもたちが学び取る内容は計り知れません。失敗から学ぶ事をせず、子どもの失敗を恐れ、失敗をさせない子育てが多いのは、子どもの思考力、判断力、工夫、想像を奪うことなるかも知れません。

 

 他にも様々な面で、子どもひとり一人の課題が見え隠れしたイベントでした。保育士、お笑い芸人、教師という異色の人たちが集まり、企画運営されている「お笑い×子育てHOTLIVE」は、来年2月も、中野と渋谷で開催予定です。ちなみに、子どもたちが工作に熱中している間、お母さんやお父さんは、子育て相談のコーナーに参加しています。事前の質問から、「片付け」「習い事」についてお話をさせて頂きました。