情報のアウトプット | 「衣食住育学」石川幸夫のブログ

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教育畑40数年、猫好き、子ども好き、音楽好き!幼児、小学生の算数指導用に、水道方式のタイルを独自開発。教育評論家・教育研究家・子育て評論家としても活躍中です。

 

 TODAY'S
 
学習情報の出力を!

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「ウクライナの人たちに向けて」

 最近胸に染みる曲があります、SMAPの「Triangle」 という曲です。この曲の詩にあるように、「自由でこそ命…破壊でしか見いだせない未来の世界を愛せないよ~精悍な顔で構えた銃は、他でもない僕らの心に突き付けられている」ロシアのウクライナ進攻は、遠く離れた私たちにも銃が向けられているのだと思います。1秒でも早く戦闘に終止符が打たれるように、今、自分にできることをするだけです。人々は、ただ平和な生活を求めているだけなのですから。

 

■学んだことを使うことが…

 学習によくある「暗記」「暗唱」、これらの使い道は定期考査などのテストが中心でした。そし

て、この繰り返しが、テストの為の勉強や記憶として定着してきました。次第に、頭の良さは、こうしたモノを覚えた量に置き換えられていきます。これが、「知っている」こと、つまり、知識優先の学習の始まりです。 

 

 幼児は覚えたことを、とても器用な使い方で楽しむことがあります。お母さんが毎晩読み聞かせをしてくれる子は、その物語を「暗記」してしまいます。まるで、砂に打ち寄せた波が吸い込まれるように。そして、何度も同じ本を読んでとねだります。それは、自分が覚えた物語が、覚えたように一言一句変わることなく読まれることで、言葉のシンクロを楽しんでいるのです。驚きの知能の高い遊びです。同じ本を読んであげる意味はここにあります。覚えた情報の面白い使い方です。

 

 ここで、注目すべきは、「覚えなさい!」と命令や指示を受けて覚えたものではないということです。読み聞かせの繰り返しから、ごく自然に覚えていったものです。乳幼児期からお母さんの言葉を伴う「いないいないばぁ」は、赤ちゃんに次の行動を予見させる、ワーキングメモリーを発達させる脳の運動です。この短期記憶の繰り返しや言葉の繰り返しは、赤ちゃんの脳に言語マップを築きあげ、次第に、記憶力を高める働きをしています。

 

 幼児は覚えた言葉を直ぐに使います。言葉を発すると、親や周囲がそれに反応します。この反応から、また、次の言葉覚えようとする知的好奇心が働き、次の言葉を吸収していきます。情報は使わなければ意味がありません。そして、その情報は、使えば使うほど、新たな情報を呼び込んできます。乳幼児期の情報とは、言葉に他なりません。その為、赤ちゃんとの、幼児になった子どもとの会話がとても重要になります。そして、その会話では、子どもの話を聴く姿勢を親が示します。

 

 子どもの話を、しっかり聞いてくれる親の元で育った子は、話にまとまりがあり、しっかり人に伝わる内容になっています。言葉として、自分の思いを話すことは、バラバラにある言葉を整理統合し、分かり易く相手に話すという、話の論理性を高めます。その中で、思うように伝わらないとき、その言葉を見つける学習が始まります。幼児期だから高まる言葉学習のループです。

 

 赤ちゃんとの何気ない言葉のやり取り、絵本などの読み聞かせ、赤ちゃんにとって大切な情報をしっかり与える、まだ、言葉を発しない赤ちゃんだからこそ、お母さんの言葉をしっかり聴くことができます。お母さんの与える優しさと安心感から聴こえてくる言葉は、優しい響きを持って赤ちゃんの脳に染み込んでいきます。赤ちゃんの脳に染み込んだ言葉がしみだしてくるとき、どうぞ、その言葉をしっかり受け止めてあげてください。彼らの学習はそこからスタートするのです。情報のインプットとアウトプットがごく自然に行われる家庭に、能力を十分に育むことができる環境が整っていきます。