幻創のイデア | @ちゃんねるブログ アニメ速報




今回は主人公が二人いて、両方の視点からストーリーが展開されるのでサイド別でレビューします。

優真くんサイド


さて、この物語は群青劇だ。
それぞれの主人公(ヒロイン)の物語があり、ルートはなく一直線に話が進んでいく。他のエロゲと決定的に違うのはこの部分だろう。

この主人公には信念がある。

それはバトル系の主人公特有の概念「相手を殺さない事」というのと似て非なるもの。

ずばり「相手を殺すなら、殺すだけの理由がなくてはならない」

この概念に基づいた答えが、「食べる」だった。
猫でもバッタでもセミでもカエルでも、殺したら食べる。俺はこの時点で、何か可笑しいと思い始めたのだが、

その主人公が持つ概念は、ついにはヒロインにまで手が及んだ。

まさか、ヒロインに死んだ猫を食わせる主人公が存在したのだ。それがこのサイドで一番まともなヒロインというのも皮肉な話だ。

その名も「水瀬優真」

この作品の、メイン主人公である。
最初こそ好きだった主人公だけど、プレイをおうごとに胸にモヤモヤとした何かが溜まっていく違和感が最後まで拭えなかった。

主人公の話は一旦置いて、次はそのヒロインについて。

このサイドでは主に
「奈々美なる」

「リノン」(猫食わされたヒロイン)

「ココロ」の三人が中心的にヒロインの役を演じている。

その中でも強烈なのが、一番最初に挙げた「奈々美なる」


おそらくこのゲームをプレイする中で、この奈々美なると主人公水瀬優真の2コンボに耐えれるかが鍵になっている。

まず優真のほうは前述の通り、若干頭がおかしいと言わざる追えない。彼を慕っているユーザーファンには申し訳ないが最後まで俺は理解するのが困難だった。

それに加え、奈々美なること厨二病の彼女はそれに上乗せして、鬱陶しい。

ただの厨二病なら、元気いっぱいでキャラも立っていたのに、途中で株がただ下がり。

こっちのサイドは言うなれば、全体的に「悪役」だったように俺の目には写っていた。


ここまでがサイド別の感想である。



赫(あかし)くんサイド


さてさて、気を取り直してここからがこのゲームの本題です!
このゲーム、主人公が二人いて一人はこの人と上であげた優真くんです。

その二つのルートを同時進行することで、話が噛み合っていくというエロゲにしては珍しい"ゲーム性"を持った作品となってるんです。

そしてこの赫くんサイドのほうで重要なファクターとなるキャラがこのノエルというヒロイン。

自称「正妻」であり、浮気の疑いがかかるたびに赫くんを拷問にかける可愛いヒロインである。
一見文章にすると語弊が生まれそうなものだが、それでもこのキャラクターはこのゲームにとってかなり高い位置にいる濃ーいキャラだ。

現にこのキャラだけは最後までキャラが立っていたしぶれることがなかった唯一の貴重な存在だと思う。

ずばりそんな彼女を構成するのは、

「天然」「健気さ」「不器用さ」である

そしてこの三つが揃うと、多くの場合「ネタキャラ」と化す。
上のCGからは想像できないだろう。ジト目で一見賢そうな容姿、それに加えこの暗い部屋の雰囲気が加われば、そのキャラクターが大人しめで若干謎な美少女という印象を誰もが受けるに違いない。

その上この容姿と性格でお笑い番組が好きという、エロゲヒロインでは珍しい特徴も持っているのだから意外性も抜群だ。
ひまわりや
美月

赫くんが揃えばそれだけで日常パートは華やかで、面白いものと化した。
このサイドはそんな楽しい日常からのシリアスな展開がミソ。


俺は最初この無愛想で、唐変木な主人公にあまり好感が持てなかったよ。
彼は、異世界からきた者で、この人間世界に慣れようと必死で人間の真似ごとをしていた。その様はマニュアル通りで、ロボットと大差ない。

しかしこのサイドの物語は、
そんな人の心を持たない赫というロボットが、人間臭い生き物へと成長していく過程を見るのが一番の見所。

最後までプレイしてから、俺は真の主人公が誰だと、本当のメインヒロインはどいつだと問われたら、真っ先に赫とノエルを選ぶだろう。

それほどまでにこの二人はいいコンビで、いい夫婦で、いいパートナーだった。

こんなにいいペアはを見たのは久しぶりだったので、こりゃもう正妻はノエルさんだな。と言わざる追えない。




最後は二つのサイドが収束して、一つの道へと繋がる。つまりTRUEルートへと自動で入る。

伏線回収というよりは、ジャンプとかの王道ストーリー的に最後に主人公がバーンと力技でなんとかして終わらす展開。


そんで、ヒロイン、主人公が全員集まって大団円! 
少々強引なまとめ方ではあったが、今までしてきたエロゲの中ではなかなかスッキリした終わり方。

平たく言えば超ハッピーエンドってところだろうか。

群青劇なので、言ってしまえば全員が幸せに終われてしまうわけで、なるほどこれが俗にいう終わりよければ全てよしって展開だと思った。



というわけで、評価はA。優真サイドは色々とお粗末すぎた。
個人で言えばノエルと赫のコンビにSの称号をさずけたい。結局は、根底のところで優真の目的は達成されなかったわけだし、ノエル、赫のための物語と言っても過言じゃないんだろうか。
それほどまでに俺はゲームを進めていく上で、この二つのサイドに対する印象が反比例に変わっていった。



次は、何やるか決めてません。
というかもうしばらくやるやつないかも。

最近は4個連続A評価↑にしたので、大当りばっかり引いてて次にはどんな地雷が来るのやら……。