number 603 マンガの話 藤子・F・不二雄の巻き | 堀切光男のエッセイ畑

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主にエッセイ。

 

5月25日からテレビのNHKの毎日曜日 夜の10時台に

藤子不二雄さんのドラマが始まりました

 

下は 只の石です そうです全く只の石っころです。

 

しかし藤子さん達にかかればこれが人類の救世主となるのです。

 

 

「ある少年が 何気なく蹴った石が 前を歩いていた男の頭に当たります

怒った男は逃げた少年の後を追いかけ 広ーい野原に入り込みます。

しかし少年は雲隠れ、怒りが収まらない男は腹立ちまぎれに石を蹴り上げます。

石は 草に隠れて居た古井戸に入り その井戸の中から子供の泣き声が聞こえてきます。

男が中を喉き込むと衰弱した子供が一人、助けてーと泣いています。

誰も来ない野原に草に隠れた古井戸、偶然男が見つけなければ子供は死んでいたはず。

こうして、たった一個の石によって助けられた子供は長じて偉大な発明家になり、

あわや全地球規模の核戦争が起こるのを防ぎます。

つまり もし最初に少年が石を蹴り上げなければ 人類は滅亡していた訳です。

(路傍の石)と言いますか 何のへんてつもない石でも何かしらの意味を持っている」

 

と言う事でしょうか。

 

 

話は 代わって ずーと前にも書いたウルトラデラックス スーパーマンの話

「彼は生まれながらの超正義漢。 そこを見込まれてスーパーマンに任命されますが

何しろ超がつく正義感なので少しの不正も許しません。

割り込みなどしようものなら半殺しにされます。

最初は喝采を送っていたマスコミも余りのやりすぎに一切を報道しなくなります。

それでも犯罪とは呼べないほどの うっかりミスも許さない彼に

とうとう人類はスーパーマン相手に全面戦争を仕掛けます。

こっそり周囲の住民を立ち退かせた後に戦車や ジェット戦闘機まで繰り出して

抹殺しようとしますがことごとく失敗。ミサイルまでも跳ね返してしまうのだ。

業を煮やした地球軍は小型原子爆弾まで落としてスーパーマンを殺そうとしますが

全く効き目なし、そこで取った苦肉の策は 全く無視する事。

半径10何キロもの廃墟の町に豪邸を立てさせスーパーマンは腹が減れば

タダで特上寿司を届けさせ 女が欲しくなればテレビに出ている

超かわい娘ちゃんを 呼びつける有様。

さすがにもう打つ手がないと思われたその時 ウルトラデラックススーパー癌が

彼の体を蝕み出します。

それでも医師たちは懸命の治療で助けようとしますが癌には勝てず

死んでしまいます。 これでめでたしめでたしで 話は終わりです。」

 

(過ぎたるは及ばざる如き)という事でしょうか。

 

 

 

次は もう一人のスーパーマンの話

「彼は 人間の10倍のスピードで動ける能力を授かります。

そうすると何しろ20キロ位で走っても時速200キロで走る事になりますから

ありとあらゆるスポーツに万能の能力を発揮してスーパースターになります

かの大谷翔平選手も目じゃ無い活躍で大金持ちになります。

そしてケンカしても負けなし たとえ相手がピストルをぶっ放しても

弾より早くパンチを繰り出して ノックアウトに。

チンピラに絡まれていた片思いだった彼女を助け出し 目出度く

結婚します。 ここまでは全くうらやましい話ばかりでしたが、

そんな彼にもただ一つ欠点が有りました

それは新婚旅行の初夜の夜 彼女の一言 (あなた 早いのね)。」

 

 

それでもこのスーパーマンになりたいか? うーんなやむわー