玩具のエアガン
B B 弾は二十メートル程は飛ぶ。 10連発
昭和四十年の春まだ浅い頃,私は有るものを新聞紙に包んで 村のお宮さんの 床下に
隠しました。
それは 古い 空気銃でした。 空気銃というのは銃身と銃床の間が二つに折れ小さな
⇒ の形に似たスズの合金で出来た弾を一発込めます。
此の時スプリングが短く圧縮され、引き金にセットされます。
折れていた銃身を元に戻し引き金を引くとスプリングの力で空気が押し出され
弾が出るという訳です。
古い銃でしたので、有効射程距離は八メートル位でした。
この空気銃は いつの頃からは定かでは有りませんが大人には内緒で村の悪ガキだけに
何年も受け継がれて来た 秘密の銃なのでした。
その前の年に村の年長になった私が年上のガキ大将から 受け継いだのでした。
その私もあと一月後には中学を卒業して上京が決まっていたので、
後輩に受け継がなくてはなりません。
村の後輩は二人いたのですが 一人は坊ちゃん育ちのボンボンでとても秘密を
守れそうもない。
もう一人の方は粗暴な所が有り,躊躇していました。
というのも先輩達の申し送りで 絶対 生き物を 的にしてはいけないとの
かたい約束事があったのです。
パチンコや竹で作った弓では平気で鳥を撃ちに行ったものですが、
空気銃での殺生は一度もなかったのでした。
それは未成年でもあった事だし、万一事故でも有ったら取返しがつかないので、
持ち歩かない、的 撃ちだけに絞った 結果だったと推測されます。
そんな厳しいルールを守るリーダーが選ばれ 次に受け継いで行く・・・・
きっと大人達も悪ガキ達の秘密に気がついて居ながら黙って見守っていて
呉れて いたのかも知れません。
ところがこの良き(悪しき?)伝統はこの年に途切れてしまいました。
お宮さんの床下に隠して次の受け渡しを決める前に十五歳で東京に行くという
大きな希望と大きな不安で舞い上がってしまった私は 空気銃の事など
すっかり忘れてしまったのでした。
実際 最近 急に思い出したのだ。 そういえばあの 空気銃どうしたんだったけ と。
グーグルの写真を見る限りお宮さんの改修もされていない様ですし、
床下には五十年前のあの空気銃がまだひっそりと 眠っているかも知れません。
オラが村の後輩達よ このブログを見たら 直ぐに どこだかわかんだべ?
直ちに床下を調べに行くべし。
もし、残っていたら コメント欄で報告すべし。
日本に住んでいる 熊、 イノシシ,鹿 等の獣類で一番旨いものは何?
と 猟師に聞くと多くの人が「そりゃあ 穴熊だよ」と答えるそうです。
穴熊の肉料理は東京では 只、一軒だけで食べられるそうです。
その食レポを読みましたが 要約すると
「けもの 臭はハンパ無いけど、肉の七十パーセント程を絞める脂身が
甘くて、口の中で直ぐに溶ける感じ」・・・・らしい。
五十年も前は 硬くて少し臭かったけどクジラ肉が安くて良く食べました。
地元の漁師さんが言うには
「あれは クジラではなくて 本当はイルカなんだよ」・・・・らしい。
冬の猟期にはイノシシ肉も良く食べたものですが、上京してから十年後
田舎から送って貰ったイノシシの肉は獣臭がきつくて食べられなかった。
イノシシ肉が変わったのではなくて、私自身の舌が受け付けなくなっていたのでした。
猟銃の 使用済み薬莢。



