今回は、仏・ジュラ地方にあるレトワールで1世紀近くワイン造りに携わってきた、伝統的な造りに拘るレトワールの造り手「ドメーヌ・ド・モンブルジョー」の“レトワール・サヴァニャン”2012年VTをいただきました。
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【ドメーヌ・ド・モンブルジョーとは?/サイトより引用】
ジュラ地方にあるレトワールは、1937年に原産地呼称に認定された小さな地区。レトワールとは星の意味で、同名の村を5つの丘が囲み星形になっていること、そしてブ葡萄畑から見つかる星形のウミユリの化石に由来しています。ドメーヌ・ド・モンブルジョーはこの地で1世紀近くワイン造りに携わってきました。
モンブルジョーは、1920年に現当主の祖父ヴィクトール・グロにより設立されました。1986年に2代目ジャン・グロの4人姉妹の次女ニコル・ドゥリオが引き継ぎ、ワイナリーの機材を刷新、畑も拡大。現在の畑面積は8ヘクタールで、粘土石灰質土壌の畑にシャルドネとサヴァニャン、少量のトルソーとプルサールが植えられています。
クレマンとヴァン・ド・パイユを除き、ワインはこの土地のミネラルとエレガンスが特徴の酸化熟成タイプ。その造りはウイヤージュ(補糖)をしないあくまで伝統的なスタイル。白ワインを熟成させる樽の中のワインの表面には、フロール(産膜酵母)と呼ばれる白い膜が出来、ワインの劣化を防ぐとともにこの地方独特の風味が生まれます。
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■ヴィンテージ/2012年
■種類/白
■タイプ/辛口
■生産国/フランス
■生産地/ジュラ・サヴォワ地方、レトワール
■生産者/ドメーヌ・ド・モンブルジョー
■原産地名称/A.O.C.レトワール
■セパージュ/サヴァニャン(100%)
■ALC/13%
色調は光沢のあるグリーンがかった淡い黄金色。粘性は中庸。
香りは柑橘類、黄桃、花梨、干し杏子の果実香に黄色い花、シナモン、アニス、白胡椒やアーモンド、胡桃、蜂蜜、火打石、石灰のようなミネラル香等、産膜酵母由来と思われる複雑で香ばしい芳香が感じられます。
味わいはドライなニュアンスを伴った口当たりソフトでまろやかな果実味と程良いコクを感じる伸びやかでクリーンな酸味の広がりから、しっかりとしたビターなフレーヴァーを含んだ豊富なミネラル感と果実の凝縮感溢れる複雑でエレガントなテイストが余韻として持続。
産膜酵母由来なのでしょうか?シェリー酒にも似たその複雑性の高い芳香と風味…正直なところ、好き嫌いが分かれるかも知れませんが、良い意味で(笑)何となくカルト的で独特の世界観感じるオリジナリティ溢れる素晴らしい出来栄えの一本でした。
☆HP 84pt