料理の味加減にも自信を失っているようでしたので
まち子義母さんの目の前で、瓜を一つ二つ食べてみると丁度いい味です。「美味しよう!美味しいよ」と言うと少しホッとしたように見えました。
義母のまち子(仮名)は、「これからの時代生きていくには女は男に負けるな」と言って小さい時から娘の百合(仮名)を育てて来た人で、まち子義母さん本人も非常に負けん気が強く男性的。
同居生活の中で女性的な面や柔らかさを感じたことはなく孫のヒロトやメイ、おさむ(百合の子)にも厳しい。可愛いとか偉いねぇとか凄いねぇ、綺麗ねぇ、
そういう言葉を孫にかけてることもほぼなかった。
ダメ出しが多い。
同居生活の中で「わたしは簡単に人を褒めないから」とわたしに伝えてきたこともあった。
マイナス思考ではなく我が家はいつもプラス思考とよく言われ、大矢家(仮名)と私の実家、空川(仮名)と良く比べられたものだった。その位、自分の弱みや悩みなどがあっても見せない人だったし
「皆、わたしみたいになればいいのよ」と何度か言った人。
そのまち子義母さんが、
嫁のわたしに「自分が今、弱っている、不安だ」ということを口にしたのだからわたしは物凄く驚いた。
話す声も、弱々しく體全体から不安感と自信のなさを感じる。そして、まち子義母さんが何度も言葉にしたのは「家にいると」。
「家にいると體が疲れてやる気が出ない」。
本人は「氣持ち的なものではない」と
認めなかったけれど
わたしの中では
「心がさみしい」「こころが悲しい」
こころが温まっていないのかなと思いました。
つづく